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case4. 略奪◇23
しおりを挟むエルミーユはいずれ父親に決められた相手と結婚を強いられるのは分かっていた。しかしまだ婚約者がいることは知らされていない。それがまさか同国のハンターではなく獣人だとは予想だにしないことだった。
いき果て項垂れるエルミーユの膣内からゆっくりと薔薇を引き抜くアーサ。薔薇はまとわりついたエルミーユの愛液を空気と共に吸い取り、ズズッと音を立てながら草むらへと戻っていった。
アーサが震えるエルミーユを落ち着かせるように太ももを擦る。
何度も2人にいかされたはずのエルミーユの下腹部はいまだ疼き続けていた。アーチの精液を掻き出された膣に今度はアーサが挿入してくるものだとエルミーユは思っていた。
しかしアーサはエルミーユのワンピースを整えると、アーチから彼女をゆっくりと抱き上げる。
「そろそろ休憩しよう。沢山遊んで疲れちゃったね。」
耳元でアーサが優しくエルミーユに囁きかけると、またエルミーユの秘部からは愛液が滴り落ちる。
もっとナカを沢山掻き回して貰いたい....
媚薬を一滴も使われていないはずの自分の身体は一体どうなってしまったのか。あんなに屈しないと誓った自分は一体どこにいってしまったのか。
「....エルミーユ、どこにも行かせないよ。」
畳み掛けるようにアーサがエルミーユに頬擦りをすると、エルミーユはアーサに身を委ねるように腕を首の後ろに回した。
アーサの呟きにアーチが顔をしかめ、食い入るように見つめる。
「アーサ、なんか....怒ってる?」
「怒ってるようにみえる?」
「イライラしてるようにみえる。」
部屋に戻るとアーサがゆっくりとエルミーユをベッドの上に寝かせた。アーサもその隣に添い寝し、エルミーユの黒い髪を優しく撫でる。
「....エルミーユ、俺は少しでもイラつくことがあるとどうしても嗜虐心が募ってあんたに強く当たってしまう。」
「え?」
「さっきもここを虐めすぎた。」
アーサがエルミーユのワンピースの上から割れ目に沿って指を触れるか触れないかの感覚でなぞる。下着のないエルミーユの秘部からは次々と愛液が溢れていく。
それを悟られまいとエルミーユは潤んだ瞳をアーサから反らした。
「ああ、アーサなんか企んでるな~。」
アーチがベッドの上に仰向けに寝転ぶと、肘をつき自分の頭支えてエルミーユ越しにアーサを見やった。
「企んでるじゃなくちょっとした尋問をしようかと思ってるんだよ。」
「...尋問??」
アーサがアーチから視線をエルミーユに移す。
「...エルミーユ、あんた、婚約者がいるの?」
「え?....婚約者?」
「はあ?!婚約者??!」
エルミーユとアーチが目を丸くしアーサを見た。アーチは分かるが当のエルミーユまで驚いているのを見るとアーサはほっと安心したように溜め息を吐き出した。
「実は昨日入ってきた囚人がエルミーユの婚約者だって言い張ってるんだよ。」
「え?!」
「.....エルミーユはいつ婚約したの?」
「し、知らない....。いつかはさせられるかもとは思っているけど、お父様にはまだ何も知らされてない...。」
「それ、ほんとなの??」
「....どういうこと?」
アーサがエルミーユの鎖骨から人差し指を這わせていき、胸までくるとワンピースからそそり立つ乳首の周りをくるりと撫でた。触れられていないエルミーユの乳首がピクリと反応する。
「その婚約者だって言い張る男はエルミーユのことを幼少期から知ってるみたいなんだよ。」
「っ....あ、アーサ...」
「ん?なに?」
「ゆ、指がっ」
何度も乳首の周りに円を描かれるばかりで、なかなか指はそこに触れてくれない。
アーサはワンピースの上からでもよく分かるエルミーユの乳首をじっと見つめて、周りばかりを指と爪で弄っていく。
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