ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん

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ミレーヌさんは正式に、私への翼竜討伐同行依頼を承諾してくれた。

そしてダンさんも、何度も『理解できん』と言いながら、一緒に行くことで苦渋の決断を下してくれた。まるで私の保護者のようだ。


しかもまたとんでもないことを言い出した。 

 
 
「おいババア、ハルには偽装マーブルを使う。」

「おおその手があったな。だが偽装マーブルは高いからダンの持ち金から出しとくれ。」

「貴様にとってハルは大事な弟子なんじゃなかったのか?」

「ハァァアアアア?!!! その大事な弟子を討伐に同行させようとしとんのはそっちだろぃ!!! 騎士団がハルの必需品揃えるのは当たり前だろがいッ!!!」

ミレーヌさんが鬼のようにキレたその日の夜、どこか遠い場所に雷が落ちた。


偽装マーブルというのは、グレコさんが持っていたテレポートストーン同様、相当値が張るものだそう。

ダンさんとリヨさんはあらゆるツテを使い、貿易商に業務用(1キロ)の偽装マーブルを横流ししてもらうよう掛け合っていたようだけど、残念ながら業務用というのは存在しなかった。



そして討伐遠征当日の早朝。

私はダンさんとリヨさん、ヒューゴさんに、そしてスキュラさんを部屋に迎えていた。



「いいか? 今日の討伐でハルの本当の姿を知るのはこの4人だ。第1部隊の平隊員たちはハルの本当の姿を知らないことになる。」

ブーツをちゃんと脱いで上がったダンさんに、緊張感のある面持ちで言われた。

「でもさあ! それじゃあハルにょんのセラピストとしての宣伝効果になんないじゃ~ん! ハルピーはセラピストとして食っていこうとしてるってのにさ。」

「ハルの能力が知れ渡れば知れ渡るほど、どこで誰に襲われるかわからんのだぞ?」

「じゃあハルのんはこの先どうやって生活していくんだよ?」

「そんなものシロエドリの卵に任せればいい。十分だろう。」   

リヨさんの『セラピストマーケティング戦略』を真っ向から否定したダンさん。確かに、私のセラピストとしての活動はこの先どうなってしまうのか。
 
スキュラさんにはそっと、「ダン様はハル様の身を案じておられるのですよ。」と囁かれた。 

「うるさいぞスキュラ。どけ。」
「仰せのままに。」
  
スキュラさんが私から離れると、ダンさんが私の目の前で、包み紙を開いてみせた。

「これが偽装マーブルだ。」
「き、綺麗~。」

透明のテレポートストーンとは違い、レインボーカラーの小さなボールだ。

ダンさんが偽装マーブルを指でつまみ、顔を陰らせ、不穏な口調で私を見下す。

「口を開けろ。」
「え?」
「いいから口を開けろ。」

言われた通り、口を小さく開ける。

「もう少し舌を出せ。」
「ぇ?」   
「いいから舌を出せ。」

訳もわからず、ダンさんに向かって遠慮がちに舌を出す。

するとダンさんが偽装マーブルを私の舌にちょん、と乗せてきた。

「んむ」

舌の上で甘さを感じ、すぐに飴のようなものだと悟る。

片頬を膨らませて舌の上で転がせば、ダンさんが眉間にグッとシワを寄せてつぶやいた。

「クソギャわ"いいな"」

「はい?」    

「いや……これは飴と一緒で、舐めると貴様がイメージした人物に変身することができる。」

「い、イメージ、ですか?」

「効果は24時間。リヨが独自のルートで入手したものだが、正規店での購入じゃない限り模造品の可能性もある。」

「そ、うなんですね。」

「模造品だと効果が短命な可能性もあるが、今日中に帰宅すれば問題ないだろう。」

ダンさんが色々偽装マーブルについて説明をしてくれるけれど、私は変身するイメージを考えるのに必死だった。

「ハルピヨ、超隙だらけ♡」

リヨさんにお尻を撫でられそうになったところで、ダンさんがリヨさんを足払いして転ばせて、スキュラさんがすかさず剣先をリヨさんの顔面に突きつける。

そんな中でも私は、ぎゅっと手を握りしめ、色々なイメージを思い浮かべていく。

「なるべく今のハルからはかけ離れたイメージを思い浮かべろ。」 

私は昔から小さくてかわいい女の子になりたかった。

こんな大人びた容姿じゃなく、もっと華奢で小さくて、いつもウサギみたいに飛び跳ねてる明るい笑顔の女の子に。

こんな垂れ目じゃなくって少し釣り上がってて、胸は小さくて小動物のような、いうなれば、ネネさんのようなかわいい子に――――

「ヒューゴ、お前騎士団の中で誰が一番嫌い?」

「んーそうだな。好きとか嫌いとか僕はあまり感じたことがないが強いて言えば、ルナ隊長やグレコなんかはいちいち人の揚げ足取ってかなり面倒くさい回り道をしてから本題に入るから好きとは言えないし、ダン隊長は根暗な堅物で気持ちが悪いから好きとは言えぬしロックヒートは見た目がアウトローを装ってるだけで目立とうとしてる感が否めなくて好きじゃない。やはりリヨ隊長が一番なんか嫌いだ。」

「お前ほど回り道して目の前にいる人物に『なんか嫌い』って浮薄な断言する部下を俺は知らねーや。」

「そうか。」

(やめて! 2人とも私の頭の中のイメージを掻き乱さないで!)    
 
頭が割れそうに痛くなる。

こめかみを抑えてうずくまれば、煙のような靄に巻かれて、自分の手の形が変わっていることに気付く。

数秒して、頭の痛みが次第に落ち着いてきた。うずくまっていた身体をゆっくりと起こす。

「はあ、はあ、ハア……」

自分の手が、いつもの手じゃない。

指も手の骨も、いつもよりやたらゴツゴツしているし、手自体が大きく感じる。
   
 
「……は、ハル。なのか??」

ダンさんの不思議そうな声が降ってきた。

リヨさんに肩を叩かれて、彼が『化粧台の方を見ろ』と指を差している。

化粧台の鏡を見る。するとそこには、耳の尖った、とんでもない美男子がいた。

(え? 私かわくて小さな女の子になりたかったのに?!)

しかも耳の形が完全にダンピール。

鏡には、青ざめたとんでもない美形が映っている。ベビーブルーのサラサラな髪。憂いを帯びた優しい瞳。しかも筋肉までついていて、着物がはだけた身体は細マッチョといったところだ。

「や、やば。ハルぽん爆イケ。」 

リヨさんが鏡に向かって私と頬をくっつける。なぜかピースしながら。すると後ろからヒューゴさんがつぶやいた。

「ハルのが断然いい男だな。」  
                   
「わ、わたし、男性になるイメージなんて全くなかったのに……!」

「そうなのか? じゃあ誰をイメージしたんだ?」

「ね、ネネさん。」

「いや男だろ。」

ああ、ほんとだ。ネネさん、男の娘だった。    

ヨロヨロと立ち上がると、ダンさんと目線の高さが合う。身長がすっかり高くなってしまったらしい。

「でかしたハル。ダンピールになりすますとは、なかなかやるな。」

両肩に手を置かれて、さり気なく肩の筋肉をがっしりとつかまれる。

「ハル様。なんとも逞しくなられてしまって……。」

スキュラさんはなぜかハンカチを出し泣いていた。 
 
次第にダンさんの視線が下りていき、私の胸のあたりに這わせた。じっと穴が開くほど見つめられる。

しかも後ろはリヨさんに中腰で見つめられっぱなしだ。 

「つかダンちゃん。残念なお知らせ。」

「なんだ?」

「ハルっち、ケツの肉もないわ。」

「…………」   

「胸もケツもない、ただのデクノボウ。」 

ダンさんとリヨさんに、胸とお尻をしっかりと確認されてしまった。

そしてそれ以降、リヨさんが私のお尻に触ろうとしてくることはなかった。

(あれ? でもこれって! もしかしてダンさんの好みのタイプだったり?)

ダンさんは男色家だと心得ている。それなら私の今の姿にきっと惚れ惚れしているかも……

「ってきゃあ!! ななな、なんですかダンさん!」

「うるさい、その姿で変な声出すな! さっさとこの隊服に着替えろ!」

「だ、だからってそんな無理矢理脱がせなくたって!」

自分の声がやたらイケボで、嫌がる声に自分でも若干おぞましくなる。

ダンさんに、ダンピール騎士団の隊服を着せられて剣を刺せば、見事に騎士の一員にしか見えなかった。

「なあ、ある意味目立ちすぎてねえ?」

「それでもこのダンピールの耳があれば、少なくとも人間ではないことが隠し通せる。」

「なあハルみょんよ。なぜ俺よりビジュ良くしちゃったんだよ?! どうすんだよ例えば道中山賊に襲われてる金持ちを救って俺に靡かず、ハル助に惚れちゃってお礼に10万リルハル輔が受け取ることになったらどう責任取ってくれんだよ?!」

理不尽な理由でリヨさんに胸ぐらをつかまれる。

私は怖くなり、咄嗟に右手でリヨさんの頬を勢いよく殴ってしまった。

するとリヨさんが襖を突き破り、ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロと庭へと飛ばされてしまう。

「嘘!! 力まで強くなってる?!」

「筋肉があるからな。それなりに強くはなっているだろう。」

ダンさんが冷静に教えてくれた。
 


お店の裏手には、第1部隊の精鋭が整列していた。

ダンピール騎士団は、花街でたまに目にすることがあったけれど、こうして隊服を着て整列していても物々しい雰囲気だ。

裏社会のような集団とも思えるこの騎士団。額や頬に傷が入っている人や、スキンヘッドの頭や首にタトゥーが入っている人もいる。 

王宮でみた兵士とはまるで違う。

第1部隊の精鋭陣は、別行動になってもすぐに連絡が取れるよう、それぞれ蝶の精霊を呼び寄せ確認をしている。

ちなみにリヨさんはまだ鼻血を流して庭に転がっているみたい。

 
「ハル。ワシの収納巾着袋だ。これに料理道具一式や、怪我人が出た時の常備品が入っている。持っていけ。」

「わ! ミレーヌさん、よく私だってわかりましたね?」

「わかるだろ。姿形は変わっても、『癒し』の能力は健在だよ。」

ミレーヌさんが私の胸や腰を何度も触ってきた。筋肉のつき方を確認しているらしい。

「いやあ、やっぱイケメンはいいのう。」

ミレーヌさんが朗らかな顔になった。

魔道具の一つだという、菊柄の巾着袋を受け取り、ズボンのポケットにしまう。

「それじゃあ、行ってきますミレーヌさん。」
「ああ。くれぐれもはぐれるんじゃないぞ?」

日帰りの遠征だというのに、なぜだか涙ぐましくなってしまう。

自分がどれだけミレーヌさんにお世話になっているのか、改めて実感してしまったのだ。

私が勝手に森に出かけた日だって、ミレーヌさんは心配して外で待っていてくれた。

それを思い出すと、本当に自分はミレーヌさんに心配されているのだというのがよくわかる。

「すまんな。ワシの代役で行かせるようなもんだな。」 
「そんな、私が行きたいだけなので……」

つい涙があふれそうになり、うつむけば、ダンさんが隣にやって来た。

「安心しろババア。俺がいる。」
 
「……ダン、くれぐれも、」

「わかっている。」  

ダンさんに腕を引かれて、隊列へと連れて行かれる。

すると今度は、お店の中からネネさんが走ってきた。

「待ってダンさん!」

まだ日も昇っていない早朝。もしかしたら、ダンさんがいることに気付いて慌てて飛び起きてきたのかもしれない。

ネネさんが、寝間着を着崩しながら、膝に手をついて息を整えている。

「どうした? まだ夜明け前だぞ。」

「ダンさんお願い。ネネの話を聞いて。」

「なんだ?」

シロちゃんをネネさんに殺されそうになって以来、私はネネさんと会話をしていない。

お店で顔を合わせても、挨拶もしないまま今日まで来てしまった。

少しばかり身構えてしまう。
 
「モンソニー王子が夢に出てきたの! 『翼竜討伐作戦は手はず通りに進んでいるな。』って。まるでなにかを企んでいるみたいに!」
   
「なに? まさかモンソニーが密偵として近くに来ているのか?」

「わからない! でもあれは間違いなくモンソニー王子だった!」     
   
ネネさんの言葉に、ダンさんが黙りこくる。

私は2人がなにを言っているのかわからず、ただオロオロと2人を見比べるばかりだ。

「……あんた。誰? なに、この……糞イケ……」

ネネさんの目が急にキラキラと輝き始める。

そうだ、今の私は変身した状態なんだった!

「え、ええと、」

「あ、あなたも、討伐に行くんですか?」

「は、はい。まあ。ええ」

間合いを詰められて、覗き込むようにじっと見つめられる。

ネネさんて、やっぱりかわいい顔をしている。私がなりたかった容姿の彼女に、何度も「かっこよすぎる」とつぶやかれた。
 
「いやしかし。モンソニーが今日の討伐のことを言っているとは限らない。」

「でも、とにかく気をつけて。」 
          
「ああわかった。」

ダンさんがポンポンとネネさんの頭を撫でるも、ネネさんは私に夢中だった。

ネネさんから少しずつ距離を取れば、スキュラさんに後ろから囁かれる。

「いっそこのままネネ様を誘惑してみてはいかがです? そうすればネネ様は、ダン様からハル様にシフトチェンジされるかもしれませんよ?」 
 
「なっ、」

「その方がハル様にとっても好都合なのでは?」

言われている意味がすぐに理解できてしまい、あっという間に顔が熱くなる。

別にわたし、ネネさんに嫉妬なんて……  
 
「実は、ネネ様には少しだけ能力のようなものが備わっていまして。」

「能力?」

「ええ。危険を察知する夢を見られるのです。ただしかなり断片的なものだそうで、いつ、どこで誰が危険な目に遭うかまではわからないのです。」  
  
「つまり、予知夢みたいな?」

「かなり曖昧な予知夢ですが。」

知らなかった。

ネネさんは男爵家の血を引きながらも魔力がないと言っていたけれど、予知夢だなんて魔力よりも偉大な力なのでは?
  
 
ようやくリヨさんが鼻を抑えて外に出てきた。無事遠征部隊が揃った。

今日ロックヒートさんは、ダンさんの代わりに第2部隊の任務を統括するそう。この遠征には同行しないことになっている。 

竜崖山りゅうがざんは北の国境沿いにある場所で、麓にあるマナ原生林までまでテレポートストーンを使いテレポートする。

そもそも竜崖山は岩場のため、直接テレポートすれば、そのまま真っ逆さまに崖から落ちてしまう可能性があるのだ。

 
鼻血を流すリヨさんが、ヨタヨタと精鋭部隊の前に立つと、第1部隊の隊員が一斉に敬礼して手を後ろに組んだ。

リヨさんは腰を痛めたのか中腰だ。 
     
「いいか? 今回の王命が例え『婆さんあぶり出し作戦』だったとしても俺たちはスモークゲイル8頭を必ず殺る。王族がどこから監視していたとしても、監視の目に集中力を削がれるな? スモークゲイルは1頭倒すだけでも相当な魔力量を使うことになるからな。」
          
「Sir、yes sir.」  
 
「ダンピール騎士団の名の元に! 死んでも金は必ず手に入れろ!」
 
リヨさんが髪を掻き上げ、かっこよく隊服の裾を翻すも、隊員たちは皆私に視線を向けていた。

それに気付いたヒューゴさんが、皆に私を紹介する。 

「ああ。今回の遠征で、食事と治癒を担当するハルだ。」 

「よ、よろしくお願い致します! 精一杯頑張ります!」

深々と頭を下げた。物々しい集団に見られているとあってか緊張してしまう。   

「お、女じゃないのかよ……」 
「お、男ぉ?! しかもダンピール?!!」
「糞! 女ならこっそりぶち犯そうと思ってたのに!」  
「✕✕✕から血が飲み放題だと思ってたのに~~~~!!」 

隊員たちがその場で膝から崩れ落ちていく。

(だ、男性に変身しておいて本当によかった!!!!)


  
     

   

  
    
      
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