平凡ОLだったのに… ~男性を助けたら社長で惚れられちゃいました~

photon

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遂に

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遂に…遂に…迅さんに告白するぞ… オフィスからバスで○○駅まで行く。いつも集合場所にしているコンビニの前に着く。そして迅さんからラインが来ていないか確認をする。

まだラインは帰ってきていない

「楽しみだなぁ…迅さん…」

スマホを眺めウキウキしていると不意に後ろから話しかけられる。この声は

「迅さん」
「奏さん、待った?」
「いえ、待ってません」
「じゃあ早速行こうか」

今日のお店は駅から歩きで行ける圏内なので歩きで行く。それにしても

(いつ告白しよう…)

そう考えるも今はタイミングが無くお店に着く

「入りましょうか」
「そうだね」

カランカラン、ドアベルが鳴るドアを開けると中は落ち着いた雰囲気の内装。迅さんを連れていても恥ずかしくは無いはずだ。

「予約してある三上です」
「はい、三上様。お待ちしておりました」

すぐに席に通される。

「いいお店だね」
「迅さんを連れてきても恥ずかしくない所を探しましたからね」
「奏さんとだったらどこでもいいのに」

そうこうしている内に最初の料理が出てくる。

「覚めちゃう前に食べましょうか」
「そうだね」

前菜を食べながら迅さんをちらりと見てみる。

「美味しいですね」
「そうだね。いいお店だ、覚えておこう」

迅さんにも受け良いし良かった。今度も誘ってみよう

そこから美味しいコース料理を堪能し、最後のデザートと食後酒になった。

「美味しかったですね」
「そうだね、いいお店をありがとう」

なかなか告白をすることができない。どうしよう

「奏さん!」「迅さん!」
「「お先にどうぞ」」

綺麗にハモる私達、私達の中に静寂が流れる。

先に静寂を破ったのは迅さん

「お先にどうぞ」
「あっ…うぅ」

どうしよう…この空気で話せる気がしない…そうだ!!

私はテーブルの上の食前酒を手に取り一気に飲み込む。着付け薬の代わりだけどまぁいいか。

「か、奏さん?お酒は」
「気付け薬です。さ、本題に戻りましょう」

私は1回軽く深呼吸をして意を決する

「迅さん、大好きです。結婚を前提にお付き合いしてください」
「…ありがとう、奏さん」

迅さんは照れくさそうに答える。

「僕も大好きです、よろしくお願いします」

カップル誕生です…しかしこれから色々な事が起きるのを、私達はまだ知らない。
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