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5 庭師 ピーター
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落ち葉のかき集めが終わったところで傾きかけた日差しを目にしたピーターは、熊手を持ったまま足早に庭の一画に建つ小屋へと足を向けた。本当はもっと奥まで庭は続いているのだが、この先は木々が生い茂るばかりで誰も立ち入らない場所だ。少しくらい掃除をさぼっても、というよりピーターの記憶にないくらい落ち葉掃除をしていないのだが、何かと小うるさいメイド長ベラも文句を言わない。
それよりそろそろメイドのケイシーが、休憩時間に入る頃合いだ。いつもこの時間にケイシーと小屋で落ち合う約束をしているのだ。
ピーターはコールドウェル家の庭師として働いている。王都にありながら広大な敷地を誇るこの屋敷の庭整備を一手に引き受けている。木々の剪定からバラの手入れ、花壇の植え替えに水やり掃除まで。朝から夕方まで働いても追いつかないほど多くの仕事を抱えている。
本来ならもう一人二人ほど人手が欲しいところだが、なぜかメイド長のベラは庭師を増やしたがらない。メイドは次々に補充しては、多すぎるくらい雇い入れているくせに、男手を増やしたがらない。
まぁそれも仕方のないことなのかもしれない……。
この屋敷には何かと秘密が多すぎる。
管理されすぎたメイド達。まるで要塞のような高い壁。人の出入りに厳しいメイド長ベラ……。
庭師は花の買い付けで時折王都の市場へと外出する。ピーターひとりなら管理もしやすいだろうが、これが何人もいるとなると面倒なのだろう。外出するにはベラの許可をとるのだが、その際行く先や目的を細かく聞かれ、帰ってくればどの花を仕入れたのか実物をチェックされる。時間が少しでもかかりすぎると、途中誰かと会ってきたのではと詮索される。
働き始めてもう十年になるピーターは慣れっこだが、普通に考えれば異常なことだ。別にピーターはこの屋敷の奴隷ではなく、ただ雇われているだけの庭師なのだから。外出にいちいち口を出される筋合いはないはずだ。
それもまぁどうだっていいといえばどうだっていい。
庭師にしては給金はそれなりだし、外出の不自由さだけ我慢していれば後は自由な仕事だ。見た目がきれいになっていれば、どのように庭をいじっても何も言われることはない。ただ一か所、北西の東屋付近にある花畑さえ触らなければ後は好きにすればいいのだ。
北西の東屋の周りには、小さな紫色の花をつける丈の短いちょっとした丘があるのだが、そこだけは当主アレクシスのお気に入りの場所らしく、メイド長ベラが手ずから手入れをしている。ピーターとしては仕事が減るので何も文句はない。どうぞやってくださいだ。別にこの仕事に誇りをもっているわけでもない。他人に自分のテリトリーをいじられるのを嫌がる奴もいるが、ピーターはそんなこだわりを一切持ち合わせていない。
日が昇れば起きて仕事をし、日が沈めば朝日が昇るまで眠るまでだ。
「……ピーター」
小屋に入ると、薄暗がりの中からケイシーが現れた。
ここはピーターが寝起きをしている小屋で、庭道具一式も一緒に置いていある倉庫兼寝床だ。土臭いし、たぶん男臭い。逢引するにはロマンティックな場所ではないが、ベラの目が届かない場所となるとこの屋敷ではここくらいしかないのだ。
メイド服を着たケイシーはピーターの姿を認めるとつつと走り寄ってきてぴたりと抱きついてきた。
「どうした? えらく急くじゃないか」
「違うわよ。疲れたから肩を揉んでちょうだいな」
抱きついてきたと思ったのは勘違いだったようで、ケイシーはピーターの腕を引っ張ると自分はベッドに腰掛け後ろを向く。こんな細い首など簡単にへし折れるのに、無防備なことだと皮肉に思いながらもピーターは手にした熊手を立てかけるとケイシーの肩を揉んでやった。
揉んでいる間中、ケイシーの不満が止まらない。どうやら大階段の掃除を先輩メイドに押し付けられたらしい。
「あいつったらいっつもそう! 先輩って言ったって、ほんの一週間ほど向こうが先に働き始めただけなのにさ。偉そうに命令してくるんだから!」
ケイシーの言う先輩メイドの顔を思い浮かべ、ピーターは「ああ」と頷いた。
「あの女か。くそ意地悪そうな面してやがる奴だろう」
門から玄関までの花壇の花が一度しおれていることがあり、指摘してきたのもそのメイドだった。言いぐさがつんけんしていて、腹が立ったのを覚えている。
ケイシーのぼやきなどいつものことと聞き流しているが、この時ばかりはケイシーに同調した。するとそれに気をよくしたケイシー。くるりと振り返るとピーターの首に腕を回してきた。
「やっぱりあんたとは気が合うと思ってたのよ。好きよ、ピーター」
その肩を抱きしめ返してやりながら、ピーターはちらりと窓の外を見た。
あの時もこうしている時だった―――。
ケイシーの肩越しに庭を見るともなし視界に収めていた。その時―――。
一瞬、何が落ちてきたのかわからなかった。
黒と白の衣服をまとった物体が上から落ちてきて、それがメイド服を着た人だとわかるまでどれくらいを要しただろう。あっと思った時にはどすッと鈍い音を立てて地面に叩きつけられた。
「何? 今の音……」
そう言ってケイシーが顔を上げ、後ろを振り返り窓外に地面に倒れているキャロルの姿を見つけて…。
キャーっとケイシーはすごい悲鳴を上げた。それも無理のないことだった。キャロルの首は明らかにおかしな方向にねじれており、目は見開かれたままあらぬ方向を見つめていた。
思わず目を逸らし、再びピーターに抱きついてきたケイシーを抱きしめ返しながら、ふっと上へと視線を向けると、蒼白な顔で下を覗き込んでいるベラの姿があった。
ベラはしばらく手すりをつかんだまま微動だにしなかった。
おそらくピーターが小屋の中から覗いていることにも気が付いていなかった。石像のように固まり、ただ下を見下ろしていた。
が、しばらくそうやって眺めたのち、ささっと周囲を見、人がいないことを確かめると(おそらく人の有無を確かめたのだろう)、足早にテラスを立ち去った。
キャロル……。
美しいメイドだった。叶うことなら逢引の相手があのキャロルみたいに美しい女ならもっと最高なのだが……。
ピーターは凡庸な顔のケイシーを見下ろした。
「なぁに? そんなにじっと見て」
「……いや」
まぁこれはこれで愛嬌のある顔と言えなくもない。何よりピーターのことを好いて甘えてくるかわいい女だ。
「なぁ、ケイシー」
「なに?」
「もしもだぞ。もし、大金が手に入ったら、こんなとこで働くのをやめて王都で二人で暮らさないか? いや、王都じゃなくたっていい。もっと郊外のほうに家を買って二人で暮らすんだ」
「どうしたの? 急に」
ケイシーはむくりと体を起こすとピーターの顔を覗き込んできた。
「いや、もしもの話だ」
「それはもちろん……。お金があるなら今すぐにでもそうしたいわよ。あんたの子を産んで、家族で一緒に暮らすの。楽しいわよきっと」
「ああ、そうだな。そうに違いない……」
「なぁに急に。ほんとにどうしたのよ。それってプロポーズ?」
ピーターはははっと笑った。
「そうだな。近いうちにちゃんとプロポーズするよ。金が溜まったらな」
「やぁねぇ、それっていつの話よ。それにプロポーズの予告をするなんて聞いたことないわよ」
「……そうだな…」
ケイシーは冗談だと思ったに違いない。
でも……。
あれから一年。
キャロルの死は事故として葬られ、その双子の妹フィオナがこの屋敷へやって来た。ケイシーによるとフィオナは今一つ何を考えているのかわからない不気味な存在、らしいが、ピーターに言わせればフィオナがここにやって来た目的なんか一つに決まっているのだ。
薄暗くなりかけた窓外へと目をやると、いつものように二階テラスを見上げるフィオナの後姿がそこにはあった。
「なぁケイシー。キャロルのあの事故の証言なんだが……」
「もちろん、あんたの言うようにみんなには話して、そこから証言を変えたりしてないわ。わたしはたまたま庭を通りかかった時にキャロルが落ちるところを見ていた、他には誰もいなかったって。ピーターの名前は一切出していないわ。ベラメイド長もわたしの証言を信じているもの」
「それならいい。俺はあの時ここにはいなかった。そういうことにしておいてくれ」
「わかってるわよ。あんたとここで会ってるって誰にも知られたくないもの。わたしはあんたが見たものを代わりに証言しているだけよ」
「ああ、そうだな。そういうことだ……」
フィオナの後姿から目を逸らすと、ピーターは外から見えない位置へと場所を移し、ケイシーを抱きしめた。
それよりそろそろメイドのケイシーが、休憩時間に入る頃合いだ。いつもこの時間にケイシーと小屋で落ち合う約束をしているのだ。
ピーターはコールドウェル家の庭師として働いている。王都にありながら広大な敷地を誇るこの屋敷の庭整備を一手に引き受けている。木々の剪定からバラの手入れ、花壇の植え替えに水やり掃除まで。朝から夕方まで働いても追いつかないほど多くの仕事を抱えている。
本来ならもう一人二人ほど人手が欲しいところだが、なぜかメイド長のベラは庭師を増やしたがらない。メイドは次々に補充しては、多すぎるくらい雇い入れているくせに、男手を増やしたがらない。
まぁそれも仕方のないことなのかもしれない……。
この屋敷には何かと秘密が多すぎる。
管理されすぎたメイド達。まるで要塞のような高い壁。人の出入りに厳しいメイド長ベラ……。
庭師は花の買い付けで時折王都の市場へと外出する。ピーターひとりなら管理もしやすいだろうが、これが何人もいるとなると面倒なのだろう。外出するにはベラの許可をとるのだが、その際行く先や目的を細かく聞かれ、帰ってくればどの花を仕入れたのか実物をチェックされる。時間が少しでもかかりすぎると、途中誰かと会ってきたのではと詮索される。
働き始めてもう十年になるピーターは慣れっこだが、普通に考えれば異常なことだ。別にピーターはこの屋敷の奴隷ではなく、ただ雇われているだけの庭師なのだから。外出にいちいち口を出される筋合いはないはずだ。
それもまぁどうだっていいといえばどうだっていい。
庭師にしては給金はそれなりだし、外出の不自由さだけ我慢していれば後は自由な仕事だ。見た目がきれいになっていれば、どのように庭をいじっても何も言われることはない。ただ一か所、北西の東屋付近にある花畑さえ触らなければ後は好きにすればいいのだ。
北西の東屋の周りには、小さな紫色の花をつける丈の短いちょっとした丘があるのだが、そこだけは当主アレクシスのお気に入りの場所らしく、メイド長ベラが手ずから手入れをしている。ピーターとしては仕事が減るので何も文句はない。どうぞやってくださいだ。別にこの仕事に誇りをもっているわけでもない。他人に自分のテリトリーをいじられるのを嫌がる奴もいるが、ピーターはそんなこだわりを一切持ち合わせていない。
日が昇れば起きて仕事をし、日が沈めば朝日が昇るまで眠るまでだ。
「……ピーター」
小屋に入ると、薄暗がりの中からケイシーが現れた。
ここはピーターが寝起きをしている小屋で、庭道具一式も一緒に置いていある倉庫兼寝床だ。土臭いし、たぶん男臭い。逢引するにはロマンティックな場所ではないが、ベラの目が届かない場所となるとこの屋敷ではここくらいしかないのだ。
メイド服を着たケイシーはピーターの姿を認めるとつつと走り寄ってきてぴたりと抱きついてきた。
「どうした? えらく急くじゃないか」
「違うわよ。疲れたから肩を揉んでちょうだいな」
抱きついてきたと思ったのは勘違いだったようで、ケイシーはピーターの腕を引っ張ると自分はベッドに腰掛け後ろを向く。こんな細い首など簡単にへし折れるのに、無防備なことだと皮肉に思いながらもピーターは手にした熊手を立てかけるとケイシーの肩を揉んでやった。
揉んでいる間中、ケイシーの不満が止まらない。どうやら大階段の掃除を先輩メイドに押し付けられたらしい。
「あいつったらいっつもそう! 先輩って言ったって、ほんの一週間ほど向こうが先に働き始めただけなのにさ。偉そうに命令してくるんだから!」
ケイシーの言う先輩メイドの顔を思い浮かべ、ピーターは「ああ」と頷いた。
「あの女か。くそ意地悪そうな面してやがる奴だろう」
門から玄関までの花壇の花が一度しおれていることがあり、指摘してきたのもそのメイドだった。言いぐさがつんけんしていて、腹が立ったのを覚えている。
ケイシーのぼやきなどいつものことと聞き流しているが、この時ばかりはケイシーに同調した。するとそれに気をよくしたケイシー。くるりと振り返るとピーターの首に腕を回してきた。
「やっぱりあんたとは気が合うと思ってたのよ。好きよ、ピーター」
その肩を抱きしめ返してやりながら、ピーターはちらりと窓の外を見た。
あの時もこうしている時だった―――。
ケイシーの肩越しに庭を見るともなし視界に収めていた。その時―――。
一瞬、何が落ちてきたのかわからなかった。
黒と白の衣服をまとった物体が上から落ちてきて、それがメイド服を着た人だとわかるまでどれくらいを要しただろう。あっと思った時にはどすッと鈍い音を立てて地面に叩きつけられた。
「何? 今の音……」
そう言ってケイシーが顔を上げ、後ろを振り返り窓外に地面に倒れているキャロルの姿を見つけて…。
キャーっとケイシーはすごい悲鳴を上げた。それも無理のないことだった。キャロルの首は明らかにおかしな方向にねじれており、目は見開かれたままあらぬ方向を見つめていた。
思わず目を逸らし、再びピーターに抱きついてきたケイシーを抱きしめ返しながら、ふっと上へと視線を向けると、蒼白な顔で下を覗き込んでいるベラの姿があった。
ベラはしばらく手すりをつかんだまま微動だにしなかった。
おそらくピーターが小屋の中から覗いていることにも気が付いていなかった。石像のように固まり、ただ下を見下ろしていた。
が、しばらくそうやって眺めたのち、ささっと周囲を見、人がいないことを確かめると(おそらく人の有無を確かめたのだろう)、足早にテラスを立ち去った。
キャロル……。
美しいメイドだった。叶うことなら逢引の相手があのキャロルみたいに美しい女ならもっと最高なのだが……。
ピーターは凡庸な顔のケイシーを見下ろした。
「なぁに? そんなにじっと見て」
「……いや」
まぁこれはこれで愛嬌のある顔と言えなくもない。何よりピーターのことを好いて甘えてくるかわいい女だ。
「なぁ、ケイシー」
「なに?」
「もしもだぞ。もし、大金が手に入ったら、こんなとこで働くのをやめて王都で二人で暮らさないか? いや、王都じゃなくたっていい。もっと郊外のほうに家を買って二人で暮らすんだ」
「どうしたの? 急に」
ケイシーはむくりと体を起こすとピーターの顔を覗き込んできた。
「いや、もしもの話だ」
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「ああ、そうだな。そうに違いない……」
「なぁに急に。ほんとにどうしたのよ。それってプロポーズ?」
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ケイシーは冗談だと思ったに違いない。
でも……。
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「もちろん、あんたの言うようにみんなには話して、そこから証言を変えたりしてないわ。わたしはたまたま庭を通りかかった時にキャロルが落ちるところを見ていた、他には誰もいなかったって。ピーターの名前は一切出していないわ。ベラメイド長もわたしの証言を信じているもの」
「それならいい。俺はあの時ここにはいなかった。そういうことにしておいてくれ」
「わかってるわよ。あんたとここで会ってるって誰にも知られたくないもの。わたしはあんたが見たものを代わりに証言しているだけよ」
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