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第25話 特別昇格試験を受けました
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俺達は片っ端から討伐依頼をこなしていった。最初の1日で5件の討伐依頼をクリアした。
「ああああ、1日でこんなに......」
受付のお姉さんフィーナが頭を抱えた。
「少々お待ちください」
フィーナが受付を後にするとギルド長エグベルドがいつもの様に飛んで来た。
「み、皆さん、とりあえず2Fの応接室へ」
俺達は応接室に通された。
「実は、クレームが入りまして」
「クレーム?」
俺達はお互い顔を見合わせてた。
「変な事したっけ?」
俺は恐る恐る聞いた
イェスタは自覚なくとんでもない事をしそうだから、心配だ。
「身に覚えが全く無い」
イェスタが断言するが、どうだか......
「いえ、実はクレームというのは1日で1つのパーティが5件もの討伐依頼を達成した事なんです」
「どういう事ですか?」
「実は今朝、討伐依頼が激減したことについて、中級冒険者から問合せが多数ありまして」
俺は察した。冒険者は討伐依頼を達成して報酬を得ることで生活をしているのである。それが急に減ったりしたら、誰だって困るし怒る。
「その、つまり、一度にたくさん受けてはだめという事でしょうか?」
俺は率直に聞いた。
「いや、そんな規程はありません。ただ、冒険者が困るのも尤もでして」
「じゃ、気にしなくていいじゃ無いですか?」
エリスが簡単に言う。
「エリス、みんな糧を得るために命懸けで稼いでいるんだ。そんなことしてたらみんなの俺達を見る目が変わるぞ」
「そ、それは嫌です」
エリスも察した様だ。
「それに、私達もあなた方には早くパーティのランクをあげて頂いた方が、冒険者ギルドとしては助かるのです」
「でも俺たちは他の冒険者を困らせる様な事はしたくないのですが......」
「それは私達も同意見です。そこで、Cランクへの昇級の特別試験を受けて頂くというのはどうでしょうか?」
「「「特別試験?」」」
みんな初めて聞く言葉に興味深々だ
「どんな試験なんですか?」
「この街のギルドのAクラス冒険者と模擬戦をして頂いて、Aクラス冒険者の推薦が受けられたらCクラスになれます」
「つまり、Aクラス冒険者を倒せばいいのですな」
イェスタが簡単に言う。
簡単にAクラス冒険者倒すって言うな......
多分簡単にできるんだろうけど。
「いや、勝つ必要はありません。ただ、Aクラス冒険者にCクラス相当である事を納得してもらえる戦いをすれば」
「勝った方が簡単ですよね?」
エリス、Aクラス冒険者のプライド考えてあげようよ。
「わかりました。是非昇級試験を受けさせてください」
「こちらの方からも宜しくお願いします」
「あのー、それと、申し上げにくい事がございまして」
今まで黙っていた受付フィーナが本当に申し訳なさそうに言い出した。
「昨日の依頼で、いろいろな方面からクレームが入っておりまして、特にスケルトン討伐に武技『シュバリエアーツ』を使った方がおられまして......」
「私が使いましたが?」
イェスタが正直に申し出た。
「そ、その、衝撃で、森の一部が倒壊して、農民の方からかなり強いクレームが......」
やっぱりそうなったか......
俺は受付のお姉さんとギルド長に謝罪した。
そして、明くる日に昇級試験を受ける事になった。
そして、全員Aクラスの冒険者に完勝した。
俺は罪の意識が芽生えた。彼らはEクラスの冒険者に完敗した。
イェスタに至ってはF等級なんだ。
気のせいか、Aクラスの冒険者達にトラウマを植え付けてしまった。
でも、無事パーティ等級Cに飛び級できた。
「ああああ、1日でこんなに......」
受付のお姉さんフィーナが頭を抱えた。
「少々お待ちください」
フィーナが受付を後にするとギルド長エグベルドがいつもの様に飛んで来た。
「み、皆さん、とりあえず2Fの応接室へ」
俺達は応接室に通された。
「実は、クレームが入りまして」
「クレーム?」
俺達はお互い顔を見合わせてた。
「変な事したっけ?」
俺は恐る恐る聞いた
イェスタは自覚なくとんでもない事をしそうだから、心配だ。
「身に覚えが全く無い」
イェスタが断言するが、どうだか......
「いえ、実はクレームというのは1日で1つのパーティが5件もの討伐依頼を達成した事なんです」
「どういう事ですか?」
「実は今朝、討伐依頼が激減したことについて、中級冒険者から問合せが多数ありまして」
俺は察した。冒険者は討伐依頼を達成して報酬を得ることで生活をしているのである。それが急に減ったりしたら、誰だって困るし怒る。
「その、つまり、一度にたくさん受けてはだめという事でしょうか?」
俺は率直に聞いた。
「いや、そんな規程はありません。ただ、冒険者が困るのも尤もでして」
「じゃ、気にしなくていいじゃ無いですか?」
エリスが簡単に言う。
「エリス、みんな糧を得るために命懸けで稼いでいるんだ。そんなことしてたらみんなの俺達を見る目が変わるぞ」
「そ、それは嫌です」
エリスも察した様だ。
「それに、私達もあなた方には早くパーティのランクをあげて頂いた方が、冒険者ギルドとしては助かるのです」
「でも俺たちは他の冒険者を困らせる様な事はしたくないのですが......」
「それは私達も同意見です。そこで、Cランクへの昇級の特別試験を受けて頂くというのはどうでしょうか?」
「「「特別試験?」」」
みんな初めて聞く言葉に興味深々だ
「どんな試験なんですか?」
「この街のギルドのAクラス冒険者と模擬戦をして頂いて、Aクラス冒険者の推薦が受けられたらCクラスになれます」
「つまり、Aクラス冒険者を倒せばいいのですな」
イェスタが簡単に言う。
簡単にAクラス冒険者倒すって言うな......
多分簡単にできるんだろうけど。
「いや、勝つ必要はありません。ただ、Aクラス冒険者にCクラス相当である事を納得してもらえる戦いをすれば」
「勝った方が簡単ですよね?」
エリス、Aクラス冒険者のプライド考えてあげようよ。
「わかりました。是非昇級試験を受けさせてください」
「こちらの方からも宜しくお願いします」
「あのー、それと、申し上げにくい事がございまして」
今まで黙っていた受付フィーナが本当に申し訳なさそうに言い出した。
「昨日の依頼で、いろいろな方面からクレームが入っておりまして、特にスケルトン討伐に武技『シュバリエアーツ』を使った方がおられまして......」
「私が使いましたが?」
イェスタが正直に申し出た。
「そ、その、衝撃で、森の一部が倒壊して、農民の方からかなり強いクレームが......」
やっぱりそうなったか......
俺は受付のお姉さんとギルド長に謝罪した。
そして、明くる日に昇級試験を受ける事になった。
そして、全員Aクラスの冒険者に完勝した。
俺は罪の意識が芽生えた。彼らはEクラスの冒険者に完敗した。
イェスタに至ってはF等級なんだ。
気のせいか、Aクラスの冒険者達にトラウマを植え付けてしまった。
でも、無事パーティ等級Cに飛び級できた。
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