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お出掛けすることになりました
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クラリスは顔を上げ、くりくりっと興味深げに青い目を動かし、俺を見て首を傾げる。
「あのなぁ……男同士のカップルは否定しない。恋愛は自由だからな。だが、俺は違う。女性が好きだ」
……なんだ? この台詞……なんで俺は声高らかに「女性が好きだ」って宣言してるんだ?
なぜ、好きな人に女性が好きという基本中の基本を伝えなきゃならないんだ?
「どなたか好きなご令嬢がいらっしゃるのですか?」
ド直球キターーーーーーー
俺はこのまま告白しようか悩み、返事に窮していると、クラリスは目を少しそらし、先程までは真っ赤だった頬は透明感のある薄紅色に変わり、伏し目がちに何か考え始め……その姿に仄かな色気を感じ、俺はドキッとした胸を押さえ……なんていうか……いつの間にそんなに女性らしくなったんだよ? あああ!! もう! 俺の理性を殺す気か!?
「あの……今日、私、楽しかったんです。アルベルト様とのデート。あんな風に2人でお出かけするのも楽しいなって。でも、ジェスター様と恋人と知り、もうお誘いできない事を少し寂しく思っていました……」
「だから! それ、誤解!」
いつもと様子が違うクラリスに困惑しながらも俺は速攻否定をし……ん? これって……えっ? これからも俺とデートをしたい……って、暗に言われている?
「はい、誤解なのはわかりました。アルベルト様は女性がお好きなんですよね」
「あ、ああ」
その言い方! それ女好きみたいなんだけど! でも、ここで「いや……」なんて言ったら、間違いなく男が好きと勘違いされ、また振り出しに戻りそうだ。女性が好きというか、クラリスが好きだと言った方が良い気がする。今、この流れは俺にとって追い風なのでは?
「クラリス……あのな」
俺が意を決して告白しようと声を出すと、クラリスは慌てて深呼吸をし、早口で俺の告白を遮り、笑顔を見せる。
「アルベルト様は好きなご令嬢がいらっしゃるご様子。想いを寄せている方がいらっしゃるのに、私とデートをしていただいてありがとうございました。婚約破棄、急ぎましょう!」
あれ? 途中までいい感じだったのに、なぜ婚約破棄に拍車がかかった? あれれ?
それに……一瞬、クラリスの目が寂しそうに見えたのは、俺の気のせいだろうか……
「あのなぁ……男同士のカップルは否定しない。恋愛は自由だからな。だが、俺は違う。女性が好きだ」
……なんだ? この台詞……なんで俺は声高らかに「女性が好きだ」って宣言してるんだ?
なぜ、好きな人に女性が好きという基本中の基本を伝えなきゃならないんだ?
「どなたか好きなご令嬢がいらっしゃるのですか?」
ド直球キターーーーーーー
俺はこのまま告白しようか悩み、返事に窮していると、クラリスは目を少しそらし、先程までは真っ赤だった頬は透明感のある薄紅色に変わり、伏し目がちに何か考え始め……その姿に仄かな色気を感じ、俺はドキッとした胸を押さえ……なんていうか……いつの間にそんなに女性らしくなったんだよ? あああ!! もう! 俺の理性を殺す気か!?
「あの……今日、私、楽しかったんです。アルベルト様とのデート。あんな風に2人でお出かけするのも楽しいなって。でも、ジェスター様と恋人と知り、もうお誘いできない事を少し寂しく思っていました……」
「だから! それ、誤解!」
いつもと様子が違うクラリスに困惑しながらも俺は速攻否定をし……ん? これって……えっ? これからも俺とデートをしたい……って、暗に言われている?
「はい、誤解なのはわかりました。アルベルト様は女性がお好きなんですよね」
「あ、ああ」
その言い方! それ女好きみたいなんだけど! でも、ここで「いや……」なんて言ったら、間違いなく男が好きと勘違いされ、また振り出しに戻りそうだ。女性が好きというか、クラリスが好きだと言った方が良い気がする。今、この流れは俺にとって追い風なのでは?
「クラリス……あのな」
俺が意を決して告白しようと声を出すと、クラリスは慌てて深呼吸をし、早口で俺の告白を遮り、笑顔を見せる。
「アルベルト様は好きなご令嬢がいらっしゃるご様子。想いを寄せている方がいらっしゃるのに、私とデートをしていただいてありがとうございました。婚約破棄、急ぎましょう!」
あれ? 途中までいい感じだったのに、なぜ婚約破棄に拍車がかかった? あれれ?
それに……一瞬、クラリスの目が寂しそうに見えたのは、俺の気のせいだろうか……
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