私立湯毬女学園~巨大膀胱JKしか入学できない女子校の物語~

鏡居雨

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第1話:湯毬女学園の日常(2年C組編)

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 ここは湯毬女学園。他の学校とは違う、ちょっと、いや、「小さな」変わったところがある女子校。

 入学式前日、2年C組の教室にて。

「里沙ちゃん、今年も同じクラスになれたね」

「そうだね茜ちゃん! いや~、テストがちょっぴり悪かった時は焦ったよ~」

 教室の中心で仲の良さをアピールする2人。それを遠くから眺めながら、手元の本に視線を落とすのは、生徒会庶務の梨々香だ。

「松本さん、今年も同じクラスだね。ちょっと意外かも」

 教室の後方で、遥が詩乃に話しかける。

「えへへ、テスト頑張ったから、なんとかC組に入れたのかも」

「頑張ったって言っても、松本さんはいつも学年トップでしょ?」

「それはそうだけど……」

 教室の中に、新学期特有の和気あいあいとした雰囲気が流れる。

 しかし、この学園において、彼女たちは成績、そして、それ以外の面でも「ライバル」なのである。

「はーいそれじゃあ、新学期始まって早速だが、「我慢」の時間やっていくぞ~」

 2年C組の担任であり湯毬女学園の数学教師、水野琴音が教室の前方でそう言い、500mlのペットボトルを2本ずつ机に置いていく。

「分かってると思うけど、あくまでも「我慢」の授業なんだから、無理はし過ぎないようにな~」

 そう言って、琴音は2Lのペットボトルの水を飲みながら職員室に戻っていった。

「それじゃあ、始めよっか」

 そう言って、委員長の遥が3分のタイマーを開始する。それと同時に、生徒たちは配られたペットボトルの水を一気に飲み干していく。

「みんなちゃんと飲んだ?」

 遥が確認を取ると、全員が空のペットボトルを机の横の専用スペースに入れる。それを見て、遥は自分の席に戻った。

 湯毬女学園の変わったところ。その1つが「我慢」の授業だ。形式はいくつかあるが、おしっこを我慢する訓練がこの「我慢」の授業で行われている。

 基本的に我慢の授業の間は教室内であれば何をしてもよいことになっており、友人と談笑する者や読書に没頭する者、我慢そのものに楽しさを見出している者まで様々である。

 なぜこんなことをするのか、疑問に思う人もいるかもしれない。詳しくは入学式で校長が語るためにここでは省くが、この学園では、おしっこは最大限我慢するものというのが常識なのである。

 さて、筆者がこの学園について読者に紹介している間に、1時間の授業時間のうち、30分ほどが経った。読者の時間では経っていないだろうが、経ったことにしてほしい。先ほどの水にわずかに含まれた利尿剤が、徐々に生徒たちの膀胱を刺激し始める時間である。授業前からあらかじめ溜まっていた彼女たちのおしっこに、1Lの水分がのしかかり始める。

「……っ、ふぅ……っ」

 C組は学年の上位クラスであるとはいえ、成績と膀胱の両面での順位付けである以上膀胱の容量は個人差が大きい。テストでは学年トップクラスの生徒が上位クラスのなかで膀胱容量では下位にいるなんてことも多く、現にこの学年で学力成績1位を死守する詩乃もそのタイプだ。

(……やっぱり、私が最初にきつくなってきちゃった……)

 周囲が学校の理念に沿って大容量の膀胱を手に入れる中、学力だけで上位クラスに入っていることに、詩乃は負い目を感じていた。もちろん、一般的な女子高生と比べれば彼女の膀胱も大きい方ではあるのだが。

(……一番最初にしちゃうのは、やっぱり悔しい、けど……)

 自分の我慢がもう長くはもたないことを悟った詩乃は、机の中から黒いビニール袋を取り出した。そして、複数のクラスメイトが彼女に視線を送る中。

 しゅびいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーー

(……私にしては頑張ったし、しょうがないよね……)

 詩乃はビニール袋の中におしっこをし始めた。普通の学校であれば異質な光景であるが、湯毬女学園では我慢の授業でよくみられる、いたって普通の光景だ。

 詩乃の放尿音につられ、何人かの生徒が詩乃に続いて決壊の前にビニール袋やペットボトルなどにおしっこを済ませ始める。

(……私も、そろそろ限界かも……)

 そんな中で、尿意の限界が近づくのを強く感じた茜は、里沙の方をちらりと見る。

「茜ちゃん?」

「里沙ちゃん、私、そろそろ限界かも。里沙ちゃんは?」

「私はまだ我慢できるから、もうちょっと我慢しようかな」

 湯毬女学園はその特性上、おしがま性癖に目覚めた生徒も多い。里沙もその1人であり、中学生まで隠していたおしがま性癖をこの学校で爆発させている。

「そっか。それじゃあ、私、先にしちゃうね」

 そう言って、茜はビニール袋で股を覆い、下半身の力を抜いた。教室内にまた1つ、水の音の発生源が増える。

 やがて1時間が経ち、チャイムが鳴る。我慢の授業は1日の授業の最後に行われ、終わればそのまま解散というのが通例である。

「っはぁぁっ!! そろそろ限界っ!!」

 チャイムが鳴るとすぐに、わざとらしく声を上げながら里沙が教室を飛び出していく。先に用を足していた生徒たちも続々と教室を出ていき、やがて教室の中には梨々香と遥だけが残っていた。

「…………」

「……っ、……うぅっ……」

 静かに我慢を続ける梨々香に対して、限界寸前であるのを隠さない遥。しかし。

(堀江さん、まだ我慢を続けるのでしょうか……、そろそろ、私の我慢が限界に……っ)

(岸田さん、まだ余裕そうだけど……私だって、クラスで1番になるために頑張ってるんだから……っ)

 2人とも、すでに限界寸前まで我慢を続けている。それでもお互いに相手より長く我慢をしようとするのは、この学校の1つの伝統ともいえるだろう。

 普通の学校ではテストの点数や運動神経などで一目置かれる存在がいるのが一般的だが、湯毬女学園ではそれだけでなくおしっこを我慢する力の強い生徒もその部類に入る。それゆえ、お互いに我慢を続けてしまうのだ。

 しかし、限界を超えて漏らしてしまうのは女性として絶対に避けたいものである。それゆえ、普段ならどちらかが折れると少し遅れてもう1人が済ませるような結末を迎えることも多い。

 さて、そんな中で梨々香と遥はどうしたのかというと。

「……堀江さん」

「き、岸田さん、急に、どう、したの、っ」

「……実は、私もかなり限界が近いんです。なので、今日の所は一緒に済ませてしまいませんか?」

「そ、そう、だね、っ。わ、私も、もう、限界、だし、っ」

 梨々香の提案で、2人は同時に袋を取り出す。そして、お互いに背を向けながら。

 ぶじゅいぃぃぃぃぃっ!!! じゅびいぃぃぃぃぃっ!!!

 2つの水音が、教室の中に同時に響いた。

(……岸田さん、あんなに平然としてたのに、こんなに我慢してたんだ……)

(堀江さん、私よりも勢いと音が凄いです……っ)

 やがて2つの水音が止み、お互いに顔を見合わせる。

「クラスの誰よりも我慢しようって頑張ったのに、今日は岸田さんと引き分けだったね」

「クラスで1番我慢できるのがどちらか、今度はちゃんとはっきりさせてみせますよ」

 梨々香と遥の間に友情(?)が芽生える。湯毬女学園では、こんな関係性が多数発生しているのも、他の学校にはない変わったところだと言えるだろう。・

 これは、そんな湯毬女学園での学園生活を送る生徒たちの話である。
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