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第五章 ギルド長からの招集命令
41.独白
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「……参ったな。どうしてこうなった?」
触れているのが怖くなって手を離す。
僕がどう思おうがリューにとっては関係ないはずだ。
ましてや同じ感情を抱くことなんてないに決まっている。
「好きだとはいつも言っているし、それも決して嘘ではないのに。何でこうも苦しいのか。分かりたくないのにな」
何も考えたくなくなってリューの隣に寝転んだ。キシ、と、ベッドが音を立てる。
「……」
「……え?」
寝返りをうったリューが僕の方へと転がる。腹の上の布が落ちてベッドを湿らせた。
「……煩い。眠れといったのはお前だ。心配せずともギルド長がいる時にギルドを襲う馬鹿はいない」
「リュー、寝たんじゃ……」
「今、起こされた。理解したのなら、いい」
「ごめん。だったら僕も少し休むよ。どうせ誰も来ないだろうし」
リューは再び目を閉じてしまった。
ベッドがこれ以上濡れてしまわないうちにと布を取り払う。
冷やしていたかったのだけれど、横向きになるとは思っていなかったので仕方ない。
「おやすみ、リュー」
返事はなかったが、リューは僕へとすり寄るように身体を寄せている。
ただ向きを変えただけだと分かっているのに嬉しく思ってしまう。
(全く、聞いていたのならこういうことしないで欲しいな。色々と我慢ができなくなるといつも言っているのに。流してばかりだし。それでも僕の我儘に付き合ってくれるからな。リューは)
心のなかで独り言ちて笑う。
リューの寝顔を見ていたら結局我慢ができなくて、そっと顔を近づけた。
「ねぇ、キスしていい?」
至近距離の呟きが聞こえたのか否か、吐息が僕の唇にも触れた気がした。
唇が僅かに動いたと思うと同時に、ピタリと優しく僕の唇へと触れる。
「……これで満足か? アリィ」
「リュー……この状態で喋るとか、煽ってるだろう? 本当に人が悪い。堪え性がないこと、知っている癖に」
額と額が触れるような距離。
眠そうにしているリューが戯れに付き合ってくれるとは。
こういうことがあるから困る。
僕からもキスを返して甘えるように抱きついた。
眉間に皺を寄せたリューは呆れた息を吐く。
「……本気でこのまま眠るつもりか?」
「ギルド長が気を利かせてくれているのなら、誰も来ないって」
「で、もう眠ってもいいか?」
「はいはい。おやすみ」
声色も表情も不服そうにしているのに僕が近づいても振り払おうとしないリューに嬉しくなって、気づいた時には僕の方が先に眠ってしまっていた。
触れているのが怖くなって手を離す。
僕がどう思おうがリューにとっては関係ないはずだ。
ましてや同じ感情を抱くことなんてないに決まっている。
「好きだとはいつも言っているし、それも決して嘘ではないのに。何でこうも苦しいのか。分かりたくないのにな」
何も考えたくなくなってリューの隣に寝転んだ。キシ、と、ベッドが音を立てる。
「……」
「……え?」
寝返りをうったリューが僕の方へと転がる。腹の上の布が落ちてベッドを湿らせた。
「……煩い。眠れといったのはお前だ。心配せずともギルド長がいる時にギルドを襲う馬鹿はいない」
「リュー、寝たんじゃ……」
「今、起こされた。理解したのなら、いい」
「ごめん。だったら僕も少し休むよ。どうせ誰も来ないだろうし」
リューは再び目を閉じてしまった。
ベッドがこれ以上濡れてしまわないうちにと布を取り払う。
冷やしていたかったのだけれど、横向きになるとは思っていなかったので仕方ない。
「おやすみ、リュー」
返事はなかったが、リューは僕へとすり寄るように身体を寄せている。
ただ向きを変えただけだと分かっているのに嬉しく思ってしまう。
(全く、聞いていたのならこういうことしないで欲しいな。色々と我慢ができなくなるといつも言っているのに。流してばかりだし。それでも僕の我儘に付き合ってくれるからな。リューは)
心のなかで独り言ちて笑う。
リューの寝顔を見ていたら結局我慢ができなくて、そっと顔を近づけた。
「ねぇ、キスしていい?」
至近距離の呟きが聞こえたのか否か、吐息が僕の唇にも触れた気がした。
唇が僅かに動いたと思うと同時に、ピタリと優しく僕の唇へと触れる。
「……これで満足か? アリィ」
「リュー……この状態で喋るとか、煽ってるだろう? 本当に人が悪い。堪え性がないこと、知っている癖に」
額と額が触れるような距離。
眠そうにしているリューが戯れに付き合ってくれるとは。
こういうことがあるから困る。
僕からもキスを返して甘えるように抱きついた。
眉間に皺を寄せたリューは呆れた息を吐く。
「……本気でこのまま眠るつもりか?」
「ギルド長が気を利かせてくれているのなら、誰も来ないって」
「で、もう眠ってもいいか?」
「はいはい。おやすみ」
声色も表情も不服そうにしているのに僕が近づいても振り払おうとしないリューに嬉しくなって、気づいた時には僕の方が先に眠ってしまっていた。
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