ファイナル・ウォー・ファンタジー

れつ

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マールの証言

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 ディピノに連れられたバルは、ある家に案内された。
 家の中に入ると部屋の中央に、1人の女性が、床に座りこんでいた。50代くらいの黒人の女性で、丸ぶちのメガネをかけていた。

 ディピノが、この黒人の女性を紹介した。
「さっき、君に会わせたい者がいると言ったが・・・・・・君には、彼女の話を聞いてもらいたいのだ。
名前はマール。彼女は、魔族と人間のハーフだよ」

「魔族と人間のハーフ?」

「ああ。
魔族も人間も、体内には、同じ赤い血が流れているし、魔族と人間の間で、子供だって作れる。
その事は、君も知っているだろう?」

「そりゃ、もちろん・・・・・・」とバルが言うと、ディピノは説明を続けた。

「彼女の祖先は、人間軍の軍人なんだ――
『七色の神器』を奪い取るために、このミゲルクルス大陸(魔族の大陸)に侵攻してきた人間の軍人だよ。
その彼女の祖先である人間の軍人は、捕虜として魔族に捕らえられたあと、この魔族の地に、住み着いたんだ。
彼女の祖先は、子孫に、自分の知っている事を語り継いできた。
だからマールは、人間と魔族の両方を、よく知っている。彼女が君に、いろいろ教えてくれるだろう」

 マールが、バルに話しかけた。
「よろしく。私はマール。
今日は、あなたに真相を教えるよう、ディピノに頼まれたの」

「真相?」とバルは、けげんそうに言った。

「そう。
あなたは・・・・・・というよりも人間のほとんどが、人間界から、太陽が消えた原因は、悪い魔族の陰謀だと思ってるようだけど・・・・・・」と言った後、マールはバルの眼を見つめながら話した。

「それは事実では無いの。
太陽が消えたのは、魔族のせいではなく、人間のせい、もっとハッキリと言うと、聖護国(せいごこく)のせいよ。
約1300年前に、聖護国が秘密裏に、魔族の大陸に侵攻して、『七色の神器』を、魔族から奪い取った――
そのせいで自然界のバランスが崩れ、『ネファーンド大陸(人間の大陸)』から太陽が消えてしまったの。
私の祖先は聖護国の軍人で、その『七色の神器』を奪い取った戦いに従軍して、その時に捕らえられて、この地に住み着いたから・・・・・・
だから、これは本当の話よ」

 バルは、少し狼狽したように言った。
「そんなはずは・・・・・・
だってオレたちは――聖護国の国民みんなが、教えられてきた、
魔族が『七色の神器』を悪用して、人間から太陽を奪ったと・・・・・・」

「聖護国では・・・・・・というよりも人間の国の全てが、そんなふうに学校で教えてるらしいわね。
でも、それは真実ではないわ。すべてウソなのよ」
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