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3、変革のシトリン
209、いつかあなたに本物をあげたい。
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――着替えを済ませていつものローブ姿になると、すこしだけ落ち着いた。
待て、待てと主君を全力全霊で押し留め、とりあえずひと呼吸。
預言者のローブに身を纏い、フードまできっちりとおろして顔を隠したアレクシアは、いつも通りの着心地に安堵しつつ、そわそわと天蓋カーテンの向こうを気にした。
背を向けて着替え終わるのを待っている青王は、アレクシアが好きなのだという。なんと、キスまでされてしまったではないか。
(……困ります)
ふわふわとした困惑の中に一滴、甘美な喜びがある。さらにもう一滴分、重苦しい罪の意識があるものだから、困ってしまう。
――自分は、世継ぎを作れない。
――自分と彼は、生きてきた時間が違いすぎる。
……自分という生き物は、罪深くて汚れていて、とうとき彼の伴侶にはふさわしくない。
そんな思いが次々に湧いて、あふれて、止まらない。
そっと指先で唇をなぞれば、先ほど情熱の余韻が胸を焦がす。……あれは、いけないことだ。
「陛下、このたびの件につきましては、私がソラベルと再協議いたしますゆえ」
「ん」
いつもの姿を晒すと、アーサーは残念そうな、かつ安堵したようなふしぎな顔をした。彼もまた、複雑な心中でいるのであろう。そう思うと、アレクシアは申し訳なくなった。
「……モンテローザ公爵令嬢は、また亡くなると思います」
「それは嫌だ」
今回の件をおさめる解決策をひとつ提案すれば、すぐに拒絶される。
「お前は俺の婚約者なので、もう勝手に死んではいけない」
「婚約は、なりません」
「俺が決めたのだから、お前に文句を言う権利はない」
なかなかの暴君ぶり。それが心地いい自分に困ってしまう。それにしても、油断をするとすぐに甘い雰囲気になってしまいそうになる。これは、いけない。
(アーサー陛下はお年頃だ。これは、思春期……ではなくて……せ……生殖成熟期……)
お年頃の王様には、お妃の用意が望まれる。ただし、その妃役がお前だと言われると、とても困る……。
「お前、俺のことを発情期のサルを見るような眼で見るな」
「失礼。もちろん、陛下をサルだと思ったことなどございません」
ただちょっと生殖成熟期だと思っていただけだ。しかし、発情期という三文字もわかりやすい気がする。要はそういう時期なのだ。
「お前、なんか無礼なことを考えているな、わかるぞ」
アーサーの腕が伸びてくる。抱き寄せようとする手からするりと逃れて、アレクシアは「危険な話題と雰囲気を変えねば」と思った。
視線を彷徨わせたアレクシアは、あの商品を見つけた。
王妹フィロシュネーがくれた、『黄金の林檎のゼリー』だ。カサンドラと一緒に成分を確認したが、これは本物とは呼べない、人を不老症にするような効果を得られない代物だ。ただ、健康にはいい。
「陛下、ゼリーをお召し上がりくださいませ」
「俺が落札できなかったゼリーか。俺に食わせてくれるのか?」
「姫殿下がくださいまして」
「それでお前は俺よりシュネーの方が有能だと思ったのだろうな?」
拗ねたように言うではないか。
これでは、子どもだ。
――お可愛らしい。
(そして、陛下をお可愛らしいと思ってしまう私は、やはり伴侶としてはふさわしくない……これは、どちらかと言えば親目線というものだ)
自分が彼に抱くのは、異性としての情愛ではない。あくまでも、ずっと見守ってきた王家の青年を保護者預言者として慈しむ情愛なのだ――そんな一線を定めると、地に足がついて落ち着く気がする。
「陛下は私の外見に惑わされておいでですが、私はたいそう歳を取っているのです。じじいなのですぞ」
「お前、そこはせめてばばあにしておけ。でもって、俺はそれでも気にせぬ」
「気にしていただいて……お父上のおしめを変えたこともあるのですぞ」
「俺はかまわぬ」
「かまっていただいて……」
――私は、お父上を助けられなかったのですよ。
そんな思いを胸に殺しつつ、アレクシアはゼリーを皿にのせた。
ぷるんと揺れる黄金色のゼリーは、宝石のようにきれいだ。
カサンドラの研究所や、青国の城でアルダーマールを育てているときには、迷いがあった。
なにせ、自分が「不老症の人生でよかったか」と問われると、その返答に詰まるのが現実だ。
自分で終わりを決めないといけない、そうしない限り果てしなく長く終わりのない時間を生きる、というのは、人が思っているほどよいものではなかった。
生きれば生きるほどに孤独は深まり、疲労が嵩み、自分は特別な存在になったフリをしつつ、全くそんなことはなく。
世の中を理解し切ったような気になって希望は持てなくなり、かといってなかなか死ぬ踏ん切りもつけられず。
……でも、彼は。
アーサーは、アレクシアが自分を神様にしてくれると信じているのだ。
この青年がそうなったら、どんなに素敵だろう。
この青年とずっと一緒にいられたら、どんなに幸せだろう?
伴侶にはなどではなくてもいい。
ただ、杖を手に彼の治世に寄り添っていられたら。
「ふむ。これにあれだけの金を張る価値があるのか」
スプーンに手を伸ばすアーサーに先んじて、アレクシアはスプーンを取った。そして、ぷるりと震えるゼリーをひとかけら、スプーンにすくった。
これは、預言者として。
アーサーを甘やかしたいと思う気持ちは、預言者だから。
そう言い訳しながら、胸のうちはふわふわと浮かれていた。
「陛下。アーサー様。……召し上がれ」
スプーンを差し出せば、アーサーの移り気な空の青の瞳が大きく見開かれて、初々しい感情をのぼらせる。
――ああ、いとしい。
この青年に何かをしてあげるのは、誇らしくて、楽しくて、嬉しいことなのだ。
「……ん」
「はい」
言われるがままに大きな口を開ける青年は、親鳥の餌を待つ雛のよう。ほら、自分は親気取りなのだ。アレクシアは安心した。
大きな口にスプーンを差し入れて、パクりとゼリーが食べられる。
喉仏が動いて、飲み込む。
それは単なる『ちょっと健康にいい』程度のゼリーだけれど。
「美味しいな」
「ようございました。姫殿下にお礼を申し上げましょう」
お代わりを口に運んで、黙々と平らげる。
そんな静かな時間は、ささやかな幸せみたいなものを感じさせた。
――ああ。私がなんの引け目も感じず、この青年といられたら。
「ところで、これを食べると結局、何かあるのか?」
「美味しいだけです」
「……そ、そうか」
一瞬だけ見せた期待と失意に、胸が痛む。
――いつかあなたに本物をあげたい。私が神様にしてあげたい。
アレクシアはこのとき、心の底からそう願った。
待て、待てと主君を全力全霊で押し留め、とりあえずひと呼吸。
預言者のローブに身を纏い、フードまできっちりとおろして顔を隠したアレクシアは、いつも通りの着心地に安堵しつつ、そわそわと天蓋カーテンの向こうを気にした。
背を向けて着替え終わるのを待っている青王は、アレクシアが好きなのだという。なんと、キスまでされてしまったではないか。
(……困ります)
ふわふわとした困惑の中に一滴、甘美な喜びがある。さらにもう一滴分、重苦しい罪の意識があるものだから、困ってしまう。
――自分は、世継ぎを作れない。
――自分と彼は、生きてきた時間が違いすぎる。
……自分という生き物は、罪深くて汚れていて、とうとき彼の伴侶にはふさわしくない。
そんな思いが次々に湧いて、あふれて、止まらない。
そっと指先で唇をなぞれば、先ほど情熱の余韻が胸を焦がす。……あれは、いけないことだ。
「陛下、このたびの件につきましては、私がソラベルと再協議いたしますゆえ」
「ん」
いつもの姿を晒すと、アーサーは残念そうな、かつ安堵したようなふしぎな顔をした。彼もまた、複雑な心中でいるのであろう。そう思うと、アレクシアは申し訳なくなった。
「……モンテローザ公爵令嬢は、また亡くなると思います」
「それは嫌だ」
今回の件をおさめる解決策をひとつ提案すれば、すぐに拒絶される。
「お前は俺の婚約者なので、もう勝手に死んではいけない」
「婚約は、なりません」
「俺が決めたのだから、お前に文句を言う権利はない」
なかなかの暴君ぶり。それが心地いい自分に困ってしまう。それにしても、油断をするとすぐに甘い雰囲気になってしまいそうになる。これは、いけない。
(アーサー陛下はお年頃だ。これは、思春期……ではなくて……せ……生殖成熟期……)
お年頃の王様には、お妃の用意が望まれる。ただし、その妃役がお前だと言われると、とても困る……。
「お前、俺のことを発情期のサルを見るような眼で見るな」
「失礼。もちろん、陛下をサルだと思ったことなどございません」
ただちょっと生殖成熟期だと思っていただけだ。しかし、発情期という三文字もわかりやすい気がする。要はそういう時期なのだ。
「お前、なんか無礼なことを考えているな、わかるぞ」
アーサーの腕が伸びてくる。抱き寄せようとする手からするりと逃れて、アレクシアは「危険な話題と雰囲気を変えねば」と思った。
視線を彷徨わせたアレクシアは、あの商品を見つけた。
王妹フィロシュネーがくれた、『黄金の林檎のゼリー』だ。カサンドラと一緒に成分を確認したが、これは本物とは呼べない、人を不老症にするような効果を得られない代物だ。ただ、健康にはいい。
「陛下、ゼリーをお召し上がりくださいませ」
「俺が落札できなかったゼリーか。俺に食わせてくれるのか?」
「姫殿下がくださいまして」
「それでお前は俺よりシュネーの方が有能だと思ったのだろうな?」
拗ねたように言うではないか。
これでは、子どもだ。
――お可愛らしい。
(そして、陛下をお可愛らしいと思ってしまう私は、やはり伴侶としてはふさわしくない……これは、どちらかと言えば親目線というものだ)
自分が彼に抱くのは、異性としての情愛ではない。あくまでも、ずっと見守ってきた王家の青年を保護者預言者として慈しむ情愛なのだ――そんな一線を定めると、地に足がついて落ち着く気がする。
「陛下は私の外見に惑わされておいでですが、私はたいそう歳を取っているのです。じじいなのですぞ」
「お前、そこはせめてばばあにしておけ。でもって、俺はそれでも気にせぬ」
「気にしていただいて……お父上のおしめを変えたこともあるのですぞ」
「俺はかまわぬ」
「かまっていただいて……」
――私は、お父上を助けられなかったのですよ。
そんな思いを胸に殺しつつ、アレクシアはゼリーを皿にのせた。
ぷるんと揺れる黄金色のゼリーは、宝石のようにきれいだ。
カサンドラの研究所や、青国の城でアルダーマールを育てているときには、迷いがあった。
なにせ、自分が「不老症の人生でよかったか」と問われると、その返答に詰まるのが現実だ。
自分で終わりを決めないといけない、そうしない限り果てしなく長く終わりのない時間を生きる、というのは、人が思っているほどよいものではなかった。
生きれば生きるほどに孤独は深まり、疲労が嵩み、自分は特別な存在になったフリをしつつ、全くそんなことはなく。
世の中を理解し切ったような気になって希望は持てなくなり、かといってなかなか死ぬ踏ん切りもつけられず。
……でも、彼は。
アーサーは、アレクシアが自分を神様にしてくれると信じているのだ。
この青年がそうなったら、どんなに素敵だろう。
この青年とずっと一緒にいられたら、どんなに幸せだろう?
伴侶にはなどではなくてもいい。
ただ、杖を手に彼の治世に寄り添っていられたら。
「ふむ。これにあれだけの金を張る価値があるのか」
スプーンに手を伸ばすアーサーに先んじて、アレクシアはスプーンを取った。そして、ぷるりと震えるゼリーをひとかけら、スプーンにすくった。
これは、預言者として。
アーサーを甘やかしたいと思う気持ちは、預言者だから。
そう言い訳しながら、胸のうちはふわふわと浮かれていた。
「陛下。アーサー様。……召し上がれ」
スプーンを差し出せば、アーサーの移り気な空の青の瞳が大きく見開かれて、初々しい感情をのぼらせる。
――ああ、いとしい。
この青年に何かをしてあげるのは、誇らしくて、楽しくて、嬉しいことなのだ。
「……ん」
「はい」
言われるがままに大きな口を開ける青年は、親鳥の餌を待つ雛のよう。ほら、自分は親気取りなのだ。アレクシアは安心した。
大きな口にスプーンを差し入れて、パクりとゼリーが食べられる。
喉仏が動いて、飲み込む。
それは単なる『ちょっと健康にいい』程度のゼリーだけれど。
「美味しいな」
「ようございました。姫殿下にお礼を申し上げましょう」
お代わりを口に運んで、黙々と平らげる。
そんな静かな時間は、ささやかな幸せみたいなものを感じさせた。
――ああ。私がなんの引け目も感じず、この青年といられたら。
「ところで、これを食べると結局、何かあるのか?」
「美味しいだけです」
「……そ、そうか」
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