6 / 23
6.
しおりを挟む夜、王妃アリッサにクレアの瞳のことを告げて相談した。
「確かに、まだ6歳のクレアに目が見える距離で薄汚れた貴族に会わせるのは嫌ね。
でも祝福があったということは、あまりよくない状況なのかしらね?」
「だよなぁ。
アリッサの実家の義父上と義兄上から確かめていいか?隠し子なんていないだろ?」
「そうね。信じているけど、確認してスッキリしたいわね。」
「各家の家系図が欲しいよ…」
とりあえずは現当主と跡継ぎが最優先だろうな。前当主が生きていれば現当主との血縁も調べられるが、領地で隠居している者も多い。
呼び出すわけにも行かないしクレアが行くわけにもいかない。
水晶を渡して2人で触れたらどうなった?と聞くわけにもいかない。
女神様、もっと簡単にわかる方法がよかった。と文句を言うのも失礼だな…
「でも、隠し子や浮気相手の子を跡継ぎにしても家系の血縁は繋がるでしょ?
血縁がおかしくなっているってことは、夫人側が浮気相手の子を産んで跡継ぎにしてるってこと?」
「そうなんだ。あ、夫より夫人の子の数が多い者が怪しいってことか?
でも、夫婦揃ってクレアに会う機会って何年先だよ。
やっぱり当主と跡継ぎを並ばせて順番に水晶に触れてもらうか?」
グルグルと頭を悩ませて考えていると、アリッサが言った。
「…ねぇ。やっぱりクリストファーの結婚相手は隣国のリアナ王女がいいんじゃない?
国内の貴族は血縁がどうなるかわからないわ。
もし、令嬢が他家や平民男性の子だったら?
差別するのは申し訳ないけど、やっぱり王家の血筋としては後々に怪しまれると困るでしょ?」
「この間の即位式の時に仲良くなった王女か。そうだな。
クリストファーが良ければ打診してみるか。アルデール王国とは久々の縁組だしな。」
クリストファーは10歳になったのでそろそろ婚約者を選ぼうと考えていた。
確かにこの問題が落ち着かない限り、国内の令嬢は選べない。
その点、隣国の王女なら心配はないから…
クリストファーに確認してみたところ、リアナ王女と話すのは楽しかったらしい。
婚約者に考えていると伝えると嬉しそうだったので、隣国に打診してみることにした。
隣国はまだ代替わりしていないので、リアナ王女は現国王の孫だ。
王族が少ない国なので他国に嫁がせるかどうかが心配ではあったが、快諾の返事が来たのはもう少し後のことだった。
315
あなたにおすすめの小説
今更戻って来いと言われても遅い、というか、その行動が無駄すぎでは?
七辻ゆゆ
ファンタジー
メグは元隣国の文官だった。しかし平民のメグは雑に扱われ、いきなり解雇された。城で一番働いてたんだけど大丈夫?
まあダメだったみたいで王子がやってきたけど、メグは思うのだ。替えの利かない労働者なんていない。
今、私は幸せなの。ほっといて
青葉めいこ
ファンタジー
王族特有の色彩を持たない無能な王子をサポートするために婚約した公爵令嬢の私。初対面から王子に悪態を吐かれていたので、いつか必ず婚約を破談にすると決意していた。
卒業式のパーティーで、ある告白(告発?)をし、望み通り婚約は破談となり修道女になった。
そんな私の元に、元婚約者やら弟やらが訪ねてくる。
「今、私は幸せなの。ほっといて」
小説家になろうにも投稿しています。
冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判
七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。
「では開廷いたします」
家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
契約結婚なら「愛さない」なんて条件は曖昧すぎると思うの
七辻ゆゆ
ファンタジー
だからきちんと、お互い納得する契約をしました。完全別居、3年後に離縁、お金がもらえるのをとても楽しみにしていたのですが、愛人さんがやってきましたよ?
私ですか?
庭にハニワ
ファンタジー
うわ。
本当にやらかしたよ、あのボンクラ公子。
長年積み上げた婚約者の絆、なんてモノはひとっかけらもなかったようだ。
良く知らんけど。
この婚約、破棄するってコトは……貴族階級は騒ぎになるな。
それによって迷惑被るのは私なんだが。
あ、申し遅れました。
私、今婚約破棄された令嬢の影武者です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる