やる気が出る3つの DADA

その頃、来来軒では

ここはお天気評論家である近藤誉が経営している中華料理店・来来軒だ。

おばちゃん、ラーメンちょうだい！

はい、ラーメン一丁！

お母さん、邪魔よ。手伝わなくていいから。邪魔だから。

だって久しぶりに来たんだ。あたしだって手伝いたいんだよ。店の役に立ちたいんだよ。

かえって邪魔なのよ。お母さんは天気予報の評論でもしてくれていればそれでいいのよ。お願いだからじっとしててよ。

トゲがある言い方するねー。じゃあ、バドワイザーおくれよ。そしたら手伝わないから。

ダメよ。お母さん、酒癖悪いから。アルコールは一切禁止よ。

ガラガラ

新たな客が入ってきた。

四角い顔の男だ。

いよっ、大将いるかい？

ペヤンキー将軍だった。

ごめんね、今日大将は休みなんだよ。

あれっ？もしかしてテレビでよく見る。お天気の評論家の人？

正解！天気予報評論家の近藤誉でーす！

そこに店を切り盛りしている娘がやってきた。

お母さん、さっきからやらないでって言ってるのよ？同じこと何度も言わせないでよ！

わかったよ、お前の考えは骨の髄までわかったよ。奥へ引っ込むよ。

そう言うと近藤は下を向いてとぼとぼと店の奥に引っ込んで行った。

お姉さん、それはちょっと酷な言い方なんじゃないの？お母さん、店のためになろうと一生懸命にやってんだよ。それなのにそれはちょっと言い過ぎだよ。

ペヤンキー将軍はそう言いつつもヤキソバを注文した。

店にあるテレビではプロレスが流れていた。小人カバ1号2号の試合の模様だ。