三尺刀使いの仮想現実戦記

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椛の思い出part6

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「それで、お前らは何処にいたんだ?この三日間」
「親父、それよりもとっとと神社へ連れてけ」
「質問には答えろよ。で、なんでだ?」
「そこに答えがあるからです。信じたくはないですが、おそらく青と私を襲ったのは神隠し、です」
「神隠しだぁ?」
「おそらく。ですので青は早く神の住う
場所、つまりは神社へ行きたいといっているんですね。私達を隠したのがそこの神であれば雰囲気でわかりますから」
「ねえ椛ちゃん」
「んっ?なんですか?」
「今君とんでもない発言したけど」
「とんでもない発言?なんのことですか?」
「なんで雰囲気でわかるの?」
「逆にわからないのですか?」
「分からない!」
「はっきりと断言しましたね。物は気を纏っています。気は普通の人にはわかりません。その気を見ればその物がどれだけ姿を変えても分かります。この気は神にもあり、神社は大体祀られている神の気が至る所に漂ってます。なので私達が会った神とその神社で祀られている神が同一かが分かります」
「・・・わかりやすく言うと雰囲気の元である気が同じかもしれない、というので犯人を探し出そうと言うものかな?」
「大体そうですね。訂正として雰囲気の元が気ではなく雰囲気は一般人が感じれるほどの濃さの気です。つまり同じな訳です。例えるなら水溶液が分かりやすいです。雰囲気は濃度の濃い水溶液でそれ以外は殆ど水と変わらないほどに薄い水溶液と思えばいいです。食塩水だと塩の味がするものが雰囲気、塩の味のしないものが気、と言った感じです」
「そうか。因みに今の話は青蓮も分かるのか?」
「ええ、分かります」
「君はさっき普通の人と言ったな」
「言いましたね」
「それから導き出される答えは君や青蓮は普通の人ではないと言うことかな?私は普通の人のようだがそれも教えてくれるとありがたい」
「結論から言ってしまえば貴方の仮定は正しいです」
「そうか」
「そして次ですが、普通ではない人、異者(いしゃ)は普通の人から極極極極極稀に出てくるらしいです。確率としては十年に世界で産まれる子供の内1人いればいい位の頻度で産まれます」
「つうことは家と常願寺家はその確率の内二人が隣の同士の家で産まれたと言うことか?椛」
「ええ。計算する気も起きない程の確率を叩き出しているわけです。因みに異者は大体が二歳から四歳の間で死ぬので其処も考慮すると考えたくもありません」
「運が良いのか悪いのか?もう分からんな」
「多分悪いんじゃない?私達が今生きてるのは運がいいけど」
「そうかもな。因み今の話は全て事実と受けて良いかい?」
「事実しか喋っていないので」
「そう来るか。良いだろう。なあ、恐」
「ああ、俺は大丈夫だと思うぜ」
「行くぞ、神社へ」
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