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28. 初夜の儀で、永遠に②※
しおりを挟む芯を持った彼の舌先が浅い膣壁を絆していき、次の瞬間、ぐぐぐっと奥まで入り込んだ。
「······ッ!やぁぁ、、っ!」
「ん、やはりキツいな。狭い、」
「はぁッ、んっ、やあっ、、」
口元を拭きながら妖艶に微笑んで、ヴィクトール少し辛そうに自分の下半身に顔を向けた。
「だが、これ以上は俺も厳しい、」
ヴィクトールはローブを緩めて、自ら男根を取り出す。血液と魔力循環を制御して大きさを調整してはいるが、やはりそれでも初めては痛いだろう。
ヴィクトールは心の中で彼女に謝った。
「手短にする、一気にいくぞ」
リリアーナは目をつよく瞑ってヴィクトールの腕をぎゅっと掴んだ。
蜜口に大きな肉塊が当てられ濡れそぼった浅い部分をくちゅくちゅと穿った後、彼はゆっくり腰を落とした。
「······んん、ぐ、、ッ、あぁぁ、くるし、、ぃっ」
あまりの質量が体内を割り開いていく感覚に顔を顰める。異物が入ってくる事に自らの身体が抵抗し、それを押し返している様だ。
苦痛に顔を歪めた彼女を気遣い、ヴィクトールは指で彼女の肉芽に触れた。
それにより、鋭い快感がリリアーナの脳天を貫き、異物の侵入に傾いていた意識が塗り替えられる。
「あぁぁッ、そこ、ダメぇっ───ッああ!!」
一瞬力の抜けたタイミングでヴィクトールは一気に腰を進め、根元までの挿入を果たす。彼女は痛みからか、ヴィクトールの腕に爪を立てた。それでも気にせず、ぷっくりと膨らんだ肉芽を執拗に擦れば、快感に喘ぐ彼女の狭い膣道が今度は精を搾り取ろうと畝り彼の肉棒を締め付けた。
「──────ッ、くそ。これは、、」
リリアーナが『慣らし五夜』をしてからは禁欲をしていたヴィクトールは射精感を必死で耐える。ここで射精しては全てが台無しになってしまう。
そして彼女を抱きしめると、瞳をまっすぐ見て彼は自身の望みを口にした。
「リリアーナ、大丈夫か? 痛いだろうが我慢してくれ。今から言う事を復唱してくれるか?
俺は貴女に、永遠の愛を誓いたいと思っている、」
そう言ってリリアーナを見つめたヴィクトールのあまりにも真剣なその眼差しにリリアーナはこくりと頷く。
彼は小さく息をつくと、緊張した面持ちで言葉を紡いだ。黄金の瞳がキラキラと輝き、ヴィクトールの膨大な魔力が全身から漏れ出す。
「我、皇国皇帝、ヴィクトール・レイ・ルドアニアの名のもとに永遠の愛を誓い誓約魔法を発動する。
我、ヴィクトール・レイ・ルドアニアは妻であるリリアーナ、ただ一人を、死が我ら二人を分かつまで生涯愛する事、ここに誓う。
互いの異性との触れ合いは今後、一切認めない。
···リリアーナ、貴女も誓ってくれるか?」「 はい。
わたくし、リリアーナも夫となるヴィクトール・レイ・ルドアニア皇帝陛下をただ一人、死が私たちを分かつその時まで生涯愛すると、ここに誓います」
リリアーナは辺りを見回した。誓約魔法と言っていたが、魔法陣らしきものは見当たらない。
彼の黄金の瞳がいつも以上に輝いているのと魔力が漏れ出ている以外は特に変化がないようだ。
その時、不意にヴィクトールが彼女の身体を強く抱きしめて耳元で囁いた。
「リリアーナ、少し乱暴にしてしまうが、一瞬耐えてくれ。 直ぐに終わらせる」
「っ、え?、ッ······ひゃぁあんッ!」
そして彼は何かに急かされるように腰を動かし、抽挿を速めていくと、顔を歪めながら彼女の腰を強く抱え込んだ。
「よし、いくぞ、──────────! 」
一層深く腰を押し付け、彼女の最奥へと精を吐き出すと、それを媒介とし誓約魔法を完成させた。
「──────────“ルドランテ”、」
そう、起源誓約魔法ルドランテ、を。
「······ああッ、、!!」
自分の胎内へ彼の精が吐き出されたのが分かり、リリアーナはそっと目を開けた。
そしてそのあまりの眩しさに直ぐに目を細める。
「······っ!······な、に、、?」
ヴィクトールは男根を引き抜くとリリアーナを横抱きに抱えてそこに彼女の着ていたローブをかけた。
そして扉に向かってゆっくりと歩いていく。
「な、な、何事ですか!!!??────ッ、」
「陛下ッ、御身になにか────────ッ、」
バタンッと音がして、目の前の扉から神殿長とセドリックが現れた。各々が叫び声をあげながら入室し、その光景に目を疑って立ち止まる。
黄金に輝く部屋は、所々に紫色の花を咲かせているようにキラキラと光っている。
監視のはずの神官や巫女もヴィクトールの魔力に充てられ、動くことすらできていない。
「······こ、これは、、っ、陛下ッ! お待ち下さい! 神殿内の······それも聖域内での無断の魔法の発動は禁じられて───、「成すことは成した。初夜の証は神殿で確認するとよい。そして、私には禁じられてない魔法も存在する、」」
「······へ、陛下っ!!!」
「煩い。諄いぞ。私は誰も支配したくはない、」
昂ぶった心から深紅に変化した瞳を見て、神殿長は口を噤んだ。
彼らの前を通り過ぎ、扉を出たヴィクトールは転移魔法を発動する。神殿長とセドリックはそのかき消えた二人をただ茫然と見つめていた。
彼等にはそれしか出来ることはなかったのだ。
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