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残ったのは、誰?
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その後、緋々来は家元を襲名することになり、私は緋々来の弟さんと共にマネージャー業に携わるようになった。
その後、結婚を申し込まれる。
「結局、形にしないと。子ども達の責任はとれないし」
という。
離婚のときに、
「元の戸籍に戻るよりも自分で戸籍を作った方が楽かもよ」
と姉に強く勧められていた。
常盤の戸籍に鳩羽だけ残すわけにもいかないので、私筆頭の戸籍に鳩羽を入れる形をとっていたのだ。
日羽を引き取るつもりで、花菜野のお父さんに話をしに行く。
何回かあったことはあるけれど、大人になってからは、会う機会は減っていた。
通してくれたお父さんは、私の顔を見て、驚いたようにしている。
「似ているな」
と呟いて慌てて、お父さんは口を閉ざした。
――――似ている?
日羽を引き取りたいと言ったら、すぐに、話がつく。
花菜野のお母さんが言っていた日記の記述のことが気にかかる。
「パパから、日羽を護りたい」
そう書かれていたと、聞いていた。
私にとっては、品のいいお父さんにしか見えない。
だから、その本当の意味は分からない。
ただ私は、日羽を無事に引き取れたことに安堵するだけだ。
その後、結婚を申し込まれる。
「結局、形にしないと。子ども達の責任はとれないし」
という。
離婚のときに、
「元の戸籍に戻るよりも自分で戸籍を作った方が楽かもよ」
と姉に強く勧められていた。
常盤の戸籍に鳩羽だけ残すわけにもいかないので、私筆頭の戸籍に鳩羽を入れる形をとっていたのだ。
日羽を引き取るつもりで、花菜野のお父さんに話をしに行く。
何回かあったことはあるけれど、大人になってからは、会う機会は減っていた。
通してくれたお父さんは、私の顔を見て、驚いたようにしている。
「似ているな」
と呟いて慌てて、お父さんは口を閉ざした。
――――似ている?
日羽を引き取りたいと言ったら、すぐに、話がつく。
花菜野のお母さんが言っていた日記の記述のことが気にかかる。
「パパから、日羽を護りたい」
そう書かれていたと、聞いていた。
私にとっては、品のいいお父さんにしか見えない。
だから、その本当の意味は分からない。
ただ私は、日羽を無事に引き取れたことに安堵するだけだ。
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