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25.眠る眠り姫。
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「なんてことしてくれたんですか!!あなたはっ」
「だーかーら、俺は悪くねえよ。」
「どこが悪くないって?言ってる意味が分かりません!」
「うっせーなーぁーああ」
「まーまー、二人とも騒がない。喧嘩しない」
「ですがっ!!これでまたこじれたらっ!」
「最悪だね、王様死んちゃうかも?」
「!!」
なにやら外野が煩い。まだ半分眠りの中にいるすみれは人の話し声を聞いていた。
意識はまだ浮上しない。なにかがまだ押しとどめているような
ぐらぐらとした頭が割れそうな気持ち悪さがある。
起きようとしてもぐっと眠りにとどめられて半まどろみの中、近くで騒ぐ声をただ聞いていた。
「イルバート様が番様を大切にしていたのは知っていたでしょ?何でそんな乱暴なことしたのかな茶色」
「…、俺は許せなかったんすよ。番がいるのにふらふらしているあの女が…」
「あの女だとっ。イルバート様が永きに渡り探し当てた正妃様だぞ。言い方を慎め」
「っ。あいつ別の男とデートしようとした女ですよ!秘書官!」
「だから引き離すために連れてきたって?ちょっと横暴じゃないかな?デートだって友人とするようなお出かけの範疇かもしれないだろう?恋人同士でもないなら、ちょっと勇み足だったかな」
「…、あの女はどうせ要重要人物で狙われてたんすから俺らのテリトリーに早めに囲っといた方が良いってお二方も言ってたじゃないですか。連れてきちまったら尾行もガードも要らないし、監視だって人員それほど裂かずにすむじゃないですか…」
「だからって攫ってきていい理由にはならない。同意のない誘拐でお前は攫ってきた人間を信用するか?好意を抱くのか?我々は番様に第一に信用していただくこと、受け入れてもらえことを考えて行動すべきだといったはずだ。…それをよりにもよって気に入らないから攫ってきたなど…」
「イル様、完全に嫌われて拒絶されるかもね。…心閉ざされたら、俺達の責任は重いよ。…茶色、脳筋馬鹿。俺が二人に報告いってる隙を狙って単独行動。…確かに安全確保できても、これじゃ信用失って敵に有利になるかもね、あーあ」
「短気は損気って言葉通りだね。…彼女にも家族も予定もあるだろうに。こちらにいては学校にも行けない。すぐにでも、寝ている間に返すのがベストかもしれないが…」
「それはそれで、記憶を思い出した時の混乱が心配ですね。」
はあ。複数のため息が漏れ、沈黙する。
それに漸くすみれが目を開けることが出来る。吐き気がすごい。頭がガンガンする。
意識もまだ混濁して上手く思考が運ばないが、目覚めることは出来た。
映り込んだのは知らない天井。高い白塗りの天井は自宅のものともバイト先の休憩所のものでもない。
視線を横にずらせば見知った顔と知らない顔があり、皆何故か深刻そうに黙り込んでいた。
すみれが身じろぐとその中の一人が気付いた。目をこちらに向けて驚いている。
「起きたみたいだよ」
「あ゛だまいたい…」
「あー、無理に起きないで。薬品で無理やり眠らされた所為だから。ああ、モーリン、水」
「はい。分かりました。」
「…、起きたのか」
「…顔色真っ青。」
すみれの様子に三者三様。四人いるから正確には四者になるだろうが違う反応を見せ
動き出す。それにすみれはただ不愉快な気分と痛みに頭を抑える。
すぐに冷たい水が差し出されて飲むと、少しだけ気分が向上した。
それから改めて現状を見渡し考える。
「あの…」
知らない男の人を含め複数の男性に囲まれた室内で困惑したすみれが目を泳がせる。
最後の記憶は…、バイト終わりでぷっつりと途切れている。
最後は…、
「無理しないで大丈夫。ゆっくりでいいよ」
必死に思い出そうとしているすみれの思いに気付いたのか男性が優しく頭を撫でてくれる。
その手が優しくて、少し緊張がほぐれる。すみれはその心地よさのまま目を閉じた。
「君には大変申し訳ないことをした。償うから、今は体を第一に、労わって」
「なんてことしてくれたんですか!!あなたはっ」
「だーかーら、俺は悪くねえよ。」
「どこが悪くないって?言ってる意味が分かりません!」
「うっせーなーぁーああ」
「まーまー、二人とも騒がない。喧嘩しない」
「ですがっ!!これでまたこじれたらっ!」
「最悪だね、王様死んちゃうかも?」
「!!」
なにやら外野が煩い。まだ半分眠りの中にいるすみれは人の話し声を聞いていた。
意識はまだ浮上しない。なにかがまだ押しとどめているような
ぐらぐらとした頭が割れそうな気持ち悪さがある。
起きようとしてもぐっと眠りにとどめられて半まどろみの中、近くで騒ぐ声をただ聞いていた。
「イルバート様が番様を大切にしていたのは知っていたでしょ?何でそんな乱暴なことしたのかな茶色」
「…、俺は許せなかったんすよ。番がいるのにふらふらしているあの女が…」
「あの女だとっ。イルバート様が永きに渡り探し当てた正妃様だぞ。言い方を慎め」
「っ。あいつ別の男とデートしようとした女ですよ!秘書官!」
「だから引き離すために連れてきたって?ちょっと横暴じゃないかな?デートだって友人とするようなお出かけの範疇かもしれないだろう?恋人同士でもないなら、ちょっと勇み足だったかな」
「…、あの女はどうせ要重要人物で狙われてたんすから俺らのテリトリーに早めに囲っといた方が良いってお二方も言ってたじゃないですか。連れてきちまったら尾行もガードも要らないし、監視だって人員それほど裂かずにすむじゃないですか…」
「だからって攫ってきていい理由にはならない。同意のない誘拐でお前は攫ってきた人間を信用するか?好意を抱くのか?我々は番様に第一に信用していただくこと、受け入れてもらえことを考えて行動すべきだといったはずだ。…それをよりにもよって気に入らないから攫ってきたなど…」
「イル様、完全に嫌われて拒絶されるかもね。…心閉ざされたら、俺達の責任は重いよ。…茶色、脳筋馬鹿。俺が二人に報告いってる隙を狙って単独行動。…確かに安全確保できても、これじゃ信用失って敵に有利になるかもね、あーあ」
「短気は損気って言葉通りだね。…彼女にも家族も予定もあるだろうに。こちらにいては学校にも行けない。すぐにでも、寝ている間に返すのがベストかもしれないが…」
「それはそれで、記憶を思い出した時の混乱が心配ですね。」
はあ。複数のため息が漏れ、沈黙する。
それに漸くすみれが目を開けることが出来る。吐き気がすごい。頭がガンガンする。
意識もまだ混濁して上手く思考が運ばないが、目覚めることは出来た。
映り込んだのは知らない天井。高い白塗りの天井は自宅のものともバイト先の休憩所のものでもない。
視線を横にずらせば見知った顔と知らない顔があり、皆何故か深刻そうに黙り込んでいた。
すみれが身じろぐとその中の一人が気付いた。目をこちらに向けて驚いている。
「起きたみたいだよ」
「あ゛だまいたい…」
「あー、無理に起きないで。薬品で無理やり眠らされた所為だから。ああ、モーリン、水」
「はい。分かりました。」
「…、起きたのか」
「…顔色真っ青。」
すみれの様子に三者三様。四人いるから正確には四者になるだろうが違う反応を見せ
動き出す。それにすみれはただ不愉快な気分と痛みに頭を抑える。
すぐに冷たい水が差し出されて飲むと、少しだけ気分が向上した。
それから改めて現状を見渡し考える。
「あの…」
知らない男の人を含め複数の男性に囲まれた室内で困惑したすみれが目を泳がせる。
最後の記憶は…、バイト終わりでぷっつりと途切れている。
最後は…、
「無理しないで大丈夫。ゆっくりでいいよ」
必死に思い出そうとしているすみれの思いに気付いたのか男性が優しく頭を撫でてくれる。
その手が優しくて、少し緊張がほぐれる。すみれはその心地よさのまま目を閉じた。
「君には大変申し訳ないことをした。償うから、今は体を第一に、労わって」
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