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第八章 My mind.~それぞれの胸中~
犯せぬもの
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「いや…いやだ…いやぁ…」
「ウリエル、大丈夫だ。
大丈夫だから……」
夫の腕の中、目が覚める。
ぬぐってもぬぐってもぬぐいきれない穢れが、心の奥深くに根をはる。
「抱いて……」
夫のたくましい胸に唇をよせる。
夫から香るムンクの香りが私を包みこむ。
どこまでも大きな海のような夫に揺さぶられながら、快感と安らぎの渦の中、身をふるわす。
絶頂が近づくと無意識に奥が熱くきつく閉まるような感覚で意識が保てなくなる。
夫の背に爪をたてながら絶頂の渦の中、夫をしめつけながら意識をとばす。
ロマノフ公国でラファエルの気配を感じてから、穢れたあの時の記憶が悪夢となってよみがえるようになった。
屈辱だった。
力でねじふせられ、無理矢理身体を貪られ、まるでモノのようにあつかわれる。
娘の繰り返してきた人生の中で娘が辿ったであろう道を思うと涙があふれる。
離れていたら守ってあげられない。
またさらわれたら…
また襲われたら…
不安は視野を狭め真実を見極める瞳が曇る。
ロマノフ公国から教会の地下に牢獄されていた罪人の処遇を聞かれた時、
娘から離れる不安と恐れで一瞬にして地下牢ごと聖なる光で灰にしたのだ。
もちろん闇や悪魔でなければ灰になることはない。
ただ娘に言われたのだ。
「生命を奪うほどの闇や悪とはどういうものなのか?」と……
灰になった教会を見た時、そう尋ねた娘の顔が思い浮かんだ。
「生命を奪うほどの闇や悪とは何か?」
今まで考えたこともなかった。
父の教えが全てだったからだ。
娘は言う。
「個性だと……」
娘は応える
「環境で見方も変わる」と
ロマノフ公国から帰宅してから娘に会うのが怖くなった。
この事を知ったら
娘を失望させるかも…
娘に嫌われてしまうかも
不安は恐れとなり、娘を避けるようになってしまった。
「お母様、……あれ?」
「あっ…お母様…??」
娘から逃げること二日、
今、私は八咫烏に変化した娘にガッチリと捕まえられている。
カアカアカアカア
(お母様、何故私をさけるのですか?)
ピッピッピッピッ
(避けてなんかないわ。)
カアカアカアカアカ
(お母様、私はお母様が心配なんです。だってお母様は私の事大好きなのに、こんなに離れていて淋しくはないですか?)
ピッピッピィピィ
(淋しいわ。でも…ロマノフでの話し聞いたでしょ?失望したわよね。)
カアカアカアカア
(失望?私が…お母様に?
まさか、だってお母様の正義は揺るぎないからこそ強いのです。それがお母様ですわ。)
「お母様、知っていましたか?
お父様がいつも切な気にお母様を見つめている事を、私がいつも尊敬の眼差しを向けていることを、おじ様が心配そうに見守ってることを。
お母様は誰からも愛される人なんですよ。」
娘に抱きつき大声で泣いていた。
私はルシファーに穢されてから自分を穢れたものだと思っていた。
だから愛されるわけがないと…夫の愛ですら信じきれない自分がいた。
「お母様、大好きです。」
今、この腕の中にいる娘を精一杯愛そう。
過ぎ去った過去は変えられなくても明日は変えられるのだから……
「私も大好きよクリスティーナ。」
その夜、夫に全てを話した。自分の憤りも想いも全て。
「気づいてあげられなくてごめん。」と
泣く夫の腕の中、一緒になって声をあげて泣いた。
母の聖なる光が淡く温かな光へと変わっていく。
揺るぎない正義と愛の光へと……
「ウリエル、大丈夫だ。
大丈夫だから……」
夫の腕の中、目が覚める。
ぬぐってもぬぐってもぬぐいきれない穢れが、心の奥深くに根をはる。
「抱いて……」
夫のたくましい胸に唇をよせる。
夫から香るムンクの香りが私を包みこむ。
どこまでも大きな海のような夫に揺さぶられながら、快感と安らぎの渦の中、身をふるわす。
絶頂が近づくと無意識に奥が熱くきつく閉まるような感覚で意識が保てなくなる。
夫の背に爪をたてながら絶頂の渦の中、夫をしめつけながら意識をとばす。
ロマノフ公国でラファエルの気配を感じてから、穢れたあの時の記憶が悪夢となってよみがえるようになった。
屈辱だった。
力でねじふせられ、無理矢理身体を貪られ、まるでモノのようにあつかわれる。
娘の繰り返してきた人生の中で娘が辿ったであろう道を思うと涙があふれる。
離れていたら守ってあげられない。
またさらわれたら…
また襲われたら…
不安は視野を狭め真実を見極める瞳が曇る。
ロマノフ公国から教会の地下に牢獄されていた罪人の処遇を聞かれた時、
娘から離れる不安と恐れで一瞬にして地下牢ごと聖なる光で灰にしたのだ。
もちろん闇や悪魔でなければ灰になることはない。
ただ娘に言われたのだ。
「生命を奪うほどの闇や悪とはどういうものなのか?」と……
灰になった教会を見た時、そう尋ねた娘の顔が思い浮かんだ。
「生命を奪うほどの闇や悪とは何か?」
今まで考えたこともなかった。
父の教えが全てだったからだ。
娘は言う。
「個性だと……」
娘は応える
「環境で見方も変わる」と
ロマノフ公国から帰宅してから娘に会うのが怖くなった。
この事を知ったら
娘を失望させるかも…
娘に嫌われてしまうかも
不安は恐れとなり、娘を避けるようになってしまった。
「お母様、……あれ?」
「あっ…お母様…??」
娘から逃げること二日、
今、私は八咫烏に変化した娘にガッチリと捕まえられている。
カアカアカアカア
(お母様、何故私をさけるのですか?)
ピッピッピッピッ
(避けてなんかないわ。)
カアカアカアカアカ
(お母様、私はお母様が心配なんです。だってお母様は私の事大好きなのに、こんなに離れていて淋しくはないですか?)
ピッピッピィピィ
(淋しいわ。でも…ロマノフでの話し聞いたでしょ?失望したわよね。)
カアカアカアカア
(失望?私が…お母様に?
まさか、だってお母様の正義は揺るぎないからこそ強いのです。それがお母様ですわ。)
「お母様、知っていましたか?
お父様がいつも切な気にお母様を見つめている事を、私がいつも尊敬の眼差しを向けていることを、おじ様が心配そうに見守ってることを。
お母様は誰からも愛される人なんですよ。」
娘に抱きつき大声で泣いていた。
私はルシファーに穢されてから自分を穢れたものだと思っていた。
だから愛されるわけがないと…夫の愛ですら信じきれない自分がいた。
「お母様、大好きです。」
今、この腕の中にいる娘を精一杯愛そう。
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「私も大好きよクリスティーナ。」
その夜、夫に全てを話した。自分の憤りも想いも全て。
「気づいてあげられなくてごめん。」と
泣く夫の腕の中、一緒になって声をあげて泣いた。
母の聖なる光が淡く温かな光へと変わっていく。
揺るぎない正義と愛の光へと……
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