あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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海底を差す光

「あだ花姫」との対峙

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辺りがざわめく。
皇太子の婚約者なのに、元第二皇子と抱きしめあいながら愛を囁いているのだから…

父が急いで部屋から従者や侍女を追い出すと、すぐに箝口令を敷く。

「お父様、義兄様との前世の記憶がよみがえりました。
私をさらったのも、辱しめたのもルシファーでした。」

母の顔色が変わり怒りで震えだす。

「お母様、前世は前世です。でも一つわかったことがあります。」

エンドロールにオースティンとの日々が走馬灯のように流れていた。
その中にルシファーと闇を見たのだ。

「おじ様、とても言いづらいのですが……」

私はおじ様を見つめる。

おじ様は黙ったままうなずく。

「天界にルシファーと通じている者がいます。
それも祖父の側近だと思われます。」

流れるエンドロールの中、天から黒い霧が降りてくる。
飛べない翼をひろげ呪詛を纏ったルシファーにその霧が降り注ぐと、ルシファーの姿形が変わる。

沢山の男達に犯され続けたと思っていた。
でも実際は姿形を変えたルシファーに犯されつづけたのだ。
何年も、何年も…毎夜のように。

「ルシファーは天界からの力によって姿形を変え、様々な種族になり私を辱しめ子を成しました。義兄との記憶の中ではそれしか見えませんでしたが…他の人との記憶を辿れば…」

母が私を抱きしめる。

「クリスティーナ……
いいのです。
そんな事をしなくても。」

私は母の胸に顔を埋める。

「お母様、私は大丈夫です。だって所詮は前世、過去ですから……」

父の手が私の頭を包む。

「大丈夫なわけがないだろう…
クリスティーナ、お前…
ずっと泣いているじゃないか!!」

自分が泣いているかもわからぬほど、心が麻痺していたのだ。

「私、お義兄様と幸せに暮らしていたんです。
お父様とお母様みたいに愛に満ち溢れていて、子供も二人いて……本当に幸せだったのに…
お兄様は優しくて私をすごく大事にしてくれて…
それなのに……私のせいで……お兄様が…お兄様が自死してしまうの……
私の来世を願って…
私の幸せを願って……」

義兄が泣き叫ぶ。

「違う…クリスティーナのせいではない……
私がクリスティーナを守ってあげられなかったから...違う……クリスティーナのせいではないんだ。」

私は母の胸から顔をあげ
涙をぬぐう。

「お義兄様は私の来世を幸せを祈ってくれたからこそ、今こうして私がいられるのです。」

私は心配そうに見つめる皆の顔を見回した後

「だからこそ…幸せになるためにも、過去と決着をつけたいのです。
今、確かめられることは
今やるべきことなんです。ルシファーが何を企んでいるのか、もしかしたらそこに答えがあるかも知れないんです。」

おじ様が微笑む。

「ミカエルは決めたのだな。過去の因縁と向き合うことを…」

私はこくりと頷くと

「スネイクと、デミにも会ってみたいと思っています。
でも、その前に殿下に会って全てを打ち明けようと思います。」

殿下には隠し事をしたくない。
それに過去は過去だとしても、殿下にとって受け入れがたい過去かも知れない。
ならば公務で私が婚約者だと周囲に認められる前に……

それが私に出来る殿下への誠意だから。
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