あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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雲海をぬけて

教え……

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「なんて愚かなことを…」

祖父が顔をくもらせる。

アザゼルの話しはそれほどひどいものだった。

生命の泉にルシファーの血を混ぜたものを帝国の教会や、公国の教会に神託として放っていたそうだ。

大天人のベリアルが地上に降りルシファーの血を預かり、生命の泉の管理人のアザゼルが泉の水と血をまぜメフィストフェレスが神託として教会に放つ……

闇を照らす為に母が、闇を癒す為にラファエルがそれぞれ活躍する姿を見たかったと……
そして窮地に陥った二人を助けたかったと…

あぁ…痛い、痛すぎる。
今時の中二病男子すら、そんなベタなことを考えないだろう。

そもそも、そんなくだらない理由で…
拳に力が入る。

でもベリアルの話を聞いた時、言葉が出なかった。

「私は主を、恨んでいます。ルシファーと同様に…
覚えていますか?

私は妹を殺されました。
主、貴方はこう言った。
『罪には赦しを…』と
知っていますか?
あの後、母は自責の念に耐えきれず自ら生命を絶ちました。

その後を追うように父も…

私はルシファーの『罪には罰を…』の理念に賛同しただけです。
心の広い主なら、私の罪をお赦しになりますよね?」

正義は揺らぐ。
何故なら立場で正義は変わるからだ。

母の危うさは正義こそ全てというところだ。
そして祖父の危うさは祖父が聖人君子だということだ。

「ミカエル、お前ならどう裁く?」

おじ様が突如話をこちらにふる。

おじ様…私にどうしろと?
祖父が私を見つめ頷く。

「ベリアル様は罰を誰に与えたかったのですか?」

ベリアルは黙ったまま私をにらみつける。

「私なら妹を殺した犯人を見つけて半殺しにします。
ルシファーもベリアル様も怒りの矛先を間違えています。

祖父は聖人君子なんですから、祖父の境地になんてそうそう立つことなんて出来なくて当たり前ですよ。

だから思いっきり悪態をつけばいいんです。
聖人君子になるふりなんてしなくて良かったんです。
赦したくなければ赦さなければ良かったんです。

残念でなりません。
家族を失った痛みを知っている貴方が、大勢の家族の生命を奪った事が。

ベリアル様は公国で、沢山の孤児の父として、子供達から親を奪った事への償いをしながら生きていくべきです。

あっ、その前に妹さんとお母様の仇をうちに一緒に行きましょう。

ベリアル様、武道はあまりお強そうに見えないので、私が仇をフルボッコにしてあげますね。」

「あっはっはっは…」

ベリアルが大声で泣き笑いをうかべる。

「私もルシファーも間違えたのですね。
本当になんて愚かなことを……」

きっと誰か一人でも一緒になって悪態をついてくれる友人がいれば少しは違う未来があったのかもしれないのに…

孤独は闇を連れてくる。
闇は新たな孤独をつれてくる。

きっと彼は良い養父になるだろう。
死んでしまった人は戻らない。
ならば生きている人を守るしかない。

それが彼に出来る唯一の償いなのだから。

そして多分それが

「罪には赦しを…」の祖父の教えにつながるのだから。
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