あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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海底の闇

主は主であって神ではない

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「ミカエル、どう裁く。」

おじ様が当たり前かのように私にたずねてくる。

どう裁く?
私が…?裁く……?
誰を…?どうやって……?

「・・・裁きません。」

裁けるわけがない……
ならば裁かなければいい。

要は互いの権利の問題だ。

海岸沿いを住みかとする魚人。
海岸を港にし海産物を欲する人。

両者は相反するようでいて…利害は一致しているのでは?

「おじ様、これって他国を巻き込んでもいいのかしら?」

おじ様がニヤリと笑う。

「裁きの剣を持つミカエルの意見はいわば主の意見だ。」

ならば答えは簡単だ。

「港の一部を魚人に解放します。長時間、日の光の下でいられないのなら、いられる場所で人と協力関係を築けばいいのです。
海運業や水産業は魚人と共に行います。」

綺麗事ではいかないだろう。
利害が絡めば欲もでる。

主は全てを見通して居住区の分断を選んだのだろう。

でも私は主ほど平和な世界にこだわらない。
平和よりピースフルでいい。

おじ様が私の決定を各国の伝達者に主の決定として指令を出す。

「あれでいいのか?
これでは違う火種となってすぐに争いがはじまるぞ。」

ソロネの言葉におじ様が笑う。

「主は案外、初めからこうなることがわかっていたのかも知れないな。」

あの時、父はミカエルにこう言った。

『心のままに……
私は何があろうとミカエルを信じるよ。』と…

これが父の意思なら私はミカエルの事を信じるしかない。

それにミカエルの裁きはおもしろいのだ。
ミカエルは善悪では裁かない。

善も悪も見方を変えれば逆になるからだ。

オルカの実母の話を聞いた時、ミカエルは言った。

「憎しみの対象を夫に出来ないくらい、夫を愛してしまったのね。
一番、罰せられるべき者は夫だと言うのに…節操のない下半身なんて去勢しちゃえば良かったのよ。」と……

オルカの母を非難することもなく、奪われた命を嘆くことなく、淡々と言ってのけたのだ。

「憎しみの対象が違うと」

ミカエルの考え方はいたってシンプルだ。
憎しみは当事者同士で解決すべきこと……
介入しすぎるのは良くないと…

「小競り合いしながら妥協点を見つけていけば、きっと上手くいくと思うんですよね。
それに…皆が皆、地上に出るとは思えないんですよね。
同調圧力もあっただろうし…
何よりアクアミューズはとても素敵な国ですもの…」

ミカエルの言った通りだった。
実際、地上に居を構えたいと名乗り出た魚人は四割程度だった。

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