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第二部五章 海底の闇
主は主であって神ではない
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「ミカエル、どう裁く。」
おじ様が当たり前かのように私にたずねてくる。
どう裁く?
私が…?裁く……?
誰を…?どうやって……?
「・・・裁きません。」
裁けるわけがない……
ならば裁かなければいい。
要は互いの権利の問題だ。
海岸沿いを住みかとする魚人。
海岸を港にし海産物を欲する人。
両者は相反するようでいて…利害は一致しているのでは?
「おじ様、これって他国を巻き込んでもいいのかしら?」
おじ様がニヤリと笑う。
「裁きの剣を持つミカエルの意見はいわば主の意見だ。」
ならば答えは簡単だ。
「港の一部を魚人に解放します。長時間、日の光の下でいられないのなら、いられる場所で人と協力関係を築けばいいのです。
海運業や水産業は魚人と共に行います。」
綺麗事ではいかないだろう。
利害が絡めば欲もでる。
主は全てを見通して居住区の分断を選んだのだろう。
でも私は主ほど平和な世界にこだわらない。
平和よりピースフルでいい。
おじ様が私の決定を各国の伝達者に主の決定として指令を出す。
「あれでいいのか?
これでは違う火種となってすぐに争いがはじまるぞ。」
ソロネの言葉におじ様が笑う。
「主は案外、初めからこうなることがわかっていたのかも知れないな。」
あの時、父はミカエルにこう言った。
『心のままに……
私は何があろうとミカエルを信じるよ。』と…
これが父の意思なら私はミカエルの事を信じるしかない。
それにミカエルの裁きはおもしろいのだ。
ミカエルは善悪では裁かない。
善も悪も見方を変えれば逆になるからだ。
オルカの実母の話を聞いた時、ミカエルは言った。
「憎しみの対象を夫に出来ないくらい、夫を愛してしまったのね。
一番、罰せられるべき者は夫だと言うのに…節操のない下半身なんて去勢しちゃえば良かったのよ。」と……
オルカの母を非難することもなく、奪われた命を嘆くことなく、淡々と言ってのけたのだ。
「憎しみの対象が違うと」
ミカエルの考え方はいたってシンプルだ。
憎しみは当事者同士で解決すべきこと……
介入しすぎるのは良くないと…
「小競り合いしながら妥協点を見つけていけば、きっと上手くいくと思うんですよね。
それに…皆が皆、地上に出るとは思えないんですよね。
同調圧力もあっただろうし…
何よりアクアミューズはとても素敵な国ですもの…」
ミカエルの言った通りだった。
実際、地上に居を構えたいと名乗り出た魚人は四割程度だった。
おじ様が当たり前かのように私にたずねてくる。
どう裁く?
私が…?裁く……?
誰を…?どうやって……?
「・・・裁きません。」
裁けるわけがない……
ならば裁かなければいい。
要は互いの権利の問題だ。
海岸沿いを住みかとする魚人。
海岸を港にし海産物を欲する人。
両者は相反するようでいて…利害は一致しているのでは?
「おじ様、これって他国を巻き込んでもいいのかしら?」
おじ様がニヤリと笑う。
「裁きの剣を持つミカエルの意見はいわば主の意見だ。」
ならば答えは簡単だ。
「港の一部を魚人に解放します。長時間、日の光の下でいられないのなら、いられる場所で人と協力関係を築けばいいのです。
海運業や水産業は魚人と共に行います。」
綺麗事ではいかないだろう。
利害が絡めば欲もでる。
主は全てを見通して居住区の分断を選んだのだろう。
でも私は主ほど平和な世界にこだわらない。
平和よりピースフルでいい。
おじ様が私の決定を各国の伝達者に主の決定として指令を出す。
「あれでいいのか?
これでは違う火種となってすぐに争いがはじまるぞ。」
ソロネの言葉におじ様が笑う。
「主は案外、初めからこうなることがわかっていたのかも知れないな。」
あの時、父はミカエルにこう言った。
『心のままに……
私は何があろうとミカエルを信じるよ。』と…
これが父の意思なら私はミカエルの事を信じるしかない。
それにミカエルの裁きはおもしろいのだ。
ミカエルは善悪では裁かない。
善も悪も見方を変えれば逆になるからだ。
オルカの実母の話を聞いた時、ミカエルは言った。
「憎しみの対象を夫に出来ないくらい、夫を愛してしまったのね。
一番、罰せられるべき者は夫だと言うのに…節操のない下半身なんて去勢しちゃえば良かったのよ。」と……
オルカの母を非難することもなく、奪われた命を嘆くことなく、淡々と言ってのけたのだ。
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「小競り合いしながら妥協点を見つけていけば、きっと上手くいくと思うんですよね。
それに…皆が皆、地上に出るとは思えないんですよね。
同調圧力もあっただろうし…
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ミカエルの言った通りだった。
実際、地上に居を構えたいと名乗り出た魚人は四割程度だった。
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