あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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光の海原

夜光虫に照らされて

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情けない…まさか振られたくらいで眠れなくなるなんて…

騎士服に着替えて中庭へと出る。
裁きの薙刀をふりながら精神統一する。

薙刀をいくらふっても心が晴れることはなかった。

大丈夫…今は辛いけど想いはいつの日か熱を失い思い出に変わるはずだ。

前世の時だって乗り越えられた。
だから…

ドサッ…その場に大の字に寝っ転がる。

「そもそも結婚て愛が全てでしょう?
何が政略結婚よ。
男なら
『愛する女はお前だけだ!!』ぐらい言って抱きしめろよ。
そもそも殿下は男らしくないのよ。
こうなったら…めちゃくちゃイケメンで私しか愛せない男を見つけてやるんだから!!」

涙がこぼれる。
こんなんだったら…あの時別れておけば…こんなに傷つかずにすんだのになぁ……

「クリスティーナ様…大丈夫ですか?」

私を覗き込むようにオルカの顔が私の視界いっぱいになる。

ガバッ…
勢いよく体をおこす。

「お恥ずかしい姿をお見せしてしまって…」

アワアワしている私に

「隣に座ってもいいですか?」

そう言ってオルカが隣に座りこむ。

「私では駄目ですか?」

オルカが私を見つめる。

「めちゃくちゃイケメン?がなんなのかよくわかりませんが…私は間違いなくクリスティーナ様だけを愛することができます。
政略結婚の愚かさを身をもって経験しているので……」

オルカの言葉に胸がしめつけられる。

「お母様のことですか?」

夜光虫の光が淡く瞬きオルカの睫の影をおとす。

「母は父を愛していました。誰にも渡したくないそう強く願うほど…
でも父にとって母は愛ではなく取引の材料だったんです……
お互いが同じ想いならば傷つかずに済んだのかも知れません。
私は結婚を取引にしたくないのです。

私は本気で愛した人と生涯を共にしたい。
今度こそクリスティーナ、貴女を幸せにしてあげたい。」

オルカは私を見つめると

「返事は急ぎません。ゆっくり考えて…ミューズ…」

そう言ってその場を後にした。

ミューズ??

何かの暗号かしら?
ゴロンとその場にまた寝転がる。

『結婚は取引の材料』
政略結婚とはそういうものなのだろう……

オルカの母はいつから夫に愛を感じるようになったのだろうか…

愛する夫が「政略結婚」で他の女を娶り、子を成す。
どんな想いでそれを受け入れたのだろう。

あぁっ……もういいや。

私はその場で腕立てふせを始める。

結論は決まっている。

『私は愛する人を共有することは出来ない。』

ならば自ずと答えは決まっている。

久しぶりの腕立てふせに
上腕三頭筋が悲鳴をあげる。

汗がポタポタと滴り落ちる。

「あれ…おかしいや。
瞳からも汗が出てくるなんて……」

鳩殿下が見つめていることも気づかないまま
夜光虫の数が増えていった。
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