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光の海原
有言実行それとも不言実行
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「ミューズ、行くな…行かないでくれ…」
悲鳴にも似たその声に胸がしめつけられる。
「愛しているんだ…お願いだから私を置いていかないでくれ…」
体が揺さぶられる
「ティナ…ティナ……
泣かないで…起きて…」
意識が一気に浮上する。
胸が苦しくて涙が止まらない。
何か大切なことを忘れている気がして……
「ティナ……」
抱きしめられてようやく殿下の姿を確認する。
「先ほど父上に廃嫡願いを送ったんだ。
兄を皇太子にと…
ずっと思っていたんだ…私より優秀な兄が皇帝になるべきだと…
それに…私の人生にティナが居なくなるのは嫌なんだ。
皇帝になる私は生涯かけてティナだけとは言えない。
でも…ただのチャールズの私は誓える。
私の生涯で愛する人はクリスティーナ貴女しかいないと。」
殿下の言葉が虚しく響く。
これが昨日だったら喜んで抱きついただろう…
でも今は……
「殿下、お義兄様を巻き込むのはやめて下さい。
お義兄様はやっと自分自身の夢を持って歩きだしたんです。
それに……」
私は殿下の顔を見つめる。
「殿下、人は咄嗟に選んだものが本当に大切なものだといいます。
殿下は私ではなく皇帝としてのご自分を選んだのです。
殿下、それが全てです。」
私も馬鹿ではない。
皇太子を簡単に取り替えることなど出来はしない。それに義兄は騎士団の仕事に打ち込んでいる。
側室の子で皇族の特徴がないと言われ第二皇子として年下の殿下より下に置かれ、母親の反逆行為でそれさえも奪われた。
それなのにまた皇族に戻れとは言えるわけがない。否、言うべきではない。
「私はそんなつもりで…
嘘をつきたくなかっただけなんだ。
出来ない約束をして傷つけたくなかったんだ…」
思わず笑ってしまう。
「出来ない約束ですか…」
殿下らしい答えだ。
でも…違う。
「私は有言実行がモットーです。
出来ない約束をしないのではなく、必ず私だけだという熱意が情熱が決意が欲しかったのです。」
私は殿下の胸ぐらを掴んで
「優しさと意気地のなさを混同しないで下さい。」
今の二人では駄目だ。
遅かれ早かれ
殿下は不言実行だ。
多くは語らなくても必ず結果を出す。
一方私は有言実行だ。
言葉にすることで結果を得る努力をする。
時折殿下は私に小言を言う女の子なのだから…と
そして私は殿下に男なら…と思う。
今は小さなボタンの掛け違いでも時が経てば大きくなる。
わだかまりは残さない方がいい。
「私は…好きだと言っている。」
殿下の肩が震えている。
「絶対に離さないし…ティナを愛している。」
殿下の瞳が険しくなる。
「知ってる?
自分が怖くなるくらい好きになるって…
どれだけ自分を押さえているかわかる?
ティナ……私も男なんだよ。」
腕を引っ張られ胸へと閉じこめられる。
「知ってる?
ティナが兄上と一緒にいるところを見ると兄上を殺したくなるくらい憎くなる。
ティナがスネイクと一緒にいるところを見ると気が狂いそうなくらい叫びたくなる。
ティナがデミアンといるところを見ると泣きたくなるほど切なくなる。
こんなに私の気持ちを弄ぶのは全てティナなんだよ。ティナだけなんだよ…」
殿下を振り払おうとするのにびくともしない。
いつもなら簡単に押しきれるのに…
「ティナ、覚悟はあるの?私が本気で全力でティナを愛することに……」
悲鳴にも似たその声に胸がしめつけられる。
「愛しているんだ…お願いだから私を置いていかないでくれ…」
体が揺さぶられる
「ティナ…ティナ……
泣かないで…起きて…」
意識が一気に浮上する。
胸が苦しくて涙が止まらない。
何か大切なことを忘れている気がして……
「ティナ……」
抱きしめられてようやく殿下の姿を確認する。
「先ほど父上に廃嫡願いを送ったんだ。
兄を皇太子にと…
ずっと思っていたんだ…私より優秀な兄が皇帝になるべきだと…
それに…私の人生にティナが居なくなるのは嫌なんだ。
皇帝になる私は生涯かけてティナだけとは言えない。
でも…ただのチャールズの私は誓える。
私の生涯で愛する人はクリスティーナ貴女しかいないと。」
殿下の言葉が虚しく響く。
これが昨日だったら喜んで抱きついただろう…
でも今は……
「殿下、お義兄様を巻き込むのはやめて下さい。
お義兄様はやっと自分自身の夢を持って歩きだしたんです。
それに……」
私は殿下の顔を見つめる。
「殿下、人は咄嗟に選んだものが本当に大切なものだといいます。
殿下は私ではなく皇帝としてのご自分を選んだのです。
殿下、それが全てです。」
私も馬鹿ではない。
皇太子を簡単に取り替えることなど出来はしない。それに義兄は騎士団の仕事に打ち込んでいる。
側室の子で皇族の特徴がないと言われ第二皇子として年下の殿下より下に置かれ、母親の反逆行為でそれさえも奪われた。
それなのにまた皇族に戻れとは言えるわけがない。否、言うべきではない。
「私はそんなつもりで…
嘘をつきたくなかっただけなんだ。
出来ない約束をして傷つけたくなかったんだ…」
思わず笑ってしまう。
「出来ない約束ですか…」
殿下らしい答えだ。
でも…違う。
「私は有言実行がモットーです。
出来ない約束をしないのではなく、必ず私だけだという熱意が情熱が決意が欲しかったのです。」
私は殿下の胸ぐらを掴んで
「優しさと意気地のなさを混同しないで下さい。」
今の二人では駄目だ。
遅かれ早かれ
殿下は不言実行だ。
多くは語らなくても必ず結果を出す。
一方私は有言実行だ。
言葉にすることで結果を得る努力をする。
時折殿下は私に小言を言う女の子なのだから…と
そして私は殿下に男なら…と思う。
今は小さなボタンの掛け違いでも時が経てば大きくなる。
わだかまりは残さない方がいい。
「私は…好きだと言っている。」
殿下の肩が震えている。
「絶対に離さないし…ティナを愛している。」
殿下の瞳が険しくなる。
「知ってる?
自分が怖くなるくらい好きになるって…
どれだけ自分を押さえているかわかる?
ティナ……私も男なんだよ。」
腕を引っ張られ胸へと閉じこめられる。
「知ってる?
ティナが兄上と一緒にいるところを見ると兄上を殺したくなるくらい憎くなる。
ティナがスネイクと一緒にいるところを見ると気が狂いそうなくらい叫びたくなる。
ティナがデミアンといるところを見ると泣きたくなるほど切なくなる。
こんなに私の気持ちを弄ぶのは全てティナなんだよ。ティナだけなんだよ…」
殿下を振り払おうとするのにびくともしない。
いつもなら簡単に押しきれるのに…
「ティナ、覚悟はあるの?私が本気で全力でティナを愛することに……」
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