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第二部八章 終わりのない始まり
闇から光へと……
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「殿下、お願いします。
皇后の私より、侯爵家に天界からウリエルが嫁いできたとなれば……
後ろ盾がない私は今以上に惨めになります……」
ウリエルがリオン侯爵と婚姻を結ぶことになった。
天界を追われて地上に来た私と違いウリエルは天界から嫁ぐことができる。
私はここで大きな過ちを犯す。
ウリエルの足を引っ張ることを優先したことでお香の力で誘惑した皇太子の愛情と、互いに惹かれあった愛情の差を見せつけられることになる。
ウリエルは私と同様、他国の伯爵令状としてリオン侯爵家に嫁ぐことになった。
リオン侯爵のウリエルへの溺愛ぶりは私を惨めにさせた。
ウリエルにむけられる熱く温かなまなざし、生涯をかけてウリエルだけを愛すると言う誓いの言葉。
私が欲しかったものをウリエルは簡単に手に入れていく。
セラフィム様の隣も、天界での評判も、地上に降りてからは人として愛されることも…愛することも…
ウリエルは全てを手に入れていく…
それなのに
「すまない…側室に子が出来た。」
わかっていたことなのに…心が追いつかない。
婚姻を決めた後、夫はこう言ったのだ。
『帝国のために側室を持たなくてはならない。
だけど信じてくれ、私が一番に愛しているのは君だということを…』
夫が側室を持つことも、持ったからには身体を重ね、子供が出きることもわかっていたはずなのに
頭では理解しているのに心が追いつかないのだ。
申し訳なさそうに頭を下げる皇太子が一瞬だけセラフィム様に重なって見えた。
闇が深くなる。
そして私は主を捨てた。
闇や魔の儀式は嫌と言うほど見てきた。
自分自身の血を捧げて側室の腹の子に闇を願う。
感情が剥がれ落ちていく。
幸せだった時に靄がかかる。
側室の子は皇族の証を持たない子として生まれ落ちる。
その二年後我が子が生まれると同時に我が子を依代にする。
ウリエルとウリエルの子が永久に苦しむようにと…
繰り返されていくウリエルとクリスティーナの悲劇の中、心が抜け落ちていく。
ウリエルとクリスティーナが乗った馬車が襲われる。
いつもならばクリスティーナは「あだ花姫」になるはずなのに…
ウリエルが聖なる光で闇をはらう。
いつもならば一番先に闇へと堕ちるはずなのに…
息子が死ぬこともなく、クリスティーナが息子の婚約者になる。
違う…きっと違う……
そしてセラフィム様が地上へと降りてくる。
運命の歯車がまた動き始める。
皇后の私より、侯爵家に天界からウリエルが嫁いできたとなれば……
後ろ盾がない私は今以上に惨めになります……」
ウリエルがリオン侯爵と婚姻を結ぶことになった。
天界を追われて地上に来た私と違いウリエルは天界から嫁ぐことができる。
私はここで大きな過ちを犯す。
ウリエルの足を引っ張ることを優先したことでお香の力で誘惑した皇太子の愛情と、互いに惹かれあった愛情の差を見せつけられることになる。
ウリエルは私と同様、他国の伯爵令状としてリオン侯爵家に嫁ぐことになった。
リオン侯爵のウリエルへの溺愛ぶりは私を惨めにさせた。
ウリエルにむけられる熱く温かなまなざし、生涯をかけてウリエルだけを愛すると言う誓いの言葉。
私が欲しかったものをウリエルは簡単に手に入れていく。
セラフィム様の隣も、天界での評判も、地上に降りてからは人として愛されることも…愛することも…
ウリエルは全てを手に入れていく…
それなのに
「すまない…側室に子が出来た。」
わかっていたことなのに…心が追いつかない。
婚姻を決めた後、夫はこう言ったのだ。
『帝国のために側室を持たなくてはならない。
だけど信じてくれ、私が一番に愛しているのは君だということを…』
夫が側室を持つことも、持ったからには身体を重ね、子供が出きることもわかっていたはずなのに
頭では理解しているのに心が追いつかないのだ。
申し訳なさそうに頭を下げる皇太子が一瞬だけセラフィム様に重なって見えた。
闇が深くなる。
そして私は主を捨てた。
闇や魔の儀式は嫌と言うほど見てきた。
自分自身の血を捧げて側室の腹の子に闇を願う。
感情が剥がれ落ちていく。
幸せだった時に靄がかかる。
側室の子は皇族の証を持たない子として生まれ落ちる。
その二年後我が子が生まれると同時に我が子を依代にする。
ウリエルとウリエルの子が永久に苦しむようにと…
繰り返されていくウリエルとクリスティーナの悲劇の中、心が抜け落ちていく。
ウリエルとクリスティーナが乗った馬車が襲われる。
いつもならばクリスティーナは「あだ花姫」になるはずなのに…
ウリエルが聖なる光で闇をはらう。
いつもならば一番先に闇へと堕ちるはずなのに…
息子が死ぬこともなく、クリスティーナが息子の婚約者になる。
違う…きっと違う……
そしてセラフィム様が地上へと降りてくる。
運命の歯車がまた動き始める。
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