あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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 Don't look at me

腹を割る

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「少し時間をもらえませんか?」

明日の朝、帝国へ帰る私にオルカが声をかける。

今のオルカではないオルカと今の私ではない私が迎えた愛の終わりは悲劇そのものだった。

でも今ならわかる。
あの時の二人は恋の炎に身を焼いただけだったと…

あの夜、冷たく暗い海から私を救ってくれたオルカを運命だと信じた。

オルカを本当に愛していたなら立ち去るべきだった。

愛は相手の立場を思いやるものだから…

そしてオルカも責任と保護という名目で、私を暗闇に閉じ込め放置した。

まるでそれが愛のように偽って...

「友人が教えてくれたんですけど…

恋は自由なものなんですって、あの時の私とオルカ様はただ恋に恋していたんです。

それを無理に愛と結びつけて、自分の気持ちばかりで相手を思いやれなかった。

ただ恋を楽しめば良かったんです。

短い恋を……」

私は項垂れているオルカの肩を叩く。

「悲しい結末でしたし、思い出すと胸が苦しくなりますが……

今度はお互い素敵な恋愛をして、いつの日か本当の愛にたどり着けるといいですね。

オルカ様、今回はドラゴニアと帝国を救ってくれて有り難うございます。

オルカ様が見つけてくれた木の実が薬草が沢山の人を悪夢から救ったのです。

きっと私達の別れは必然だったんでしょう。

今回の悲劇をくい止める為の……

だから……
もうまっすぐ前を向いて今を生きていきましょう。」

差しのべた手をオルカが握り返す。

多分、私達は二度と会うことはない。

それでも

「またいつか何処かで…」

私の言葉にオルカは涙ぐみながら

「また…必ず……」

そう返した。

その日の夜、オルカは帰路へとついた。


「ティナ、待たせちゃったかな?」

夜が包み込む前の薄闇のテラス。

あの夢を見てからずっと考えていた。

「殿下、友達に戻りませんか?」

殿下の顔が驚きで固まる。

美久と母の言葉がずっとひっかかっていた。

『もっと自由に…もっと柔軟にに考えてみたら…』


『どんな小さな気がかりだって、時には大きな悩みや後悔につながる時があるの。

気になるならやり直しなさい。

後悔しないように…』

一見、別の言葉のように思えるけど、根本にある想いは同じだ。

殿下も私もきっとこのままだと後悔する。


「理由を教えてもらえないだろうか?」

殿下の声が震える。

「私達、いつも一番にお互いを選べないじゃないですか……」

殿下が私の肩を掴む。

「そんなことない。
私は……」

殿下が言葉をのみこむ。

「私達、友達に戻ってちゃんと恋をしましょう。

馬鹿みたいに恋に夢中になって…

世界を敵にまわしても、お互いを選ぶくらい夢中な恋をして、想いが愛に育ったら、その時に婚約しましょう。」

私の胸を燻っている殿下への不満。

今は小さな小さな綻びでも、いつしか大きな綻びになるかも知れない。

愛着と執着を履き違えて自らの命を散らしたオルカとの恋。

相手の事ばかり考えて本音を言えなかった両親の結婚生活。

そして…
いつも決定打にかける殿下と私の幼い想い。

何も言わず背を向け立ち去る殿下の後ろ姿を呼び止める事も出来ずにただ見送る。

殿下も私も本当はもう気がついているのかも知れない。

過去の過ちを本当は赦せていないことを。
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