あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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あだ花姫

門出

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ピィピィピィ……

パタパタと翼を羽ばたかせご飯を催促すりルシファー。

「ルー君、ちょっと待っててね。

今、ご飯作っているから……」


裁きの薙刀で切ったのは自己防衛という名の
自己憐憫だ。

自分が愛される存在だと知り、愛せるようになった時、母もルシファーも本来の姿を取り戻し、裁判にかけられる。

母もルシファーも極刑は免れないだろう。

それだけのことを母もルシファーもしたのだから仕方ない。

本来なら、すでに極刑が下され今頃は広場で死体が晒されていただろう。

今回の私の裁定に異議を唱える者もたくさんいた。

文明や文化が異なる世界を見てきた私は多分ここでは異端なのかも知れない。

特に人権に関しては私はかなり皆とズレている。

岩瀬有希子の居た世界はプライバシーが守られ人権保護が当たり前の世界だった。

たとえ重罪を犯した犯人でも死体を晒すようなことはしない。

でも、ここでは違う。
断頭台での首チョンパすら見せ物だ。

それを変えようとは思わない。

文明も文化も時代にあった流れがあるからだ。

メディアやネットワークが確立されていないこの時代は人づてこそ全てだ。

断頭台の首チョンパは見た人にかなりの衝撃をあたえる。

それは人づてに尾びれがついて伝わり、罪を犯す愚かさと、罪を犯せば死をもって償わなければいけないという恐怖心をうえつける。

いずれ母もルシファーも断頭台の露と消え、死体は晒されるだろう…

人々は違法薬物や闇の愚かさと恐ろしさを再認識する。

そして二人の死が犯罪の抑止力となる。

だからこそ今はただただ愛されるべき存在でいて欲しい。

たとえそれがかりそめの愛だとしても…


帝都に戻ってきてから、色々な事がガラリと変わった。

私は皇太子妃教育を受けるため、週の半分を皇太子宮殿で過ごす。

皇太子妃教育と言っても皇后の仕事をしながら、皇族の歴史やら外交、そしてマナーを習うのだが……

ルシファー雛を育てながら、仕事をこなし新しい知識を身につける…

一日があっという間に通りすぎていく。

改めて世のワーキングママの偉大さに気がつく。

「ルー君、ご飯だよ。」

ピヨピヨと大きく口ばしを開けてご飯を催促するルー君にフルーツとナッツに茹でた玉子の黄身を混ぜたご飯を少しづつ与える。

「ティナ、決まったよ。」

殿下が嬉しそうに私に書類を手渡すと、ルー君のご飯の容器を私から取り上げる。

「ルー君、パパが食べさせてあげるね。
アーン…」

ピヨピヨと翼を羽ばたかせ喜ぶルー君。

きっと親に甘えたかったんだろうな…

自分の生まれた日が両親の亡くなった日になり、預けられた先での幼児虐待。  

誰か一人でも手を差しのべてあげれたら…
話しは違ったのだろう…

ルー君と殿下のやり取りを聞きながら受け取った書類に目を通す。

!!!

「これって……」

そこにはお兄様の大公爵叙爵と皇太子と私の婚約式を同時に開催するといった内容が書かれている。

「お兄様が大公陛下になるんですか?」

私の言葉に殿下は

「リオン公爵家は獣人族の家門だから、人である兄が後継となると反発が起きるのではと父が心配してね。

そんな時にドラゴニアが正式に帝国領になったものだから…

新たな領主として、兄さえ望めば将来的に独立国として治めることが出きるようするみたいだよ。」

あれからバハムートはすぐにドラゴニアを帝国に委ね、自らの罪を認めた。

極刑を免れたのはバハムートがリハビリ施設で誰よりも献身的に被害者に寄り添い介助を続けるからだ。

初めのうちは被害者やその家族に暴言や時には暴力を振るわれることもあったみたいだが、バハムートはそれを甘んじて受け入れた。

そんなバハムートに一人、また一人と仲間が増え、国は帝国の支援により再生しつつある。

兄ならきっと良い領主となるだろう…

でも……

「お兄様まで帝都を離れてしまうのね…」

スネイクはすでに公爵領の守衛団長として、

デミは後継者教育のために領地に戻り…

ラビッはロマノフ公国へメフィストフェレスと行くことが決まっている。

そして兄まで…

喜んで見送らなくてはいけないのに……
寂しさが私を襲った。
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