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新たなる脅威
Pretender~地に堕ちた天人①~
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~20数年前~
「ウリエル、そろそろ良い返事を聞かせてくれないかな?」
跪き微笑むこの男のことを
私は正直、苦手だった。
ことあることにセラフィム兄様に対立する彼の名は
ルシファー。
父の参謀を担う兄様にとって、ルシファーはかなりの厄介者だった。
「罪と赦し」
一見、真逆に思えるこの言葉も、父や兄にすれば同じ言葉になる。
でも、それはとても難しいことだ。
ある事件をきっかけに
天界は二つにわかれる。
幼子が乗ったボートが転覆し、一人の命が輪廻に還った。
亡くなった幼子の親は、共に乗っていた幼子を責め、父に訴える。
「罪には罰で処して欲しいと。」
父の裁決は
「罪にとわず。」
それに異議を申し立てたのがルシファーだった。
父の唱える
「罪には赦しを…」
ではなく
「罪には罰を…」
を強く訴えたものだった。
ルシファーの教えは
広く支持され、
父の教えを支持する既存勢力と
ルシファーを支持する新興勢力とで
天界は二つに分かれた。
そんな時、ある夜会でルシファーと出会った。
お互いが誰かを知らず、私達は意気投合して語り合った。
名を名乗らず、ただ今、この時を楽しんだ。
ルシファーの
「罪には罰を……」は
天界に暗い影を落としはじめる。
明確な定義のない「罪」は
誰にとって「罪」で、誰にとって「罪ではない」がわからないからだ。
小さな「罪」が大きな「罰」になり、「罰」を手にする為に小さな「罪」が横行する。
楽園と呼ばれた天界は失われ、いつからか疑心暗鬼と不信感に満ちた世界へと変わっていった。
そんな時、ラファエルと地上の任務を終え、いつものように湖に身体を清めている時、出会ったのが皇帝陛下と夫だ。
一目で恋に落ちた。
月明かりでキラキラ輝く湖面と、水しぶきを浴び輝く黒髪、鍛えぬかれた体。
その時、自分も何も身につけていないことに気がつく。
「ラファエル、」
親友のラファエルが心配になり姿を探す。
さっきまで側にいたのに
そこに姿はない。
「ラファエル!!」
声をはりあげる。
まさか、あの男に……
怒りと不安が私から冷静さを失わせる。
「ラファエル、ラファエル」
聖力で身体が輝きだす。
「ウリエル、待って……
私はここよ。」
大きな体が私を包み込む。
ムスクのような香りが
私を抱いた。
「ウリエル、そろそろ良い返事を聞かせてくれないかな?」
跪き微笑むこの男のことを
私は正直、苦手だった。
ことあることにセラフィム兄様に対立する彼の名は
ルシファー。
父の参謀を担う兄様にとって、ルシファーはかなりの厄介者だった。
「罪と赦し」
一見、真逆に思えるこの言葉も、父や兄にすれば同じ言葉になる。
でも、それはとても難しいことだ。
ある事件をきっかけに
天界は二つにわかれる。
幼子が乗ったボートが転覆し、一人の命が輪廻に還った。
亡くなった幼子の親は、共に乗っていた幼子を責め、父に訴える。
「罪には罰で処して欲しいと。」
父の裁決は
「罪にとわず。」
それに異議を申し立てたのがルシファーだった。
父の唱える
「罪には赦しを…」
ではなく
「罪には罰を…」
を強く訴えたものだった。
ルシファーの教えは
広く支持され、
父の教えを支持する既存勢力と
ルシファーを支持する新興勢力とで
天界は二つに分かれた。
そんな時、ある夜会でルシファーと出会った。
お互いが誰かを知らず、私達は意気投合して語り合った。
名を名乗らず、ただ今、この時を楽しんだ。
ルシファーの
「罪には罰を……」は
天界に暗い影を落としはじめる。
明確な定義のない「罪」は
誰にとって「罪」で、誰にとって「罪ではない」がわからないからだ。
小さな「罪」が大きな「罰」になり、「罰」を手にする為に小さな「罪」が横行する。
楽園と呼ばれた天界は失われ、いつからか疑心暗鬼と不信感に満ちた世界へと変わっていった。
そんな時、ラファエルと地上の任務を終え、いつものように湖に身体を清めている時、出会ったのが皇帝陛下と夫だ。
一目で恋に落ちた。
月明かりでキラキラ輝く湖面と、水しぶきを浴び輝く黒髪、鍛えぬかれた体。
その時、自分も何も身につけていないことに気がつく。
「ラファエル、」
親友のラファエルが心配になり姿を探す。
さっきまで側にいたのに
そこに姿はない。
「ラファエル!!」
声をはりあげる。
まさか、あの男に……
怒りと不安が私から冷静さを失わせる。
「ラファエル、ラファエル」
聖力で身体が輝きだす。
「ウリエル、待って……
私はここよ。」
大きな体が私を包み込む。
ムスクのような香りが
私を抱いた。
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