あだ花姫は18禁ジャンルからジャンル替えしたいみたいです。

チョコパイ

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第六章 押してダメなら更に押せ

悪魔つきそれとも…

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「だいたいティナは自分が女の子だという自覚はあるの?」

首から肩、脇腹にかけて、ズキズキと痛みが走る。
ただ腕を上げていただけで筋肉痛になるなんて…

「聞いてるの?
ティナ、私は怒っているんだよ。」

殿下が昨日の経緯を聞き目くじらをたてる。

「ティナが強いのは知ってるよ。でも、ティナは女の子なんだよ。
だいたいティナは……」

私は殿下の言葉を遮る。

「はい、はい。
私は女の子です。
でも、襲われたわけでもないですし、何事もなかったのに、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。」

殿下が私の腕をひき、自分の方へと引き寄せるとそのまま私を腕に閉じこめる。

殿下の腕から逃れようともがくのに殿下の腕から逃れられない。

「ティナ、君が強いことは知ってる。
でも、力で押さえつけられたらどうなっていたかわからないんだよ。」

かえす言葉がなかった。
力ではどうあがいても勝てないことは、スネイクや義兄との特訓で嫌というほど思い知らされた。

「ティナ、私は君が心配なんだ。
大切なティナに何かあったらそう思うだけで怖くなるんだ。」

私を抱く手に力がはいる。

「ごめんなさい。」

素直にあやまると、殿下を見上げる。
殿下の顔が私に近づいてくる。
私が目を閉じると殿下の唇が柔らかく私の唇をつつみこんだ。


「主様、主様……」

自分の肩を抱きしめ救いを求めるかのように丸くなるロマノフ公子。

「主様とはいったいだれなんでしょうか?」

私の問いにおじ様が応える。

「記憶遮断の術が施されていて詳しくはわからないが、闇に関する者のようだ。
彼は悪魔つきだ。
悪魔の名を見つけないと、彼はいずれ死ぬことになるだろう。」

悪魔つき……
これってホラー映画で見た「エクソシスト」の世界だよね?

ホラー苦手なのに。
どうしよう?
壁とか天井をはいまわって、首がグルグルと回転したら……
想像するだけで怖いわ。

「ミカエルはどうしたい?」

おじ様の言葉の意味がわからない。
どうしたい?といわれても、何をどうするのかがわからない。

「どうもしません。」

わからないものをどうすることも出来ないし…
もしかしたら……

「おじ様、ロマノフ公子は本当に悪魔つきなのでしょうか?
前、何かで読んだのですが『二重人格』かも知れません。」

おじ様は私を見つめる。

「二重人格とはなんだ?」

「人は自分の力ではどうにも出来ないくらい辛いことがあると、自分を守るためにもう一人の自分を作るそうです。
今、辛い目にあっているのは自分ではなく、他の自分だと思い込むために…
ロマノフ公子には、少なくとも三人の別人格が居るのではないでしょうか?
ロマノフ公子本人、主様に依存している人格、暴力的な人格と……」

おじ様がロマノフ公子の額に手をやる。

「ミカエル、その二重人格だとしたら、罰するべきか否かはどう判断する?」

おじ様はこうやって一つ一つ私の中の正義にボーダーをひかせるのだろうか?
母みたいに揺るぎない正義にするために…

私はおじ様の手をロマノフ公子から外すと

「もし、二重人格だとしたら治療させます。」

とだけ応えた。

おじ様の頬が微かにゆるんだ。
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