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第七章 愛の形
決意表明
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過呼吸気味の母に殿下が癒しの光を放つ。
小鳥母様は身をプルプル震わせながらおじ様の胸ポケットの中、静かな寝息をたてている。
母の様子から何となく察しがつく。
「おじ様、母の言うアイツとは誰なのですか?」
「知ってどうする?」
おじ様が逆に尋ねてくる。
「ぶん殴るに決まってるじゃないですか。
あっ、半殺しぐらい痛めつけるかも知れません。」
私の言葉に、おじ様は表情を曇らせる。
「半殺し……か…
私達にはウリエルの為にそれが出来なかった。
でも、ミカエルは簡単に言うのだな。」
私は思わず笑ってしまった。
何故なら実感したからだ。
おじ様はやはり、天使様だということを。
「おじ様は頭が固いのですね。裁くのは公平にしなくてはいけないけど、
制裁は加えてもいいんじゃないですか?」
おじ様はだまりこむ。
「今日、嫌というほど感じたんです。
善と悪しかない世界は、怖いなぁって……
善と悪の間にこそ、たくさんの感情や思いがあるのに、なんでわざわざ二択でしか裁けないのだろうって……」
殿下が笑う。
「ティナらしい考え方だね。『善と悪の間にこそたくさんの感情がある。』
なんて…本当にティナらしくて素敵な考え方だよ。」
殿下がおじ様に尋ねる。
「どうしてこんな大事になる前に止めてあげなかったんですか?」
!!!
考えもしなかった。
けど…おじ様ならお母様を止められたはずだ。
現にあのまぶしい光で黒い炎すらあっという間に消し飛んだのだから。
「お母様が言った『アイツ』が関係しているのですか?
だから、おじ様はあえてお母様の好きなようにやらせたのですか?」
・・・・・
「今から話すことは、私達三人の秘密だ。誰にも口外しないと誓えるか?」
私も殿下も大きくうなずく。
「ウリエルの言うアイツとは、元をたどれば天人だ。罪を犯して地上へとおとされた。
彼の名はルシファー。
地上におちてからは、
サタンや悪魔、闇、色々な呼び名があるみたいだが……
ウリエルはルシファーに乱暴されたんだ。」
なんとなくわかっていた。
馬車が襲撃された時、母は途中から全てを諦めたかのように受け入れたからだ。
今ならわかる。
母ほどの強さがあるならば、あの時、あの時点で聖なる光が使えたはずだ。
でも、母はしなかった。
しなかったのではなく、出来なかったんだ。
「お母様、辛かったでしょうね。
あの時、お母様は全てをあきらめてしまったのだわ。それくらい辛くて、怖かったんだわ。」
ギリッ
拳を強く握りしめる。
「今も我を失うほど、苦しんでるのに、
私…ずっと側にいたのに気がついてあげられなかった。」
殿下が私の強く握った手を優しく包み込む。
「怒りにティナの気持ちを任せちゃ駄目だよ。
大好きなお母様のためにも。」
労るよう微笑んでくれる殿下を見つめる。
「おじ様、私きめたわ。
ルシファーをこの手で絶対に半殺しにしますわ。」
私の決意を聞いて、おじ様も殿下も優しく微笑んだ。
小鳥母様は身をプルプル震わせながらおじ様の胸ポケットの中、静かな寝息をたてている。
母の様子から何となく察しがつく。
「おじ様、母の言うアイツとは誰なのですか?」
「知ってどうする?」
おじ様が逆に尋ねてくる。
「ぶん殴るに決まってるじゃないですか。
あっ、半殺しぐらい痛めつけるかも知れません。」
私の言葉に、おじ様は表情を曇らせる。
「半殺し……か…
私達にはウリエルの為にそれが出来なかった。
でも、ミカエルは簡単に言うのだな。」
私は思わず笑ってしまった。
何故なら実感したからだ。
おじ様はやはり、天使様だということを。
「おじ様は頭が固いのですね。裁くのは公平にしなくてはいけないけど、
制裁は加えてもいいんじゃないですか?」
おじ様はだまりこむ。
「今日、嫌というほど感じたんです。
善と悪しかない世界は、怖いなぁって……
善と悪の間にこそ、たくさんの感情や思いがあるのに、なんでわざわざ二択でしか裁けないのだろうって……」
殿下が笑う。
「ティナらしい考え方だね。『善と悪の間にこそたくさんの感情がある。』
なんて…本当にティナらしくて素敵な考え方だよ。」
殿下がおじ様に尋ねる。
「どうしてこんな大事になる前に止めてあげなかったんですか?」
!!!
考えもしなかった。
けど…おじ様ならお母様を止められたはずだ。
現にあのまぶしい光で黒い炎すらあっという間に消し飛んだのだから。
「お母様が言った『アイツ』が関係しているのですか?
だから、おじ様はあえてお母様の好きなようにやらせたのですか?」
・・・・・
「今から話すことは、私達三人の秘密だ。誰にも口外しないと誓えるか?」
私も殿下も大きくうなずく。
「ウリエルの言うアイツとは、元をたどれば天人だ。罪を犯して地上へとおとされた。
彼の名はルシファー。
地上におちてからは、
サタンや悪魔、闇、色々な呼び名があるみたいだが……
ウリエルはルシファーに乱暴されたんだ。」
なんとなくわかっていた。
馬車が襲撃された時、母は途中から全てを諦めたかのように受け入れたからだ。
今ならわかる。
母ほどの強さがあるならば、あの時、あの時点で聖なる光が使えたはずだ。
でも、母はしなかった。
しなかったのではなく、出来なかったんだ。
「お母様、辛かったでしょうね。
あの時、お母様は全てをあきらめてしまったのだわ。それくらい辛くて、怖かったんだわ。」
ギリッ
拳を強く握りしめる。
「今も我を失うほど、苦しんでるのに、
私…ずっと側にいたのに気がついてあげられなかった。」
殿下が私の強く握った手を優しく包み込む。
「怒りにティナの気持ちを任せちゃ駄目だよ。
大好きなお母様のためにも。」
労るよう微笑んでくれる殿下を見つめる。
「おじ様、私きめたわ。
ルシファーをこの手で絶対に半殺しにしますわ。」
私の決意を聞いて、おじ様も殿下も優しく微笑んだ。
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