異世界転移したら女神の化身にされてしまったので、世界を回って伝説を残します

高崎三吉

文字の大きさ
63 / 1,316
第5章 辺境の地にて

第63話 ちょっと悲しい男のサガと勘違い夫婦の話

しおりを挟む
 しばしの後、客間を出たオレはちょっと周囲の様子をうかがった上で、ネステントスに近づいた。

「あのう。ネステントスさん。ちょっと話があるんですが……」
「悪いな。何度でも言うけど、俺は嫁さん一筋なんだよ」
「そんな話じゃありません!」

 何を考えているんだこの男は。
 まあオスリラはネステントスに関してはちょっと嫉妬深そうなので、気をつけないといけないのだろうけど。

「分ったよ。それで何を聞きたいんだ? 言っておくけどここの聖女教会について俺は単なる力仕事担当の下っ端でしかないから、詳しい事は嫁さんに聞いてくれ」
「そのオスリラさんなんですけど……お二人は幼なじみなんですよね?」

 オスリラ本人の言葉によれば、彼女は十三歳まで『男』だったはずであり、かつその婚約者 ―― 今は夫のネステントスはそれを知っていてプロポーズしたそうだ。
 同じ境遇の『元男』として、詳しい事情をどうしても聞いておきたい。

「そうだよ。それは嫁さんから聞いたのか?」
「ええ。それとオスリラさんは……」

 オレはちょっと口ごもる。

「ああ。あいつとはお互いに貧民街の出身でな。ガキの頃は一緒につるんでいたよ。二人で組んで随分と悪い事をしでかしたもんだ」

 こっちが言葉を濁した意味を、ちょっとばかり誤解したのかネステントスは少しばかり恥ずかしそうに答えてきた。

「え? まさか……」

 こういう場合、元の世界でよくある言葉は『人殺し以外は全部やった』とかのたぐいだけど、このファンタジー世界では『人の頭なんかカボチャとしか思ってなかった』なんて平然と言い切られても驚くべきではないかもしれない。

「他の悪ガキ共との喧嘩なんかしょっちゅうで、俺は毎日のように青アザをつけて暴れ回っていたさ。時には生意気な貴族のガキをぶん殴る事だってあったぞ」

 すみません!
 オレの考えていた『悪い事』とでは次元が違いすぎました。
 どうやら心が汚れていたのはオレの方だったようです。

「だけどオレはどんなに怪我をしても、すぐに回復していてな。それでついたあだ名が『不死身のネステントス』というもんだった」
「あ……まさか……」

 たぶんそれはオスリラの有していた回復魔法の才能の現れだったんだな。
 そしてそれが聖女教会に気付かれる原因になったに違いない。

「どうした?」
「いえ。何でも無いです。それで話を続けてください」
「だけど、とうとう十三歳の時に、オレとあいつは共に捕まって、こっちは救貧院の農園で三ヶ月の労働教化の刑を受けてしまったんだ」
「そこでお二人は別れたんですか?」

 たぶんネステントスはオマケで、聖女教会の目当ては回復魔法の素質を見込んだオスリラの方なんだろうな。

「その通りだよ。だけど一つどうしても忘れられない事があったんだ」
「それはなんですか?」
「途中で一度だけ、見習い聖女の服を着た女の子が農園の柵の外に現れてな。初対面だったはずなんだけど、その彼女からどういうわけか『さようなら』と別れを告げられた」
「え? まさか?」
「そうだよ。だいぶ後で知ったんだけど、それがあいつだったわけだ。だけどその時の俺は、それが誰だか分らなかった。何しろ髪の色も目の色も変わっていたし、何より性別まで別だったからな」

 そりゃそうだろう。
 オレもそうだったけど、聖女教会に性転換させられてしまうと、顔に僅かな面影があるぐらいで後は殆ど原型を止めないほど完全に変わってしまう。
 気付かない方が当然だ。

 そしてたぶんそのときのオスリラは、ずっと一緒にいた幼なじみに対してだけで無く『男としての自分』にも別れを告げたんだろうな。
 そんな気がする。
 そしてひょっとしたらオレもいつか ―― いやいや! そんなことないから!
 オレは思わずクビを振って、自分の心に浮かび上がった妄想を否定した。

 こっちが頭を抱えたのを見て、ネステントスは不可思議そうに問うてくる。

「おいおい。いきなりどうしたんだ? 俺が何か変な事を言ったか?」
「すみません。何でもないです。お話を続けて下さい」
「ああ。分った。それで労働教化が終わった後で俺は必死で自分を鍛えたんだ。戦神エルマルの寺院に飛び込んで二年間、みっちりと槍を教えてもらい、その後は冒険者や傭兵稼業を繰り返し、死に物狂いで金を稼いだもんだ」

 そういってネステントスは遠い目をする。

「それも全部、オスリラさんを身請けするためだったんですか?」
「まあ……さすがにそこまで明確な目的意識があったわけじゃない。ただもう一度会ったときに、それが出来ればいいと思っただけだ」

 う~ん。それでも凄いな。
 そこまで思いを貫けるとは大したものだよ。

「言っておくが聖女教会は公式に聖女を『金で身請けする』行為は認めてないからな。建前上はあくまでも俺が全財産を救貧活動のために寄付した事になっているだけだぞ」
「当然でしょうね」

 実質がどうあれ、いくら何でも『聖女を金で売る』と見られるのは聖女教会にとって問題があるのは明らかだ。
 しかしこんな世界の宗教組織でも金次第の一面があるのを知って、むしろホッとしてしまうのは、宗教がすっかり世俗化してしまった世界の人間だからだろうか。
 それはともかく十年かけて集めた全財産をポンと寄進してしまうとは、ちょっと問題ある気がするがそこまで一途とはちょっと感心してしまう。

「もちろん再会できるかどうかは分らなかった。聖女教会に問い合わせても、何も教えてくれなかったし、髪が金髪で目が青紫というだけでは探しようも無かったよ」

 そりゃそうだ。聖女および聖女見習いの過半数はその外見なんだから。
 普通だったらそこで諦めるところを執念深く十年も探し回るとは、ある意味ストーカーに近いかもしれない。
 いや。それはあんまりな評価だな。
 ネステントスは報われない可能性が高いことを承知の上で、オスリラのため命がけでずっと働いてきたんだから、大した男だよ。

「先日、たまたまグラマーの救貧院を訪れた時、俺は彼女を見かけて……十年経っていたけど、一目で分ってな。息せき切って告白したよ」
「それは凄いですね」

 万が一にも間違っていたら完全に危ない人として捕まっていたことだろう。

「俺が嬉しかったのは、十年ぶりに会ったのにむこうもこっちを覚えていてくれた事だよ。あのときはもうそのまま天に昇るかと思ったよ。まさに『人生の絶頂』だったな」

 そういってネステントスは陶酔した表情を浮かべる。
 ああ。オレも聖女教会にて『人生の絶頂』を味わったよ。
 それはまさに『うたかたの夢』でしかなくて、一気に叩き落とされたけどな。
 オレとは全く異なるとは言え、目の前にいる男は夢をつかんだ人間なのか。そう考えると実にうらやましい。

「それで後で、そいつが実はガキの頃から長年つるんでいた幼なじみだと知って、もっとビックリだったさ」
「え?」

 いまネステントスはなんと言った?
 オレの記憶ではオスリラはネステントスと再会した時の事をこう表現していたはずだ。

『実を言うと私にプロポーズしたのは、男として育っていたときの幼なじみなのですよ。髪や目の色、それに性別が変わっていても、十年ぶりに再会したときすぐに私だと分かってくれたのは、驚きましたし、嬉しかったです』

 何かがおかしいぞ?

「ネステントスさんはプロポーズしたとき、オスリラさんに対して十年ぶりの再開だって言ったんですよね」
「ああそうだよ。俺はその十年間ずっと彼女の事が忘れられなかったからな。だけどその彼女が実は『幼なじみ』だったと知った時は、もう心臓が止まるかと思ったよ」

 そういうことかよ!
 ネステントスはあくまでも『なぜか自分に別れを伝えに来た聖女見習いの少女』に一目惚れして、その彼女を十年間捜し求めていたんだ。
 しかしむしろその彼女の印象が強すぎて、逆に『一緒につるんでいた幼なじみ』の事はとっくに忘れていた。
 そしてネステントスは再開時に十年ぶりに会った『聖女見習いの少女の事だと一目で分った』と伝えたのを、オスリラは『幼なじみの自分だと一目で分った』との意味だと勘違いしてしまったんだ。

 ああ。何というボタンの掛け違いだろうか。
 つい先日のウァリウスとオントールの食い違いに比べれば遙かにマシだろうけど、それでもこれはちょっとシャレにならないのでは。

 いや。オレも『元男』だからネステントスの気持ちは分らないでも無い。
 だけどその真相を知ったらこの夫婦関係にヒビが入ってしまいかねないのでは?
 さすがにこの話をオスリラに教えるわけにはいかない。
 オスリラには女にされた恨みはあるけど、こんな事で夫婦関係が壊れたら、オレは後味が悪い思いをするだけだろう。
 だがオレの顔に浮かんだ表情をネステントスは別の意味にとったらしい。

「断っておくけど、あいつが間違って男の姿で生まれてしまっただけで、本当は女だったという事も知っているぞ。だけどそんな事はどうでもいいんだよ」
「ええ……そうですね」

 この場合の『どうでもいい』の真意もたぶんネステントスにとって最大の思い出が『女として別れを告げに来た時の光景』だったからなんだろう。
 この勘違いは何としても互いに気付かせないままにしておかねば。
 だけど『間違って男の姿で生まれたけど、本当は女だった』というもっと根本的な嘘についてはオレはどうすることも出来ない。
 結局『選ばれし者』だの何だと言われ、王子や皇帝から称賛されようと、オレは所詮無力な存在なのだなと思い知らされるだけだった。
しおりを挟む
感想 104

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

処理中です...