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第10章 神造者とカミツクリ
第240話 廃墟となったワケは?
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荒くれ共を追い払ったテセルはオレに向き直る。
「それでお前はどうしてさっきはぼけっとしていたんだ?」
「ちょっとこの街、バッド・ディールについて知りたいと思ったんですけど……」
ここでちょっとばかり説明の言葉に悩んだが、テセルは興味深そうな態度を示す。
「どうやったのかは知らんが、ひょっとしてこの街の実態に気付いたのか?」
「まあ……そんなところですね」
オレの使った【鷹の目】は君主系のそれほど高度な魔法でも無いはずだが、テセルは知らないらしい。
あまり長い付き合いではないけど、これまでの経験からするとテセルは『神々や精霊を操作する神造者の魔法』についてのみ卓越した能力があるが、他の魔法には知識も興味もないらしい。
まあオレの魔法についてあれこれ問われない事はどちらかと言えばありがたいので、ここはこちらの興味のある事を問うとしよう。
「もともとここの城壁の中は、ほぼ全部が完全な廃墟だったのですね」
「ああ。その通りだ」
テセルはあっさりと言い切った。
「僕たち神造者がこの地域を支配するようになったのは、だいたい僕が生まれた時期、つまり十数年前だから比較的最近の話だけど、その時点でこの街はお前が言ったとおりほぼ全部が廃墟だった」
「いったいいつから廃墟だったんです? その原因は何だったんですか? いかなる歴史があるのです?」
オレはどちらかと言えば好奇心を刺激されて、ついつい勢い込んで問いかける。
ちょっとヤバそうな空気も漂っているが、興味があると首を突っ込んでしまうのがオレの性分なのだ。
「そんなにいろいろと矢継ぎ早に問いかけるなよ」
テセルは苦笑した様子を見せる。
「どうせこっちは何も知らない無知ですからね。何でもテセルに聞かないと、どうしようもないんですよ」
「それはいい心がけだ。これからもその謙虚な心を忘れるなよ」
毎度のようにテセルは傲然とその胸を反らす。
まるで己の地位を示す銀のオクタゴンをこちらに突きつけているかのようだ。
「そしてなぜこの街がこんな事になったかというと――」
テセルはまるで気を揉ませるようかのようにいったん言葉を切り、オレは固唾を呑んで説明を待つ。
「僕も殆ど知らないんだ」
なんじゃそりゃぁ!
オレはまるで昭和時代の身体を張ったコメディアンのごとく思わずずっこけた。
「どういうことですか? 自分の赴任地の事についてまったく知らないなんて!」
こっちが血相を変えて問いかけても、毎度のごとくテセルは堂々としたままだ。
どうやらこいつは暴力に対しては果てしなく弱いが、言葉では幾らでも傲岸不遜でいられるらしい。
「仕方ないだろう。僕だってこの町については、通り一遍の資料しかもらっていない。現状についてはともかく、歴史については表面的な事しか知らないんだ」
まあ言われてみれば、エリート官僚にとって最初の赴任地なんて中央での出世競争前の腰掛けに過ぎず、そこの詳しい歴史なんて知らなくても不便は無いかも知れない。
だけど神造者は彼らの言う『廃神』が暴れ回ったりすれば、命がけでも立ち向かって止めるのが役目の危険な仕事ではないのか。
テセルは偉そうな事を言っていたが、結局は『中央からのエリート』にふさわしく、そういう仕事は全部部下任せにするつもりだったのかと、少しばかり落胆した。
「それでこっちの事など興味も無いから、そのままやってきて実際の仕事は他人任せというわけなんですか?」
「何を言うんだ!」
「え?」
テセルが急に怒鳴ったので、オレも少々驚いた。
「詳しい事を知るには現地で活動するしかないだろうが。お前はそんなに簡単に辺境の地における過去の知識が得られると思っているのか」
しまった。やっぱり今でもオレは元の世界の感覚が抜けていないな。
ネットを使えば部屋から出るまでもなく、全世界の知識が造作もなく得られるのと違い、こっちの世界ではそんなに簡単に地方の情報は得られないのだった。
「もちろん帝国中央の大図書館を隅から隅まであされば何か見つかるかも知れないが、赴任前にやることは多々あるのに、そこまでする時間の余裕など無いぞ」
「それでは詳しい歴史はちゃんと着任してから調査すると言うことなんですか?」
ここでテセルは少しばかりその表情を曇らせる。
「そうしたいのは山々だが、しばらくは忙しくてその余裕はないらしい」
神造者の支部長がこの町に大きな影響のある要職なら、それは当たり前の話だな。
それにテセルが本当に選りすぐりのエリートならば、いろいろな意図を持って近づいてくる連中にも事欠かないはず。
だけどそれはオレにとってある意味でチャンスかもしれない。
「それでしたらこちらがテセルの代わりにこの都市の歴史を調べておきましょう」
「そんなことがお前に出来るのか?」
テセルは怪訝な目でこちらを見る。
そりゃまあオレは明らかに異国人だから、この地域の古文書を読んだとしても内容を理解できないと思われても仕方ない。
だがオレは賢者系の【翻訳】や【書物探査】の魔法も使えるのだ。
自分で言うのも何だがテセルよりよっぽど早く必要な情報を集める自信があるぞ。
「支部長権限でテセルが許可してくれるなら出来ますよ」
「まあいいだろう。考えておこう」
テセルはやっぱりオレの事をまだ疑っているのか。
それとも神造者の蓄えた知識を見せるのをためらっているのか。
まあいずれにせよ、テセルもそれなりに好奇心はあるようなので、それなりの手応えはあるようでオレとしては久々に期待が持てる事になりそうだ。
「それでお前はどうしてさっきはぼけっとしていたんだ?」
「ちょっとこの街、バッド・ディールについて知りたいと思ったんですけど……」
ここでちょっとばかり説明の言葉に悩んだが、テセルは興味深そうな態度を示す。
「どうやったのかは知らんが、ひょっとしてこの街の実態に気付いたのか?」
「まあ……そんなところですね」
オレの使った【鷹の目】は君主系のそれほど高度な魔法でも無いはずだが、テセルは知らないらしい。
あまり長い付き合いではないけど、これまでの経験からするとテセルは『神々や精霊を操作する神造者の魔法』についてのみ卓越した能力があるが、他の魔法には知識も興味もないらしい。
まあオレの魔法についてあれこれ問われない事はどちらかと言えばありがたいので、ここはこちらの興味のある事を問うとしよう。
「もともとここの城壁の中は、ほぼ全部が完全な廃墟だったのですね」
「ああ。その通りだ」
テセルはあっさりと言い切った。
「僕たち神造者がこの地域を支配するようになったのは、だいたい僕が生まれた時期、つまり十数年前だから比較的最近の話だけど、その時点でこの街はお前が言ったとおりほぼ全部が廃墟だった」
「いったいいつから廃墟だったんです? その原因は何だったんですか? いかなる歴史があるのです?」
オレはどちらかと言えば好奇心を刺激されて、ついつい勢い込んで問いかける。
ちょっとヤバそうな空気も漂っているが、興味があると首を突っ込んでしまうのがオレの性分なのだ。
「そんなにいろいろと矢継ぎ早に問いかけるなよ」
テセルは苦笑した様子を見せる。
「どうせこっちは何も知らない無知ですからね。何でもテセルに聞かないと、どうしようもないんですよ」
「それはいい心がけだ。これからもその謙虚な心を忘れるなよ」
毎度のようにテセルは傲然とその胸を反らす。
まるで己の地位を示す銀のオクタゴンをこちらに突きつけているかのようだ。
「そしてなぜこの街がこんな事になったかというと――」
テセルはまるで気を揉ませるようかのようにいったん言葉を切り、オレは固唾を呑んで説明を待つ。
「僕も殆ど知らないんだ」
なんじゃそりゃぁ!
オレはまるで昭和時代の身体を張ったコメディアンのごとく思わずずっこけた。
「どういうことですか? 自分の赴任地の事についてまったく知らないなんて!」
こっちが血相を変えて問いかけても、毎度のごとくテセルは堂々としたままだ。
どうやらこいつは暴力に対しては果てしなく弱いが、言葉では幾らでも傲岸不遜でいられるらしい。
「仕方ないだろう。僕だってこの町については、通り一遍の資料しかもらっていない。現状についてはともかく、歴史については表面的な事しか知らないんだ」
まあ言われてみれば、エリート官僚にとって最初の赴任地なんて中央での出世競争前の腰掛けに過ぎず、そこの詳しい歴史なんて知らなくても不便は無いかも知れない。
だけど神造者は彼らの言う『廃神』が暴れ回ったりすれば、命がけでも立ち向かって止めるのが役目の危険な仕事ではないのか。
テセルは偉そうな事を言っていたが、結局は『中央からのエリート』にふさわしく、そういう仕事は全部部下任せにするつもりだったのかと、少しばかり落胆した。
「それでこっちの事など興味も無いから、そのままやってきて実際の仕事は他人任せというわけなんですか?」
「何を言うんだ!」
「え?」
テセルが急に怒鳴ったので、オレも少々驚いた。
「詳しい事を知るには現地で活動するしかないだろうが。お前はそんなに簡単に辺境の地における過去の知識が得られると思っているのか」
しまった。やっぱり今でもオレは元の世界の感覚が抜けていないな。
ネットを使えば部屋から出るまでもなく、全世界の知識が造作もなく得られるのと違い、こっちの世界ではそんなに簡単に地方の情報は得られないのだった。
「もちろん帝国中央の大図書館を隅から隅まであされば何か見つかるかも知れないが、赴任前にやることは多々あるのに、そこまでする時間の余裕など無いぞ」
「それでは詳しい歴史はちゃんと着任してから調査すると言うことなんですか?」
ここでテセルは少しばかりその表情を曇らせる。
「そうしたいのは山々だが、しばらくは忙しくてその余裕はないらしい」
神造者の支部長がこの町に大きな影響のある要職なら、それは当たり前の話だな。
それにテセルが本当に選りすぐりのエリートならば、いろいろな意図を持って近づいてくる連中にも事欠かないはず。
だけどそれはオレにとってある意味でチャンスかもしれない。
「それでしたらこちらがテセルの代わりにこの都市の歴史を調べておきましょう」
「そんなことがお前に出来るのか?」
テセルは怪訝な目でこちらを見る。
そりゃまあオレは明らかに異国人だから、この地域の古文書を読んだとしても内容を理解できないと思われても仕方ない。
だがオレは賢者系の【翻訳】や【書物探査】の魔法も使えるのだ。
自分で言うのも何だがテセルよりよっぽど早く必要な情報を集める自信があるぞ。
「支部長権限でテセルが許可してくれるなら出来ますよ」
「まあいいだろう。考えておこう」
テセルはやっぱりオレの事をまだ疑っているのか。
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