848 / 1,316
第20章 とある国と聖なる乙女
第848話 『人質』から口説かれて
しおりを挟む
アイウーズがオレに対して、下心満載で近づいて来ているのを見てどういうわけかサーシェルが席を立つ。
「そうですか。これは私がお邪魔なようですね」
なんでサーシェルが『これからは若い人に任せます』と言わんばかりの笑顔を浮かべて、いそいそと出て行くんだ。
あんた保険医なのに自分の仕事場に男女の生徒を置いて行く気かよ。
恐らくは先ほどの王妃に関するオレの質問をはぐらかす気なのだろう。
「すみません。待ってください」
「アルさんはそこで休んでいて結構です。先ほどの話は学長に通しておきますから」
オレの魔法授業に関する話をするつもりらしいが、それは後回しでもいいですよ。
「そうですか。それでは僕もここでしばらく休ませていただきますよ」
アイウーズも『空気』を察したらしく、笑顔でサーシェルを送り出す。
お前、体調はもうよくなったのか?
内心でツッコミを入れたところで、アイウーズは嬉しげに話しかけて来る。
「ところで少し話をさせてもらっていいかな?」
「あなたは長旅のために疲れているのではなかったのですか」
「大丈夫だよ。『病は気から』と言うじゃないか。すっかりよくなったさ」
こいつ。現金にもほどがあるぞ。
機を見るに敏なのかもしれないし、それはそれで政治家には必要な資質なのかもしれんが、こっちが真っ平だ。
「先ほどサーシェル先生が言われていたけど、君が噂のアルさんなのかな?」
「いったいなんの噂ですか」
「登校の初日に蒼穹女学院の守護精霊が顕現した、眼を見張る美人の新入生がいると言うので、こちらでも随分と話題になっていたよ」
情報伝わるの早すぎだろ!
いや。蒼穹女学院と碧空学園に兄妹や同じ貴族家の一門が通っているのは何の不思議もないし、情報も融通しあっているのが当然だ。
そう言えばファンタジーでよく出て来る『お姫様の侍女』なども一見すると忠実なようで、その日に起きたことは細大漏らさず実家に報告していたというから、貴族たちが通うこの学院でも情報網が張り巡らされているのだろう。
昼休みのうちに情報は伝わり、今では碧空学園の方にも知れ渡っているということか。
あっという間に情報が世界中に拡散する元の世界とは比較にもならないが、こっちの口コミもなかなかのものだ――などと感心している場合ではない。
「いやあ。君の評判を耳にした時は、さすがに『話半分』かと思っていたけど、まさか本物の美しさの半分も伝わっていなかったとは驚いたよ」
そういう口説き文句も何度聞かされたことか。
そんなセリフがスラスラ淀みなく出て来る男が、要求して来る事も分かっているつもりだ。
「僕も数年すればグラフト公国に帰る予定だ。よければその時、一緒に来て欲しいな」
初対面でいきなりプロポーズだけど、しょっちゅう過ぎて驚く事もなくなったな。
もちろんオレの返答は決まっている。
「申し訳ありませんが、わたしも会ったばかりの人についていくな、と繰り返し言われているものですから。それにあなたは初対面の相手に対し、これまで何度同じ事を言われたのですか?」
結構、容赦なく突き放したつもりだが、もちろんそれで引き下がるような相手では無かった。
「ははは。それは誤解だよ。君が初めてに決まっているだろう」
とりあえず見た目は爽やかな好青年だが、相当な人たらし野郎だな。
「それに会ったばかりという事は、これからいくらでもお互いを知る機会あるという事だよ。喜ばしいじゃないか」
「今は授業中ですよ。それだけ元気ならば教室に戻るべきだと思いますけど。あなたに期待して留学に送り出した故国の方々のためにも、今は勉学に励む時間なのではありませんか」
「正論だね。しかし僕のように『つらい人質生活』の身としては、時には愛を求める必要があると思わないかい?」
「それだけ余裕があればなんの心配もいりませんよ」
属国と言ってもいろいろあるように『人質』にもいろいろある。
一般に人質と言えば、異国に無理やり送り出されて、自由も無くつらい生活を強いられ、祖国で何かあれば見せしめに殺されかねない危険極まりない立場というイメージがある。
ファンタジーでの別パターンとしては、人質生活だとやる事も無いので、国の金で遊びまわって堕落しダメ人間になってしまうというものもあった。
だが実際にはほとんどの人質はそんな扱いでは無い。
通常、人質になった人間はエリートとして遇され、貴族たちとの人脈を築いてそこから妻を娶り、将来的には祖国に戻って宗主国との友好的な外交関係を構築する事を望まれるのだ。
このため厳しく教育される事はあっても『孤独でつらい生活を送らされる』『やる事なくて遊びほうける』ような人質は滅多にいない。
もちろん祖国が裏切った場合は、一気に困難な立場に追いやられ、時には処刑される事もあるが、それも決して多くはない。
敵対した場合でも、有力者の子弟である人質の扱いは交渉における取引材料に利用できるし、相手国を再び屈服させ、傀儡政権を立てる時にその人質を首班にする事もある――何しろ自分の祖国からは一度見捨てられているので裏切りようがない。
要するに『属国から差し出された人質』は決して悪い立場ではないのだ。
ぶっちゃけオレが『養女』ということになっている二グリ家よりも、はるかにアイウーズの方が恵まれているだろう。
だからこそこうやって堂々と胸を張って、オレを口説こうとしているわけだ。
「そうですか。これは私がお邪魔なようですね」
なんでサーシェルが『これからは若い人に任せます』と言わんばかりの笑顔を浮かべて、いそいそと出て行くんだ。
あんた保険医なのに自分の仕事場に男女の生徒を置いて行く気かよ。
恐らくは先ほどの王妃に関するオレの質問をはぐらかす気なのだろう。
「すみません。待ってください」
「アルさんはそこで休んでいて結構です。先ほどの話は学長に通しておきますから」
オレの魔法授業に関する話をするつもりらしいが、それは後回しでもいいですよ。
「そうですか。それでは僕もここでしばらく休ませていただきますよ」
アイウーズも『空気』を察したらしく、笑顔でサーシェルを送り出す。
お前、体調はもうよくなったのか?
内心でツッコミを入れたところで、アイウーズは嬉しげに話しかけて来る。
「ところで少し話をさせてもらっていいかな?」
「あなたは長旅のために疲れているのではなかったのですか」
「大丈夫だよ。『病は気から』と言うじゃないか。すっかりよくなったさ」
こいつ。現金にもほどがあるぞ。
機を見るに敏なのかもしれないし、それはそれで政治家には必要な資質なのかもしれんが、こっちが真っ平だ。
「先ほどサーシェル先生が言われていたけど、君が噂のアルさんなのかな?」
「いったいなんの噂ですか」
「登校の初日に蒼穹女学院の守護精霊が顕現した、眼を見張る美人の新入生がいると言うので、こちらでも随分と話題になっていたよ」
情報伝わるの早すぎだろ!
いや。蒼穹女学院と碧空学園に兄妹や同じ貴族家の一門が通っているのは何の不思議もないし、情報も融通しあっているのが当然だ。
そう言えばファンタジーでよく出て来る『お姫様の侍女』なども一見すると忠実なようで、その日に起きたことは細大漏らさず実家に報告していたというから、貴族たちが通うこの学院でも情報網が張り巡らされているのだろう。
昼休みのうちに情報は伝わり、今では碧空学園の方にも知れ渡っているということか。
あっという間に情報が世界中に拡散する元の世界とは比較にもならないが、こっちの口コミもなかなかのものだ――などと感心している場合ではない。
「いやあ。君の評判を耳にした時は、さすがに『話半分』かと思っていたけど、まさか本物の美しさの半分も伝わっていなかったとは驚いたよ」
そういう口説き文句も何度聞かされたことか。
そんなセリフがスラスラ淀みなく出て来る男が、要求して来る事も分かっているつもりだ。
「僕も数年すればグラフト公国に帰る予定だ。よければその時、一緒に来て欲しいな」
初対面でいきなりプロポーズだけど、しょっちゅう過ぎて驚く事もなくなったな。
もちろんオレの返答は決まっている。
「申し訳ありませんが、わたしも会ったばかりの人についていくな、と繰り返し言われているものですから。それにあなたは初対面の相手に対し、これまで何度同じ事を言われたのですか?」
結構、容赦なく突き放したつもりだが、もちろんそれで引き下がるような相手では無かった。
「ははは。それは誤解だよ。君が初めてに決まっているだろう」
とりあえず見た目は爽やかな好青年だが、相当な人たらし野郎だな。
「それに会ったばかりという事は、これからいくらでもお互いを知る機会あるという事だよ。喜ばしいじゃないか」
「今は授業中ですよ。それだけ元気ならば教室に戻るべきだと思いますけど。あなたに期待して留学に送り出した故国の方々のためにも、今は勉学に励む時間なのではありませんか」
「正論だね。しかし僕のように『つらい人質生活』の身としては、時には愛を求める必要があると思わないかい?」
「それだけ余裕があればなんの心配もいりませんよ」
属国と言ってもいろいろあるように『人質』にもいろいろある。
一般に人質と言えば、異国に無理やり送り出されて、自由も無くつらい生活を強いられ、祖国で何かあれば見せしめに殺されかねない危険極まりない立場というイメージがある。
ファンタジーでの別パターンとしては、人質生活だとやる事も無いので、国の金で遊びまわって堕落しダメ人間になってしまうというものもあった。
だが実際にはほとんどの人質はそんな扱いでは無い。
通常、人質になった人間はエリートとして遇され、貴族たちとの人脈を築いてそこから妻を娶り、将来的には祖国に戻って宗主国との友好的な外交関係を構築する事を望まれるのだ。
このため厳しく教育される事はあっても『孤独でつらい生活を送らされる』『やる事なくて遊びほうける』ような人質は滅多にいない。
もちろん祖国が裏切った場合は、一気に困難な立場に追いやられ、時には処刑される事もあるが、それも決して多くはない。
敵対した場合でも、有力者の子弟である人質の扱いは交渉における取引材料に利用できるし、相手国を再び屈服させ、傀儡政権を立てる時にその人質を首班にする事もある――何しろ自分の祖国からは一度見捨てられているので裏切りようがない。
要するに『属国から差し出された人質』は決して悪い立場ではないのだ。
ぶっちゃけオレが『養女』ということになっている二グリ家よりも、はるかにアイウーズの方が恵まれているだろう。
だからこそこうやって堂々と胸を張って、オレを口説こうとしているわけだ。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる