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ライブに行こう!
しおりを挟む「ねえねえ、ゆっくん~」
「あ、忘れてた。そういえば、雪はなんで今日来たんだ?遊びに来た――格好ではないよな?」
「そうそう、今日、何の日が覚えてる?ってか、知ってる?」
俺は少し考えて、
「覚えてない、といううか、知らんし、わからん!答え教えてくれ!」
「ねえ、ゆっくんさぁ、2次元のモノ以外は興味が無いことは諦めてるけどさ、せめて、自分が関わった人のことぐらい知ってないとダメだよ!」
「ん、どういうことだ?俺と関わった人?誰のことだろう」
俺の頭の中で今までに出会った人の顔がグルグルと回っていく。アニメ化の時?それとも編集社の人?普通に友達とかか?うーーーむ。
頭をひねって考え込んだ俺を見て、雪は諦めたように、ため息をついて、
「だから!今日はルナキラが13:30からライブするの!しかも、初のワンマンライブ!なんで、知らないの?」
「へぇ~~・・・・・・で?」
あ~なんかそんな事をアリスが言っていたような・・・でも、外出たくないな・・・・・・咲もいるし。そう思い、咲を見ると・・・・・・目を輝かせて俺と雪の方を見ていた。
「雪菜さん、その話って、本当ですか!?」
ど、どうした、咲!?なんで急に・・・・・・あ!そういえば、咲って俺の本の大ファンだったっけ?
ちなみにルナキラというのは、俺の初アニメ化作品のオープニング曲を歌ってくれた2人組の声優ユニットだ。
なるほどな、だからか。にしても、ほんと、咲は好きなことの話題になった時のキャラの変化ってすごいよな。雪も驚き隠せてないし。俺は、咲に恐る恐る聞いてみた。
「咲、もしかして、行けるなら行きたかったりする?」
「はい!行きたいですっ!」
「まぁ、行けないことはないけど・・・・・・」
と雪の方を見るというか助けを求める。雪は俺の視線に気づくと、
「そういえば、ゆっくんには届かなかったの?チケット」
「へっ?チケットが届く?何の話?」
「えぇーーーーー!?」
と驚く雪を見て、流石に大げさだろうと思いながら、机の下に置いている箱を取り出す。この中には郵便物(ファンレター以外)を適当に放り込んでたまってる状態なのだ。いや、まぁ、めんどいし?許して?
しばらく経って、「あ、これかな?」そう言って、一枚の豪華な装飾が施された封筒を手に、それを雪に見せる。それを見た雪は、呆れたように頭を抱えて、
「そう、それ。僕が言ってたのは。そのチケット、特別招待券だからね?」
「へぇ~そうなのか、全く気づかなかった」
とそこまで言って、横からの咲の少し起こっているような視線に気付き、急いで弁解しようとする。(ほとんど効果は無かったが)
「あ、このライブまであまり時間ないじゃん。ほら、行くなら咲、急いで準備するよ」
―――――2時間後―――――
優羽、咲、雪菜の3人はルナキラのライブがある会場にきていた。その会場の見て、俺の口から感嘆の声が漏れる。
「あいつらも、人気になったもんだなー」
雪菜も、
「うわぁ、凄いなぁ」
咲は感動のあまり言葉を失っていた。
会場の入口に来るとはっきりいってやばい。何がって?もちろん人だよ?いや多すぎ・・・あ、これだけ人気ってことか。しかし、こんなに人気になるなんて初めてあった時には想像もしなかったな。
たしか初めてあったのはアニメ化が決定して、そして、様々なことが決まっていって制作に入った時にOP曲とED曲のアーティストが決定して挨拶に来た時だったなぁ。OP曲がルナキラでED曲がえっと・・・やべっ・・・誰だか忘れた・・・ま、いっか、それで、2組とも声優さんだったから声も綺麗だったな。最初にルナキラが挨拶に来たんだっけな。
「emeral先生、ルナキラ様が挨拶にお見えです」
「わかった、アリス。通してくれ」
「では、失礼します」
アリスがそう言いながら扉を開けて入ってくる。そして、そこで目にしたのは俺と仲良く話す雪の姿だった。
「な、なんで雪菜先生までいるんですか!?」
アリスは予想外の雪の登場に驚きを隠せずにいた。えっ、そんなに驚くことかな・・・まぁ、黙って呼んだんだけど(笑)
アリスは「コホン」と咳払いを一つして、
「まぁ、いいです。どうぞ、お入りください」
そう言うと、アリスの後から2人の女性が入ってきた。
「今回のOP曲を担当するルナとキララです。宜しくお願いします」
と、キララと名乗った大人っぽい女性が挨拶をした。それを聞いて俺は、
「あ、よろしく~それと敬語は使わないでいいよ~俺苦手だから、敬語使われるの」
「「は、はい」」
一通り挨拶が終わり、俺はアリスの方を見る。
「で、アリス。これからどうしたらいいの?帰っていいの?」
「えっ!?い、いや、その、どうしましょ・・・」
逆に質問される始末である。おい、その後のことぐらい考えていてくれよ・・・・・・全く。そんなアリスと俺を全く気にもしない様子で、雪はルナキラの2人と楽しく?話していた。
「ぼ、僕、ルナキラさんの大ファンなんです!!サインください!あ、後、握手もお願いします!」
「あ、は、はい・・・」
「ありがとうございます・・・」
なんて積極的に話している雪の姿を見て、あいつスゲェなと思いつつ、アリスと話を続けた。
「なぁ、アリス」
俺は少し真剣な顔でアリスに聞いた。
「まじで、もう帰っていい?」
「えっ、今なんて?」
あら、聞こえなかったのかな?それに、口調がなんか変な気が、でも、もう1度・・・・・・
「だから、もう何もすることないから帰っていいかなーと思って・・・・・・」
「うん、帰っていいよ」
「えっ、いいの!?じゃあ、」
そう言って、ドアの方へと歩きだそうした瞬間、襟を後ろから掴まれた。
「ぐぇっ。な、何すんだよ!アリス」
と後ろを振り向いた先にいたのは・・・・・・いつもの優しいアリスではなく、日々のストレスが溜まり、堪忍袋の緒が切れかけているアリスがいた。なんというか、イラついていた。「ゆうちゃん?いいよって、言われてこの状況で普通帰る?」
あ、これやばいヤツだ。
「えっと、そのぉ、次号の原稿も書かないと行けないんですけど・・・・・・」
言い訳をして逃れようとするが、
「それは大丈夫でしょ?」
真顔でアリスが言い放つ。
「へっ?」
全くの予想外の答えに思わず情けない声が出てしまった。
「いつもの2.3倍で書けば間に合うでしょ?それに、ワガママ言ってアニメの方にも出てるよね?」
と真顔で親指を立てて、言われても・・・・・・あっ、もしかして、俺に死ねといっているのかな?
「まぁ、どうしても無理って言うなら、発売日が遅れて、全国にいる読者が悲しむだけだから、関係ないもんね。emeral先生は、待っている読者の皆様を大切にしない人でしたもんね、うん」
あぁ、ダメだこりゃ、もう諦めるしか・・・・・・、
「わかったよ、やるよ!やってやるよ!」
「うん、頑張ってね」
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