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2-7「あの時の続き、できて良かったよ」
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「ねえ、お兄ちゃん……」
行為の後。
おれと隣り合って横になっている久瑠葉が話しかけてきた。
「なんだ?」
「昔、公園で今日みたいにワンちゃんたちがペロペロし合ってたことがあったよね? 覚えてる?」
「ああ、覚えてるよ」
「あの時は、お兄ちゃんの手にキスしたところで、お兄ちゃんがやっぱりダメだって言って、そこで終わっちゃったんだよね」
「そうだったな……」
そう、あの時は急に恥ずかしくなって、強引に打ち切った。
思えば、あの頃の久瑠葉はまだ性的な感情をあまり持っておらず、純粋な好奇心に基づいて行動していた――それがいつの間にかこんな変態に……。
「あの時の続き、できて良かったよ」
久瑠葉は目を細めて満足げに微笑んだ。
「さて、そろそろシャワー浴びて来るね。夕飯も作らなきゃだし。愛情いっぱい込めて作るから、期待しててね」
そう言って久瑠葉は起き上がって、ぐーっと一伸びした。
久瑠葉は裸のまま、おれは寝転がったまま。
期せずして、その光景をローアングルから眺めることになった。
美白の肌が成す繊細なボディーライン。
普段意識しない脇の溝まで丸見えで扇情的だ。
数秒の伸びが終わると久瑠葉は立ち上がって部屋から出ていった。
「まずいな……」
無意識のうちに呟いていた。
最近、おれと久瑠葉との距離は近すぎる。
限度ギリギリのことをしてしまっている。
認めたくないが、おれも久瑠葉に対して少なからず劣情を抱いてしまっている。
妹として接しなきゃいけないのに、一人の女の子として接してしまっている。
「以前はこんなんじゃなかったんだけどな……」
口に出して、それは違うと気付いた。
きっとおれは、昔からずっと久瑠葉のことを女の子として意識してしまっていたのだろう。
この歳まで、同級生の女の子たちに恋心を抱くことはなかったのだから……。
ただ、ずっと気付かないふりをしていただけ。
けれど、久瑠葉が思春期になって、それでもおれにベッタリだから、おれもそれに甘え続けていたんだ。
取り返しのつかないことになる前に、久瑠葉と距離を置くべきなんだろうか?
どうすればいいのだろうか?
「彼女でも作ったらいいのかな。まあ、作ろうと思ってすぐ出来るようなら、こんな状態にはなってないんだろうけど」
おれの自嘲的な呟きは、誰かに聞かれることも無く消えていった。
行為の後。
おれと隣り合って横になっている久瑠葉が話しかけてきた。
「なんだ?」
「昔、公園で今日みたいにワンちゃんたちがペロペロし合ってたことがあったよね? 覚えてる?」
「ああ、覚えてるよ」
「あの時は、お兄ちゃんの手にキスしたところで、お兄ちゃんがやっぱりダメだって言って、そこで終わっちゃったんだよね」
「そうだったな……」
そう、あの時は急に恥ずかしくなって、強引に打ち切った。
思えば、あの頃の久瑠葉はまだ性的な感情をあまり持っておらず、純粋な好奇心に基づいて行動していた――それがいつの間にかこんな変態に……。
「あの時の続き、できて良かったよ」
久瑠葉は目を細めて満足げに微笑んだ。
「さて、そろそろシャワー浴びて来るね。夕飯も作らなきゃだし。愛情いっぱい込めて作るから、期待しててね」
そう言って久瑠葉は起き上がって、ぐーっと一伸びした。
久瑠葉は裸のまま、おれは寝転がったまま。
期せずして、その光景をローアングルから眺めることになった。
美白の肌が成す繊細なボディーライン。
普段意識しない脇の溝まで丸見えで扇情的だ。
数秒の伸びが終わると久瑠葉は立ち上がって部屋から出ていった。
「まずいな……」
無意識のうちに呟いていた。
最近、おれと久瑠葉との距離は近すぎる。
限度ギリギリのことをしてしまっている。
認めたくないが、おれも久瑠葉に対して少なからず劣情を抱いてしまっている。
妹として接しなきゃいけないのに、一人の女の子として接してしまっている。
「以前はこんなんじゃなかったんだけどな……」
口に出して、それは違うと気付いた。
きっとおれは、昔からずっと久瑠葉のことを女の子として意識してしまっていたのだろう。
この歳まで、同級生の女の子たちに恋心を抱くことはなかったのだから……。
ただ、ずっと気付かないふりをしていただけ。
けれど、久瑠葉が思春期になって、それでもおれにベッタリだから、おれもそれに甘え続けていたんだ。
取り返しのつかないことになる前に、久瑠葉と距離を置くべきなんだろうか?
どうすればいいのだろうか?
「彼女でも作ったらいいのかな。まあ、作ろうと思ってすぐ出来るようなら、こんな状態にはなってないんだろうけど」
おれの自嘲的な呟きは、誰かに聞かれることも無く消えていった。
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