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宿場のお食事処は
カウンター席とテーブル席があり

カウンター席にはお一人様が
テーブル席には複数の人が座って各自食事を楽しんでいた。

彩葉はそんな光景を横目で見ながら
女将さんに連れられ奥にあるキッチンへと足を運んだ


『お邪魔するよ~!
明日から働く彩葉ちゃんよ!色々教えてあげてね!』

『おう!やっとバイトの子見つかったのか!
俺はルナの旦那でジンって言うんだ!彩葉宜しくな!』

ルナとは女将さんの事らしい。

彩葉はジンにこちらこそ宜しくお願いします!と挨拶をし、キッチンを見せて貰うことにした。


キッチンは広めで
食器棚、作業台、食器の洗い場、四口のコンロ、窯などがあった。

コンロには火の魔石なる物が埋め込まれており
火がつかなくなると火の魔石を交換しないといけないらしい。
日本でいう電池みたいなもんか!と勝手に解釈


四口のコンロ上にはかなり大きい寸胴のお鍋が二個あり
中身は野菜と肉の入った汁物
ポトフのような料理が入っていた。

ジンさんに味見してみろ!と勧められたので
味見した所、味が薄い…


『ぐぅ~~~~っ』

味は薄いがお腹が減っていた彩葉のお腹は
お腹に入ればなんでもいいのよ!との如く大合唱中


それを聞いたジンさんと女将さんは笑いながらお腹が減ってたのね!
先に食べちゃいなさいと深めのお皿をはい!と渡してきた
自分で掬って取れという事だろう。


丁度Myおたまがあったので洗ってから使うことに


Myおたまをポトフもどきの鍋にいれて
先程味見した味を思い出しながらカレーだったら良いのになんて思いながらMyおたまでぐるぐる回していると

心無しかカレーの匂いが

カレーが食べたいからって嗅覚まで
おかしくなるなんてどうかしている。トホホ


だが、ジンさんのポトフもどきをお皿に移した瞬間

二度見、いや三度見した。


は??


え?


なんでカレーがあるの??

これは夢??


『うわぁーーーー!!彩葉なにした! 
料理が茶色のヘドロになっちまってるじゃねーか!』


ジンさんの声に現実に戻ってきたが
どうみても誰がなんと言おうと
目の前にあるこれは正真正銘カレーだ。





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