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第十二章 放浪編
第10話 突破口
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セルフポータルを潜った俺は、アフリカにある、『エミリー研究所』の中庭に現れた。
現地は、夕方だった。
アフリカの乾燥した空気が、肌に気持ちいい。
駆けつけた警備員が、俺だと気づき敬礼する。
片手を上げて挨拶に代えると、建物に入った。
「あっ、シローさん!
凄いニュースがあるんです!
中央棟の方へどうぞ!」
顔見知りの研究員が、挨拶抜きで話しかけてくる。
これは期待できそうだぞ。
中央棟の会議室に入ると、前にある演台から扇形に並んだ座席は、その半分ほどが研究者で埋まっていた。
彼らの充実した顔を見て、俺はこれからなされる発表の内容が予想できた。
すぐに座席が埋まり、演台に白衣を着た一人の若い女性が立った。
彼女の名前はジョイ。俺が学園都市世界から地球に連れてきた研究者だ。
俺に気づいた彼女が、こちらに軽く頭を下げ、その後、みなにむけ深く頭を下げた。
「みなさん、こんにちは。
シローさんもいらっしゃっているこの場で、『枯れクズ』に関する今までの研究成果を発表できることを光栄に思います」
会場から拍手が湧く。
「ギルドの協力を得て、二か月前から、学園都市世界の『メアリー研究所』、グレイル世界アリスト国の『エミリー第二研究所』、同マスケドニア国『カトー研究所』、獣人世界獣人会議、そして、ここ『エミリー研究所』、以上五つの施設が行った研究を持ちより、検討を重ねた結果、『枯れクズ』から、エネルギーを取りだす仕組みに目途が立ちました」
ジョイは、ここで一度発言を中断した。会議場からの歓声をともなった熱狂が鎮まるのを待つためだ。
「突破口になったのは、シローさんがスレッジ世界から取りよせてくれた、ある機器です」
ジョイが右手を挙げると、演台の後ろにあるスクリーンに、あるものの拡大映像が映った。
「あれは……」
俺が声を漏らしたのは、それがスレッジ世界の『ハンター』が奴隷狩りで竜人を探すため使っていた、『竜人コンパス』という装置だったからだ。
ジョイの説明が続く。
「この機器に内蔵されていた回路に使われていた技術、そして各研究所が今まで積みかさねた成果を組みあわせることで完成したのが、この試作機です」
ジョイの上司であるステファンが、ラップトップ型のPCに似たものを胸に抱え演台の横に立った。
「ご覧ください」
ジョイの合図で、ステファンが薄い箱型の機器に『枯れクズ』を載せる。
すると、機器の横にあるライトが灯った。
研究者たちが一斉に立ちあがり、拍手を始めた。
拍手は次第に大きくなり、耳が痛くなるほどになった。
ほとんどの研究者が涙を流していた。
ここにいるのは、出世や名誉を捨て、この研究のためだけに人生を懸けた人たちだ。
この発表が嬉しくないわけがない。
「研究は、まだその端緒に着いたばかりです。
エネルギー互換率の向上、機器の小型化、すべきことはまだまだあります。
これからも、互いに切磋琢磨して研究に励みましょう」
そこからは、専門的な質疑応答が始まり、俺にはチンプンカンプンだったが、研究者たちの熱を帯びたやり取りは、見ていて気持ちよかった。
しかし、スレッジ世界にとって負の遺産とも言うべき『竜人コンパス』が、エネルギー革命の突破口(ブレークスルー)になるとはね。
皮肉というか、なんというか……。
『(*'▽')つ これってご主人様が言ってた『縁』っていうやつ?』
そうだね、この事も、そう言えるかもしれないね。
◇
アフリカのエミリー研究所から日本にある『地球の家』に瞬間移動した俺は、そこで一泊し時差ぼけを解消した。あちこち回ってお土産用の買い物を済ませた後、カフェ『ホワイトローズ』に来ている。
そこには、『ポンポコ商会』、『異世界通信社』のみんなが顔を揃えていた。
すでに夕方で、学校帰りの『黄騎士』と『緑騎士』姉妹も参加している。
ハーディ卿、舞子の両親、畑山のおやじさん、そして林先生がゲストだ。
「では、せっかくリーダーが帰ってきたところで、『ホワイトローズギルド』設立と、ヒロコちゃんの結婚、そして何より『神樹戦役』が終わり、世界が救われたことを祝って乾杯しましょう!」
長身のイケメン、『白騎士』サブローさんが、左手に白いバラ一輪、右手にグラスを持ち、乾杯の音頭を取る。
しかし、ギルドの名前が『ホワイトローズ』ってどうよ。
乾杯の後、俺は『神樹戦役』における舞子、畑山さん、翔太君、エミリーの活躍をみなに披露した。
さっそく翔太の『騎士』たち五人が喰いつく。
「キャー!
プリンス、カッコイイー!」
「「珍しく白騎士に同意!」」
「最高!」
「愛の魔法は世界を救う、ぽわわわ~ん♪」
あなたたちは、前に一度この話、聞いてるよね。それに桃騎士、ぽわわわ~んって何よ。
「シローさん、この前は、フランス旅行、ありがとうございました」
柳井さん、後藤さん、遠藤たち三人が、俺に頭を下げる。
「楽しかったですよね。
焼き栗食べに、また行きましょう」
和服を着た、貫禄がある畑山のおやじさんが俺のところに来て挨拶する。
「史郎の兄貴、ウチのが世話になってやす」
「おやじさん、畑山さんと翔太君がいなければ、世界が崩壊してたかもしれないんですよ。
感謝すべきはこちらです」
「麗子は心配ねえだろうが、翔太の方は学校でどうです?」
「学園の方でも大活躍です。
少し前に他の魔術学園との対抗試合があったんですが、後で動画をお見せしますよ」
「ありがてえ。
そのうちワシも向こうに行きやすから」
「ぜひ、そうなさってください」
待ちかねたように、渡辺のおばさん(舞子の母親)が話しかけてくる。
「史郎君、舞子の様子はどう?」
「持ち前の優しさで、敵味方関係なく、大聖女としてたくさん怪我人を癒したんですよ。
彼女がいなければ、凄い数の死人が出るところでした」
「そう……あの子、凄いのね」
涙を浮かべたおばさんの肩を、おじさんが抱く。
「私たちの娘だからね」
大富豪であるハーディ卿は、俺が地球世界に返ってくると連絡を受け、すぐに自家用ジェットで日本に来たそうだ。
「史郎さん、エミリーは元気ですか?」
「ええ、凄く元気です。
アリスト城に住んでいるんですが、いつも翔太とお城の庭を走りまわっていますよ」
「目の見えなかったあの子が、そんなことまでできるようになったとは……」
「彼女は『聖樹の巫女』として、みんなの中心となり世界群を救いました。
私たちが、そして世界群の人々が、こうやって今この時を楽しめているのは、エミリーのおかげなんです」
「おお!
妻が生きていたら、何と言うでしょう!
人の為に生きろと言った、彼女の言葉が娘の中で……娘の中で育ったのでしょう」
ハーディ卿は感極まり、言葉の途中から涙を滝のように流している。
「今回は無理でしたが、次はエミリーも連れて帰ります。
楽しみにしておいてください」
「ぜひぜひ、よろしくお願いします」
肩を叩かれたので振りむくと、グラスを持った林先生だった。
彼は珍しく、ぱりっとしたグレイのスーツを着ていた。
「シロー、この酒は、相変わらず最高だな」
「ははは、まあ、値段が値段ですから」
「白神がよろしくと言ってたぞ」
「ええ、『フェアリスの涙』は、ここに樽を置いておきますから、取りにくるよう伝えてください」
「分かった。
それからな、あのなあ……」
もじもじしているなんて、林先生らしくないな。
「どうしました?」
「シローは、小林先生、知ってるだろう?」
「ええ、音楽の小林先生ですよね?」
「そうだ」
「小林先生が何か?」
「あのな、け……」
「えっ?
よく聞こえませんよ」
「ああ、もう!
小林先生に結婚を申しこんだんだよ!」
「えっ!?」
小林先生って、林先生より十才以上若かったと思うけど……。
「その内、内輪だけで式を挙げる予定だから、お前、都合が合えば出席してくれ」
ええーっ!
ということは、小林先生、林先生のプロポーズにオッケー出したんだね。
俺は、さばさばした、そしていつも優しい小林先生を思いだしていた。
彼女なら、バツイチとか年齢の差は気にしないか。
「おめでとうございます!」
慶事は重なるって言うけど、ホントだね。
しかし、ヒロ姉といい、林先生といい、リア充しちゃって、まあ!
『(*'▽')つ ブランちゃん、ご主人様は?』
「ミー!」(ギルティ!)
ええっ!?
このタイミングで、なんで!?
「ミ、ミー!」(さらに、ギルティ!)
ちょっと、ブランちゃん、それって酷くない?
カフェ『ホワイトローズ』の楽しい夕方は、こうして過ぎていった。
この時、俺はすぐ先に大変な出来事が待っているなんて、予想すらしていなかった。
現地は、夕方だった。
アフリカの乾燥した空気が、肌に気持ちいい。
駆けつけた警備員が、俺だと気づき敬礼する。
片手を上げて挨拶に代えると、建物に入った。
「あっ、シローさん!
凄いニュースがあるんです!
中央棟の方へどうぞ!」
顔見知りの研究員が、挨拶抜きで話しかけてくる。
これは期待できそうだぞ。
中央棟の会議室に入ると、前にある演台から扇形に並んだ座席は、その半分ほどが研究者で埋まっていた。
彼らの充実した顔を見て、俺はこれからなされる発表の内容が予想できた。
すぐに座席が埋まり、演台に白衣を着た一人の若い女性が立った。
彼女の名前はジョイ。俺が学園都市世界から地球に連れてきた研究者だ。
俺に気づいた彼女が、こちらに軽く頭を下げ、その後、みなにむけ深く頭を下げた。
「みなさん、こんにちは。
シローさんもいらっしゃっているこの場で、『枯れクズ』に関する今までの研究成果を発表できることを光栄に思います」
会場から拍手が湧く。
「ギルドの協力を得て、二か月前から、学園都市世界の『メアリー研究所』、グレイル世界アリスト国の『エミリー第二研究所』、同マスケドニア国『カトー研究所』、獣人世界獣人会議、そして、ここ『エミリー研究所』、以上五つの施設が行った研究を持ちより、検討を重ねた結果、『枯れクズ』から、エネルギーを取りだす仕組みに目途が立ちました」
ジョイは、ここで一度発言を中断した。会議場からの歓声をともなった熱狂が鎮まるのを待つためだ。
「突破口になったのは、シローさんがスレッジ世界から取りよせてくれた、ある機器です」
ジョイが右手を挙げると、演台の後ろにあるスクリーンに、あるものの拡大映像が映った。
「あれは……」
俺が声を漏らしたのは、それがスレッジ世界の『ハンター』が奴隷狩りで竜人を探すため使っていた、『竜人コンパス』という装置だったからだ。
ジョイの説明が続く。
「この機器に内蔵されていた回路に使われていた技術、そして各研究所が今まで積みかさねた成果を組みあわせることで完成したのが、この試作機です」
ジョイの上司であるステファンが、ラップトップ型のPCに似たものを胸に抱え演台の横に立った。
「ご覧ください」
ジョイの合図で、ステファンが薄い箱型の機器に『枯れクズ』を載せる。
すると、機器の横にあるライトが灯った。
研究者たちが一斉に立ちあがり、拍手を始めた。
拍手は次第に大きくなり、耳が痛くなるほどになった。
ほとんどの研究者が涙を流していた。
ここにいるのは、出世や名誉を捨て、この研究のためだけに人生を懸けた人たちだ。
この発表が嬉しくないわけがない。
「研究は、まだその端緒に着いたばかりです。
エネルギー互換率の向上、機器の小型化、すべきことはまだまだあります。
これからも、互いに切磋琢磨して研究に励みましょう」
そこからは、専門的な質疑応答が始まり、俺にはチンプンカンプンだったが、研究者たちの熱を帯びたやり取りは、見ていて気持ちよかった。
しかし、スレッジ世界にとって負の遺産とも言うべき『竜人コンパス』が、エネルギー革命の突破口(ブレークスルー)になるとはね。
皮肉というか、なんというか……。
『(*'▽')つ これってご主人様が言ってた『縁』っていうやつ?』
そうだね、この事も、そう言えるかもしれないね。
◇
アフリカのエミリー研究所から日本にある『地球の家』に瞬間移動した俺は、そこで一泊し時差ぼけを解消した。あちこち回ってお土産用の買い物を済ませた後、カフェ『ホワイトローズ』に来ている。
そこには、『ポンポコ商会』、『異世界通信社』のみんなが顔を揃えていた。
すでに夕方で、学校帰りの『黄騎士』と『緑騎士』姉妹も参加している。
ハーディ卿、舞子の両親、畑山のおやじさん、そして林先生がゲストだ。
「では、せっかくリーダーが帰ってきたところで、『ホワイトローズギルド』設立と、ヒロコちゃんの結婚、そして何より『神樹戦役』が終わり、世界が救われたことを祝って乾杯しましょう!」
長身のイケメン、『白騎士』サブローさんが、左手に白いバラ一輪、右手にグラスを持ち、乾杯の音頭を取る。
しかし、ギルドの名前が『ホワイトローズ』ってどうよ。
乾杯の後、俺は『神樹戦役』における舞子、畑山さん、翔太君、エミリーの活躍をみなに披露した。
さっそく翔太の『騎士』たち五人が喰いつく。
「キャー!
プリンス、カッコイイー!」
「「珍しく白騎士に同意!」」
「最高!」
「愛の魔法は世界を救う、ぽわわわ~ん♪」
あなたたちは、前に一度この話、聞いてるよね。それに桃騎士、ぽわわわ~んって何よ。
「シローさん、この前は、フランス旅行、ありがとうございました」
柳井さん、後藤さん、遠藤たち三人が、俺に頭を下げる。
「楽しかったですよね。
焼き栗食べに、また行きましょう」
和服を着た、貫禄がある畑山のおやじさんが俺のところに来て挨拶する。
「史郎の兄貴、ウチのが世話になってやす」
「おやじさん、畑山さんと翔太君がいなければ、世界が崩壊してたかもしれないんですよ。
感謝すべきはこちらです」
「麗子は心配ねえだろうが、翔太の方は学校でどうです?」
「学園の方でも大活躍です。
少し前に他の魔術学園との対抗試合があったんですが、後で動画をお見せしますよ」
「ありがてえ。
そのうちワシも向こうに行きやすから」
「ぜひ、そうなさってください」
待ちかねたように、渡辺のおばさん(舞子の母親)が話しかけてくる。
「史郎君、舞子の様子はどう?」
「持ち前の優しさで、敵味方関係なく、大聖女としてたくさん怪我人を癒したんですよ。
彼女がいなければ、凄い数の死人が出るところでした」
「そう……あの子、凄いのね」
涙を浮かべたおばさんの肩を、おじさんが抱く。
「私たちの娘だからね」
大富豪であるハーディ卿は、俺が地球世界に返ってくると連絡を受け、すぐに自家用ジェットで日本に来たそうだ。
「史郎さん、エミリーは元気ですか?」
「ええ、凄く元気です。
アリスト城に住んでいるんですが、いつも翔太とお城の庭を走りまわっていますよ」
「目の見えなかったあの子が、そんなことまでできるようになったとは……」
「彼女は『聖樹の巫女』として、みんなの中心となり世界群を救いました。
私たちが、そして世界群の人々が、こうやって今この時を楽しめているのは、エミリーのおかげなんです」
「おお!
妻が生きていたら、何と言うでしょう!
人の為に生きろと言った、彼女の言葉が娘の中で……娘の中で育ったのでしょう」
ハーディ卿は感極まり、言葉の途中から涙を滝のように流している。
「今回は無理でしたが、次はエミリーも連れて帰ります。
楽しみにしておいてください」
「ぜひぜひ、よろしくお願いします」
肩を叩かれたので振りむくと、グラスを持った林先生だった。
彼は珍しく、ぱりっとしたグレイのスーツを着ていた。
「シロー、この酒は、相変わらず最高だな」
「ははは、まあ、値段が値段ですから」
「白神がよろしくと言ってたぞ」
「ええ、『フェアリスの涙』は、ここに樽を置いておきますから、取りにくるよう伝えてください」
「分かった。
それからな、あのなあ……」
もじもじしているなんて、林先生らしくないな。
「どうしました?」
「シローは、小林先生、知ってるだろう?」
「ええ、音楽の小林先生ですよね?」
「そうだ」
「小林先生が何か?」
「あのな、け……」
「えっ?
よく聞こえませんよ」
「ああ、もう!
小林先生に結婚を申しこんだんだよ!」
「えっ!?」
小林先生って、林先生より十才以上若かったと思うけど……。
「その内、内輪だけで式を挙げる予定だから、お前、都合が合えば出席してくれ」
ええーっ!
ということは、小林先生、林先生のプロポーズにオッケー出したんだね。
俺は、さばさばした、そしていつも優しい小林先生を思いだしていた。
彼女なら、バツイチとか年齢の差は気にしないか。
「おめでとうございます!」
慶事は重なるって言うけど、ホントだね。
しかし、ヒロ姉といい、林先生といい、リア充しちゃって、まあ!
『(*'▽')つ ブランちゃん、ご主人様は?』
「ミー!」(ギルティ!)
ええっ!?
このタイミングで、なんで!?
「ミ、ミー!」(さらに、ギルティ!)
ちょっと、ブランちゃん、それって酷くない?
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