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二夜目の夜

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 こんこん、とノックをして、「おう」なんて気の抜けた返事を貰ってから、俺はドアを開けた。

 そこで数秒、立ち尽くしたが。

 秋木は既にベッドに転がっていた。

 相当疲れているらしい。

 ぐったりした様子だった。

「なんだ、早く来い」

 俺が立ち尽くしたのを不満に思ってか、そんな声で招いてくる。

 疲れてるって本当だったんだな。

 疑っていたわけではないが、俺はこの様子を目の当たりにして実感した。

 よって「お邪魔します」と挨拶して近付いた。

 そのあとは前回と同じだった。

 いや、前回よりスムーズだった。

 俺は遠慮しつつベッドに乗り、秋木はさっさと俺を抱き寄せてきた。

 こんなふうに扱われれば流石にどきっとするし、妙なことも少しは考えてしまう。

 だけど、それはこの仕事に関しては無いのだった。

「じゃ、オヤスミ」

 俺をしっかり腕の中に抱き込んで、秋木はおやすみを言った。

「おやすみなさい」

 俺も返事をする。
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