39 / 93
二夜目の夜
2
しおりを挟む
秋木はすぐに眠りに落ちたようだった。
前回と同じように、俺の頭の上にあごを置いて、すやすやと寝息が聞こえてくる。
数分もかからなかっただろう。
しかし今回は俺のほうが事情をはっきり把握してしまっている。動揺はほぼなかった。
ただ、別のことが気になってきた。
ぐっすり眠るのに抱き枕が必要なのだという。
眠るだけなら独りで寝ればいいのでは?
続けて思った。
独りではぐっすり眠れないということは……。
こいつはもしや、結構寂しがりかなにかなのでは……?
そう思ってしまえば、変わり者と思えども、なんだかかわいらしく思ってしまった。
しかもこいつの正体は、あの直美賞を取るほどの人気作家・秋月 晴一ときている。
そんな存在が、俺のようなごく一般人ながら売り専をしている大学生男子を、腕に抱いて寝ているなど。
かわいらしいではないか。
今回は穏やかかつ平和なことを思いつつ、俺はしばらくじっとしていたのだけど、やはり目を閉じた。
多分もう零時はとっくに回っているだろう。
昼間は学校だったし、普通に眠たい。
明日は午後からなのが幸いだった。
ああ、ちょくちょく指名してもらえるなら、授業も考慮してシフトを申請しとかないとか。
そんな妙に現実的なことに思考は及んだけれど、すぐぼやけて夢になってしまった。
前回と同じように、俺の頭の上にあごを置いて、すやすやと寝息が聞こえてくる。
数分もかからなかっただろう。
しかし今回は俺のほうが事情をはっきり把握してしまっている。動揺はほぼなかった。
ただ、別のことが気になってきた。
ぐっすり眠るのに抱き枕が必要なのだという。
眠るだけなら独りで寝ればいいのでは?
続けて思った。
独りではぐっすり眠れないということは……。
こいつはもしや、結構寂しがりかなにかなのでは……?
そう思ってしまえば、変わり者と思えども、なんだかかわいらしく思ってしまった。
しかもこいつの正体は、あの直美賞を取るほどの人気作家・秋月 晴一ときている。
そんな存在が、俺のようなごく一般人ながら売り専をしている大学生男子を、腕に抱いて寝ているなど。
かわいらしいではないか。
今回は穏やかかつ平和なことを思いつつ、俺はしばらくじっとしていたのだけど、やはり目を閉じた。
多分もう零時はとっくに回っているだろう。
昼間は学校だったし、普通に眠たい。
明日は午後からなのが幸いだった。
ああ、ちょくちょく指名してもらえるなら、授業も考慮してシフトを申請しとかないとか。
そんな妙に現実的なことに思考は及んだけれど、すぐぼやけて夢になってしまった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
29
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる