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これからは、未来を見て
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「想い出は想い出として大切に持っていく。なくしはしないよ。だが」
フレイディは手を持ち上げた。
もう一度、アマリアの手に触れる。
持ち上げて、そっと包んだ。
アマリアの手をすっぽり包み、あたたかさを与えてくれる手。
「これからは未来を見て、新しい想い出を作っていこうと思う。そして、その想い出はきみと作りたいんだ」
真っ直ぐにアマリアを見つめる金色の瞳は美しかったが、固かった。
強い決意がその奥にある。
真剣な眼差しは、アマリアの心にしっかり届いた。
不安や寂しさを感じていた心に届いたそれは、とろりと優しい温度と色をしていただろう。
アマリアの心は違う感情で満ちていったのだから。
あたたかくなっていく。
まるでフレイディの言葉と視線に、熱をもたらされたようだった。
「私で、よろしいのですか」
呟くようになったが、声は案外しっかりしていた。
フレイディの目から感じられたのは、伝えようとしてくれている気持ちや決意だけではない。
一年近く、二人で作って、共有してきた想い出。
同じものが、自分の中にある。
それが混じり合うように感じたのだ。
これからもその想い出を、もっと増やしていきたい。
一年などと言わず、これから、命ある限り永遠に。
フレイディは手を持ち上げた。
もう一度、アマリアの手に触れる。
持ち上げて、そっと包んだ。
アマリアの手をすっぽり包み、あたたかさを与えてくれる手。
「これからは未来を見て、新しい想い出を作っていこうと思う。そして、その想い出はきみと作りたいんだ」
真っ直ぐにアマリアを見つめる金色の瞳は美しかったが、固かった。
強い決意がその奥にある。
真剣な眼差しは、アマリアの心にしっかり届いた。
不安や寂しさを感じていた心に届いたそれは、とろりと優しい温度と色をしていただろう。
アマリアの心は違う感情で満ちていったのだから。
あたたかくなっていく。
まるでフレイディの言葉と視線に、熱をもたらされたようだった。
「私で、よろしいのですか」
呟くようになったが、声は案外しっかりしていた。
フレイディの目から感じられたのは、伝えようとしてくれている気持ちや決意だけではない。
一年近く、二人で作って、共有してきた想い出。
同じものが、自分の中にある。
それが混じり合うように感じたのだ。
これからもその想い出を、もっと増やしていきたい。
一年などと言わず、これから、命ある限り永遠に。
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