婚約破棄された後に神託で聖女に選ばれました。英雄と幸せになります!

佐藤 すみれ

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34.やればできる英雄様

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 レグルス伯爵様への報告は先行でいっていたが、聖女様から聞きたいとの事で呼ばれてしまった。報告って何すれば良いのかよくわからないわ。

「何をお話したらいいのかわからないのだけれど…」

 色々ありすぎて何から話したらいいのか迷ってしまう。火山でのことか…教会でのことが…

「聞きたい事はたくさんありますが、まずは火山での事をお願いします」

「火山では何体かの魔物に出会いました。頂上付近で強力な魔物と戦闘になり騎士団の半分が負傷し、任務続行が危ぶまれたのですが、聖女様のお力により頂上まで登ることができました」

 私が話そうとする前にゼクス様が先に話してくれる。昨日泣いちゃったから気を遣ってくれたのかしら。そうだったら嬉しい。

「聖女様のお力とは、どのようなものなのですか?」

 レグルス伯爵がこちらを見る。なんて答えようかしら…

「…え~と、以前…女神様から頂いた水の力で皆様の傷が治ったようです。私もよく…わかっていないのですが…」

「なんと!女神様より頂いたお力で…」

「そのあとは火山に無事、珊瑚の首飾りを投げ入れることができた。その後に鳴き声が聞こえたので急いで戻ってきましたが、どうやらその鳴き声はドラゴンだったようです」

「ドラゴンだって!?ラグナ・ファルナ火山にドラゴンが眠っているんですか?…ドラゴンはまだいるんですか?」

「女神様の神託でドラゴンは再び眠りについたそうです。ですから心配には及びません。神託にしたがって首飾りを投げ入れて、炎のドラゴンも眠らせましたから」

 ドラゴンが自分の領地にいるってびっくりするわよね。レグルス伯爵は慌ててたが、神託通り眠らせたと知って一旦落ち着いた。

「女神様からは炎のドラゴンを眠らせろとおっしゃったから火山にいても寝ているから安全なのではないだろうか」

「そ、そうですね。一応、再びラグナ・ファルナ火山を調べて、王都に戻ったら陛下に詳しくご報告いたします。」

「えぇ、それがいいでしょう…」

 神託があった報告でレグルス伯爵のテンションがまた上がるかなと思ったけれど、領地にドラゴンがいるという方がショッキングだったらしく部下に指示して終わった。

 部屋に戻るとアニタがお茶の用意をしてくれた。

「お疲れ様でした。様々なことがありましたが、あとは帰るだけですね。明日は一日、自由な時間がありますが何かご予定はございますか?」

「本当…たくさんあり過ぎて頭が混乱しちゃうわ。…明日ね…お屋敷にいてもつまらないし、どこか外に行ってみようかしら」

「承知いたしました」

 ドアをノックする音が聞こえる。もう午後はのんびりしようと思ってたんだけど、何かしら…アニタが出てくれる。 

「お嬢様、ゼクス様がいらっしゃいましたが、いかがいたしますか?」

「えっ、ぜ、ゼクス様。もちろん、お会いするわ。」

 ゼクス様がアニタに通される前にパパッと髪の毛を整えたりする。少しでも可愛く見られたい。

「突然の訪問申し訳ありません。…明日なんですが、予定がなければ、湖に行きませんか?レグルス領の湖は澄んでいてとても綺麗だそうです」

「はい!是非、どこか行きたいと思っていたのでお誘い嬉しく思います」

 ゼクス様とデートだわ!誘ってもらえて嬉しい。今度はヘマなんてしないでしっかりと楽しみたいわ。


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