波紋

茉莉花 香乃

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第四章

08

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「軽く食べて行くだろ?」
「うん…」

辛い過去を話てしまい胸のつかえが下りたのか、初めての経験で照れてるのかさっきからずっと俺の膝の上で大人しく座ってる。

服は着ていない。俺は腰だけバスタオルを巻いて、郁己はバスローブを着てる。バスローブなんて普段あまり着ない。年に数回着るか着ないか…。役に立って良かった。
でも、そろそろ寒くなってきた。郁己が抱きついてるから違う熱が涌き上がりそうだけど、初めてなのに無理はさせたくないし、何よりこれからバイトだ。

「服、着ようか?」
「あっ、寒いよね?ごめん、俺だけ…俊一さんの取っちゃって、ごめんね」
「いつも、バスローブなんて着ないよ」
「本当?凄く似合いそうなのに?俺が着たら、なんか変だよね?」
「そんなことないよ?かわいい」
「…っ…もう」

照れて真っ赤になった郁己を抱いて、脱いで放り出された…情事のあとそのままの寝室に入る。

「んっ…」
「どうした?」
「なんだか、恥ずかしいね、これ」
「そうか?」
「そうだよ…なんかさ、やってました感、半端ない」
「実際、やった後だからな」
「もう…」

べしっと背中を叩いて、身体に力を入れて俺の腕から降りてしまった。下着だけ新しいものを出してやると、さっさと服を着る。

「ベルト、固いだろ?俺がしてやろうか?」
「っ…」

真っ赤な顔で一人で出来ると背を向けてしまった。かわいい反応にいつまでも構いたくなる。

「ほら、俊一さんも服、着てよね」

恥ずかしさから脱却したのか自分の服をきちんと着て、テキパキと俺の服を渡してくる。

「はい、はい」

着替え終わり、シーツを洗濯機の中に入れた。後ろを見ると郁己が自分の穿いてたボクサーパンツを握りしめ見つめてくる。
身長差でどうしても上目遣いになる。恥ずかしさからか顔を下に向けてるから余計に必死に見つめる。ほんのり赤く染まった顔はかわいいと言うよりキスしたくなる。ヤバイだろ?

「どうした?」
「あのさ、これ、ここで洗って…」
「ああ、一緒で良いか?」
「うん。あの…ここに置いといてくれる?」

つまりは、次の時はこれを穿くと言うことか?ここで風呂に入ったのは最初の日だけ。朝に来るだけで、泊まったことはない。

「ダメ?」
「良いよ」
「ありがと…」

マグカップを持って来た時も、今日の買い物も嬉しそうだった。ここに自分の物を置くことは郁己にとって意味のあることなのだろう。

ソファーに座り、郁己を膝に載せる。

「月曜日、バイト休みなんだ…」
「そうなのか?」
「うん、ここに来て良いんだよね?」
「ああ、楽しみだな」
「…っ、嬉しい…」
「何が?」
「えっ?だって、今、楽しみって」
「ああ、そうだな…今までこうすること…考えないようにしてた。けど…」

チュッとキスをする。

「もう、我慢しなくて良いんだろ?」
「我慢してたの?そんなのしなくて良かったのに…俺、俊一さんにとって魅力的じゃないのかなって…そりゃ高校生だし、ガキだけどさ」
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