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fight!
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しおりを挟む「悪いな下にいなくて……なんか用か?」
「獅之宮さんと唯斗さんにもお礼を言いたいってこいつらが」
「……桃花、お前のチームお前にそっくりだな」
「え?」
氷怜先輩も同じことを思っていたらしい。唯も苦笑いで同意した。やはり上の人間に似るものなのか、氷怜先輩たちが派手だと下の人も派手な人が多い。
この前の試合はたまたま黒っぽいイメージだったけどやはり存在自体が派手なのだろう。瑠衣先輩は言わずもがな、性格も見た目もトップのあり様に引っ張られるのかもしれない。
あーとか曖昧な声で自分の頭に手を置くと氷怜先輩らしい安心感のある笑顔でこう言った。
「いらねぇよ、礼なんて。俺たちのチームに入ったんだから下手に手を出すやつらもいなくなったと思うし、安心して楽しめ。それ」
「……はい!」
見事に揃った返事に照れなのか呆れなのかわからない顔をした先輩。瑠衣先輩がそれをすかさずイジりにいく。
「ひーがトップらしい事してる~」
「はあ?トップだから当たり前だろ」
そうはっきりと言うところがこの人の堪らなく良いところだ。
「そう言えば赤羽さんとサクラ姉さんは?」
唯がきょろきょろと周りを見渡すが、確かにどこにもいない。袖を引っ張った唯に氷怜先輩が答える。
「あー、あいつらはいつも進行係りだからな」
「進行?」
その時突然全ての電気が消された。真っ暗になり周りもざわめく、びっくりして思わず誰かの腕を掴んでしまった。
すると大音量で機械を通した声が響くと、サクラ姉さんの声だった。
「お待たせしました!今宵も素敵な夜にしましょう?みんな騒いじゃえーーー!」
うおー!とかヒューとかいろんな声が響いて訳もわからないまま音楽まで流れ始めた。ノリやすいEDM、そしてライトアップされる階段の上に立つ人の姿。
「わ!サクラ姉さん綺麗!」
唯の声が響く。
階段の上に立っていたのはレースクイーンのようなコスチュームをまとったサクラ姉さんだった。サクラさーん!と周りからの声援に彼女は華麗にウィンクで応える。
「なるほど、進行役ってそう言う」
「ごめんね驚かして」
掴んでいたのは暮刃先輩だったらしく、その手を諭すようにポンポンされる。頭を振って返事をした。
「いえ、今ので眠気が飛びました」
「それは良かった」
最後に頭を撫でられ、暮刃先輩は立ち上がる。氷怜先輩と瑠衣先輩も続いて階段に登っていくと、サクラ姉さんからマイクを受け取った。
百獣の王のように、自信に溢れたその人がニヒルに笑ってこう言うのだ。
「全員相手してやるよ」
そうして今日の祭りが始まった。
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