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school!
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しおりを挟む「あ、わりい。俺部活の先生のところ行くんだったわ」
スマホを覗いた式が時間を見ると、あとで行くのめんどいから行ってくると言って立ちあがる。
「唯、飯うまかったサンキューな。先輩お先に失礼します」
「あとでねー」
手を振れば頭を下げて階段の方にかけていく式。相変わらずさっぱりしている彼のいいところだ。桃花ともすっかり打ち解けてよく手合わせしているらしい。
そのままお弁当の片付けをしていたら秋と優も手伝ってくれる。
その横で先輩達も式のことを話し出した。
「良い子だよね、彼」
「試合もいい動きしてたしな」
「あれはオオモノになるぞ~」
片付け終わったおれは体育座りで友達が褒められたのが嬉しくて頭を縦にブンブンふった。これぞまさしく激しく同意。
「頭とれんぞ」
笑いながら氷怜先輩の大きな手で頭を支えられておれも思わず笑ってしまった。
頭に乗せられた手がゆっくりと降りて頰にいく、おれをじっと見た氷怜先輩の口角が少し上がり、切れ長の綺麗な目が甘くなる。
「バイトの予定は?」
「へ?」
突然の質問に氷怜先輩に見とれていたおれは固まる。
なんだって?バイト?
バイトね、バイトは……そうだ、春さんが働きすぎてたおれたちにお休みとシフトを空けてくれたので予定にはポツポツ空きがある。
おれは戸惑って中途半端に両手を上げながら答えた。
「えと、割と空いてる日があります」
「次の休みは?」
「秋と優とおれみんな明後日空いてます」
思い起こせば、明後日は創立記念日だ。
おれの言葉に目の前の美男子はニヒルな笑みを浮かべる。
「だってよ」
「俺たちも空いてるね」
「仕方ないからオレも空いてるヨ」
それぞれがそう答えると事の異様さに気づいた秋と優が固まる。これ絶対、休み合わせてたんじゃないのか。しかもその背後に赤羽さんの気配がする。だってシフト出たの昨日なのに、そんなの調べられるのあの人くらいだ。
優が不安げに暮刃先輩を覗いた。
「あの、先輩……?」
「お出かけしよっか」
「え?」
「とびきりおしゃれしてきてね」
風でなびいた優の前髪を暮刃先輩の綺麗な指が直していく。優は静かに頷いた。
その隣の瑠衣先輩は秋のほっぺを豪快に両手で押すと、潰された秋のブサイクさにけらけら笑ってこう言った。
「オレねー甘いもの食べたいナ」
「いちゅもじゃないっしゅか……」
「だから凄いやつねー」
されるがままの秋は諦めたように潰されたままひゃい、と答えた。秋全然話せないから離してあげて瑠衣先輩。
おれはおれで暮刃先輩の言葉が頭を反復していた。
お出かけ、お出かけ、秋と優は先輩とお出かけ。うんおかしくない。それがたとえあの先輩たちでもおかしくない。
でもおれはどうなんだ。
これは先輩と、氷怜先輩と。
体育座りしたまま横目で氷怜先輩を見た。おれの視線に気づいてはにかむように笑うのだ。
「初デートだな」
その言葉にハートを撃ち抜かれたと同時に、昼休み終了のチャイムが鳴り響く。
それでも気分は開幕だ。
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