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平凡DKのおれがアレを授かりまして
2-1-授かりました
しおりを挟む突然、女の子のアレを授かって混乱の日々を強いられた柚木は定期試験で初めて赤点をとった。
「ゆーくん、マジか」
「テスト中、お腹痛かったとか?」
「もっかい見せて……十八点……ふふッ」
休み時間の教室で友達に散々揶揄されても。
柚木は曖昧に首を振ることしかできなかった。
……だって女の子のアレがついてんだもん。
……そのことばっか気になってしょーがなくてテスト勉強どころじゃなかったんです。
本当に突然のことだった。
朝、起床して、習慣に違わずトイレへ向かい、妙な違和感があって何とはなしに触れてみたら。
……なんかついてる……。
就寝中にいつの間にやら授かっていたわけだ。
「比良くん、またみんなで冬休みどっか遊びいかない?」
柚木は、ちらっ、廊下側前方の席へ視線を走らせた。
意識高い系運動部員らと美人系女子に囲まれた、一人だけ着席している比良の姿があった。
「えー、またって、前にみんなでどこか行ったの?」
「夏休みに山行った、山」
「山? 富士山とか?」
「そこまでガチの山じゃない」
「グランピングとか楽しそ」
「またそっち系? 崎田も広岡もほんと外好きだよな」
「外って、それ範囲広すぎじゃない?」
比良は黙ってみんなの話を聞いていた。
閉ざされたカーテンの隙間に午前中の眩い日差しが洩れ、凛々しい横顔をほんのり照らしている。
いつだってクラスの中心に据え置かれる存在。
教師にも先輩後輩にも支持されているパーフェクト男子。
……肉まんもらったあの日から比良くんとは喋ってない……。
ほんの気紛れだったんだろう。
あんなところ見られて、ばつが悪いし、言い触らされたらたまったもんじゃないから、口止めに肉まんでも与えとけ、それで十分、後は放置、みたいな……。
いやいやいやいや。
比良くんはそんなこと思うような人間じゃない。
偶然でも、あんなところ見せちゃって、申し訳なくて、そのお返しに肉まんはんぶんこしてくれたんだ……。
ふと、比良の視線が複数の生徒の合間を練って自分の方へ傾けられて。
柚木は慌てて俯いた。
……気まずい……。
実際にばつが悪い不安定な居心地でいるのは柚木自身だった。
「なぁ、知ってる? 今月なんとクリスマスあるんだって」
「マジか。とりあえず引きこもるわ」
「その日終業式だっつーの」
柚木にクリスマスのジングルベルは聞こえてこない。
チキンの匂いも届かない、でこられたケーキもイチャつく恋人同士も視界に入らない。
最近もっぱらその意識内を占領しているのはーー
いきなり突拍子もなく授かってそりゃあもちろん大いに混乱したが。
それでもやっぱり十代の健全男子。
興味だって十二分にあった。
「ごちそうさま」
両親が共働きの柚木家。
家事が苦手な不器用長男は自分にできることを精一杯手伝い、入浴を済ませ、二階の自室へ。
「きゅんきゅんっ」
「ごめん、大豆、今日はお父さんに遊んでもらって」
「きゅーーーっ」
階段をカチャカチャ音立たせ、自分の後をついてこようとした飼い犬の大豆をリビングで晩酌中の父親に抱っこさせ、やっとこさ自分の部屋に落ち着いた。
「ふぅ」
時刻は夜の九時を回ったばかり。
実家から大学の看護学科に通っている二つ上の姉は夜シフトのバイトでまだ帰宅していなかった。
「ふぅ……」
数学や小論文の宿題が出ているというのに、デスクにつかず、壁際のベッドに柚木は腰掛けた。
何だか落ち着きがない。
きょろきょろしたり、水玉模様の布団を意味もなく捏ねたり、裸足の爪先をバラバラに動かしたり。
ぼふっ
仕舞いにはベッドに横向きに倒れ込んで。
もぞ、もぞ、行き先に逡巡していた手を股間へ。
睾丸と後孔の間にあるアソコをフリース素材のパジャマ越しにぎこちなく撫でた。
……宿題しなきゃいけないのに……。
……キャンペーンガチャも引かなきゃなのに……。
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