【R18】アムール

かのん

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15年前の事実②

「巧!!やめて!!!」



巧はヒロの顔の横のテーブルに拳を振りかざし、拳は血がにじんでいた。



「…何だよ…殴れよ。」



「…」



巧はヒロの上から体をどけ、テーブルから降りた。



「お前が…さっき兄さんって言ったから…小さい頃お前が兄ちゃん兄ちゃんって言ってついて回ってくる姿を思い出したから…そんなお前を殴れるかよ!!」



「……うわぁ!!」



今度はヒロが巧を押し倒し乗っかってきた。



“ガッ…”



ヒロが巧の顔を殴った。



巧が抵抗しないため、ヒロはもう一発殴った。



「ヒロ!!」



美優が巧とヒロの間に入り、巧に抱きつき巧を守った。



「美優、お前はどけ!」



巧が美優に怒鳴りつける。



「嫌だよ!ヒロ、お願いだからもうやめよう!」



「美優…」



ヒロが上げていた腕を下におろした。









「ヒロ、殴りたかったなら殴れ。それで今日で終わりにしろ。美優への思いも全部俺にぶつけて終わらせろ。それで気が済むなら俺はどうなってもいい。美優は俺のものだ。」









「巧…本当?」



美優が驚いた表情をしながら体を引き離す。



巧は腫れた顔でニッコリと笑った。



“ピンポーン”



「…誰?」



美優が玄関へ恐る恐る近づく。









「警察です。」









「え…警察?」



美優は巧とヒロに目をやりながら、玄関を開けた。



「女性の悲鳴が聞こえると通報があったのですが…大丈夫ですか?」



「あ…大丈夫です。すいません。」



“ガシャン…”



物音が部屋から聞こえ、警察と美優が物音が聞こえたほうへ目をやる。



「巧!?」



巧が床に倒れていた。



「兄さん!?」



「どうしたんですか、これは!?おい、救急車の手配!意識がない!」



警察は荒らされた部屋と顔の傷を指摘した。



「これは喧嘩ですか?ちょっと君は署までご同行を…」



「巧!巧!起きて!!ねぇ!!!」



「兄さん…」



美優もヒロも不安そうな表情で巧を見る。



“ピーポーピーポー”



救急車がすぐ到着し、巧は担架に乗せられた。



「ヒロ…」



「俺はいいから、巧について行って。」



「…うん。」



担架に乗った巧、美優が外に出て、ヒロも警察と外に出た。










“カシャッ…カシャッ…”









「ハ…思った以上の写真だな。」



ふわふわパーマをかけた、全身黒づくめの男が撮った写真を見直す。



以前美優や巧を撮ったのもこの男だった。



警察に通報したのもこの男で警察と一緒に出てくるのを期待して外で待機していた。



「やっぱあの三人怪しいと思ったんだよな…フッ…ん?」



男は以前美優に声を掛けた時の写真を拡大する。



「これ…結婚指輪か?」



美優のネックレスに通された指輪を拡大する。










「ふ~ん…もう少し調べるか。」

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