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第二十八話 神の啓示
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「あっ、あぁっ!」
クリストフの指がレティシアの両足の中心部に辿り着くと、ひときわ大きな声が唇から漏れてしまう。
クリストフの指は、その場所が暑く濡れていることを確かめた。
すぐにでもこの熱い場所に入りたいという気持ちを抑えながら、ぷっくりと膨れた中心部を指で擦る。
「んっ、ぁんっ、あぁっ、はぁっ!」
クリストフの指がその中に入ると、レティシアはさらに息を弾ませる。
もう限界が近づいてきているのかもしれない。
クリストフは口づけをしながら、レティシアの中に指を出し入れしていく。
「あぁっ、クリストフさまっ…!」
ビクビクとレティシアの体が震えて、苦しげに息をあえがせる。
クリストフはその体を強く抱きしめた。
「あ、はぁ…クリストフ…さま…」
潤んだ瞳で見つめてくるレティシアの頬や唇に、クリストフはキスをした。
しかし、クリストフはレティシアを抱きしめるだけで、その続きのことをしてこようとしない。
「クリス…トフ…さま…?」
レティシアは不思議に思って、クリストフを見つめる。
「今日はここまでにしましょう」
クリストフの言葉に、レティシアは驚いて目を見開く。
「え、でも、クリストフさまが…」
そもそもこの行為はクリストフのためにあるはずなのに…。
このまま終わってしまっても、本当に良いのだろうか…。
「この間はなにもありませんでしたが、今日も無事に終えられるとは限りません」
「大丈夫です…きっと…」
「明日は神殿に行きます。何かこの状況を変えることのできる方法を授けていただけるかもしれません。だから今日はおとなしくしていましょう」
クリストフが折れそうになかったので、レティシアもそれ以上はなにも言えなかった。
レティシア自身も、絶対に大丈夫と言える自信はなかったからだ。
明日神殿に行ったとしても、すぐに神の啓示が受けられるとは限らない。
場合によっては、何日もかかる場合もあるし、長引くようならいったん帰国する必要も出てくるだろう。
(クリストフ様は一度神の啓示を受けているから、もう一度という可能性もあるけれど…逆に今回は受けられない可能性もあるかもしれない…)
神の啓示がどのような条件で受けられるのかは判明していない。
だからこそ、神が選んだ相手のみに与えられるものだと考えられている。
聖女であるレティシアが一緒にいることで、神の啓示が与えられやすくなるとも限らない。
レティシアは急に不安になってきた。
クリストフの大きな手が、レティシアの頬を撫でる。
「長旅で疲れてもいるでしょう。ゆっくり休んでください」
「はい…おやすみなさい」
「おやすみなさい」
クリストフはもう一度、レティシアの唇に軽くキスをした。
翌日は、朝から入浴して体を清め、定められた白い衣装に着替えた。
神の前では身分もなく平等だということを示すために、神殿に入るものの衣装は貸し出されるものを着ることが決まっている。
着替えを終えたレティシアを見たクリストフは、彼女が聖女だということを思い出した。
クリストフと結婚していなければ、この衣装を着て神殿で神に奉仕する日々を送っていたのだろう。
昨夜から、クリストフは不安に感じていることがあった。
もしも…今回の神の啓示でまったく異なることを言われてしまったら…。
レティシアとの結婚を否定するようなことを言われたら…。
どうすれば良いのだろう…。
「どうかしましたか、クリストフ様?」
「あ、いえ…何でもありません。行きましょうか」
神殿には大勢の巡礼者たちが訪れていた。
事前に申し込んだ順番に、中へと案内される。
神殿で神の啓示を待つために祈りを捧げる時間は、一日に4時間と決められていた。
その時間内に神神の啓示が受けられなければ、諦めて帰るか次の日にまた来ることになる。
そうやって何日も何ヶ月も、通い続ける者もいる。
「どうぞ、こちらへ」
神官に案内されて、神殿の中に入る。
たくさんの人たちが、神の啓示を受けるために祭壇に向かって静かに祈りを捧げている。
定められた場所に着くと、レティシアはすぐに祈りに集中する。
クリストフも初めて神の啓示を受けた時のように、跪き、目を閉じた。
【お知らせ】
年末年始に書きためてストックたっぷりでスタートした「聖なる王女はベッドの上で帝国を救う」ですが、とうとうストックが尽きてしまい、「夫と息子は私が守ります!」と両方の更新していくのが少し難しくなってきたので、不定期更新とさせていただければと思います。
両方のお話のクオリティを維持したいという気持ちから決めました。
なので、少し間が開きがちになるかもしれませんが、更新は続けていきます!
「夫と息子は私が守ります!」は、可能な限り毎日更新を続けていければと思っています。
いつも読んでいただき、ありがとうございます!
引き続きお付き合いいただけますと嬉しいです!
クリストフの指がレティシアの両足の中心部に辿り着くと、ひときわ大きな声が唇から漏れてしまう。
クリストフの指は、その場所が暑く濡れていることを確かめた。
すぐにでもこの熱い場所に入りたいという気持ちを抑えながら、ぷっくりと膨れた中心部を指で擦る。
「んっ、ぁんっ、あぁっ、はぁっ!」
クリストフの指がその中に入ると、レティシアはさらに息を弾ませる。
もう限界が近づいてきているのかもしれない。
クリストフは口づけをしながら、レティシアの中に指を出し入れしていく。
「あぁっ、クリストフさまっ…!」
ビクビクとレティシアの体が震えて、苦しげに息をあえがせる。
クリストフはその体を強く抱きしめた。
「あ、はぁ…クリストフ…さま…」
潤んだ瞳で見つめてくるレティシアの頬や唇に、クリストフはキスをした。
しかし、クリストフはレティシアを抱きしめるだけで、その続きのことをしてこようとしない。
「クリス…トフ…さま…?」
レティシアは不思議に思って、クリストフを見つめる。
「今日はここまでにしましょう」
クリストフの言葉に、レティシアは驚いて目を見開く。
「え、でも、クリストフさまが…」
そもそもこの行為はクリストフのためにあるはずなのに…。
このまま終わってしまっても、本当に良いのだろうか…。
「この間はなにもありませんでしたが、今日も無事に終えられるとは限りません」
「大丈夫です…きっと…」
「明日は神殿に行きます。何かこの状況を変えることのできる方法を授けていただけるかもしれません。だから今日はおとなしくしていましょう」
クリストフが折れそうになかったので、レティシアもそれ以上はなにも言えなかった。
レティシア自身も、絶対に大丈夫と言える自信はなかったからだ。
明日神殿に行ったとしても、すぐに神の啓示が受けられるとは限らない。
場合によっては、何日もかかる場合もあるし、長引くようならいったん帰国する必要も出てくるだろう。
(クリストフ様は一度神の啓示を受けているから、もう一度という可能性もあるけれど…逆に今回は受けられない可能性もあるかもしれない…)
神の啓示がどのような条件で受けられるのかは判明していない。
だからこそ、神が選んだ相手のみに与えられるものだと考えられている。
聖女であるレティシアが一緒にいることで、神の啓示が与えられやすくなるとも限らない。
レティシアは急に不安になってきた。
クリストフの大きな手が、レティシアの頬を撫でる。
「長旅で疲れてもいるでしょう。ゆっくり休んでください」
「はい…おやすみなさい」
「おやすみなさい」
クリストフはもう一度、レティシアの唇に軽くキスをした。
翌日は、朝から入浴して体を清め、定められた白い衣装に着替えた。
神の前では身分もなく平等だということを示すために、神殿に入るものの衣装は貸し出されるものを着ることが決まっている。
着替えを終えたレティシアを見たクリストフは、彼女が聖女だということを思い出した。
クリストフと結婚していなければ、この衣装を着て神殿で神に奉仕する日々を送っていたのだろう。
昨夜から、クリストフは不安に感じていることがあった。
もしも…今回の神の啓示でまったく異なることを言われてしまったら…。
レティシアとの結婚を否定するようなことを言われたら…。
どうすれば良いのだろう…。
「どうかしましたか、クリストフ様?」
「あ、いえ…何でもありません。行きましょうか」
神殿には大勢の巡礼者たちが訪れていた。
事前に申し込んだ順番に、中へと案内される。
神殿で神の啓示を待つために祈りを捧げる時間は、一日に4時間と決められていた。
その時間内に神神の啓示が受けられなければ、諦めて帰るか次の日にまた来ることになる。
そうやって何日も何ヶ月も、通い続ける者もいる。
「どうぞ、こちらへ」
神官に案内されて、神殿の中に入る。
たくさんの人たちが、神の啓示を受けるために祭壇に向かって静かに祈りを捧げている。
定められた場所に着くと、レティシアはすぐに祈りに集中する。
クリストフも初めて神の啓示を受けた時のように、跪き、目を閉じた。
【お知らせ】
年末年始に書きためてストックたっぷりでスタートした「聖なる王女はベッドの上で帝国を救う」ですが、とうとうストックが尽きてしまい、「夫と息子は私が守ります!」と両方の更新していくのが少し難しくなってきたので、不定期更新とさせていただければと思います。
両方のお話のクオリティを維持したいという気持ちから決めました。
なので、少し間が開きがちになるかもしれませんが、更新は続けていきます!
「夫と息子は私が守ります!」は、可能な限り毎日更新を続けていければと思っています。
いつも読んでいただき、ありがとうございます!
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