【完結済】敗者の街 ― Requiem to the past ―

譚月遊生季

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第4章 Save and Live

登場人物紹介その4

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ロバート
翻弄されている主人公。
少し思い込みで突っ走りがち。そろそろ余裕が削れつつある。
初恋がジャンヌ・ダルクで未だに引きずっているため、誰かと恋仲になった経験はない。



ロデリック
過去にも未来にも怯えており、先に進むことを恐れている。
勇気さえあれば……。
初恋の相手と結ばれ、子を成したものの父親にはなれず、離れ離れになった過去を持つ。



サーラ
誰のために、何を求めて挑むのか。
今はまだ、彼女にもわからない。
コルネリスに惚れられているが、心は今でも初恋の少年に。



レヴィ
その憎しみは強く、根深く、常に彼を侵蝕し続けている。
ロナルドは彼を元凶のように語ったが……?
親友に告白され、拒絶した過去を持つ。



ローランド
ただ、兄弟さえいれば、笑っていられる日々があれば、それで良かった。
狂気に呑まれるか、正気を保つか……どちらにせよ、その苦痛はまだ終わらない。
幼き日の淡い恋は深い傷となり、誰かを愛した記憶は痛みに飲み込まれている。



カミーユ
彼が最期に選ぶのは芸術への渇望か、穏やかな眠りか、それとも……。
亡き恋人、エレーヌへの罪悪感に蝕まれ、今もなお自責、自罰の念に囚われている。

ノエル
親友をサポートし続けているが、街に影響されて気が立っている。
初恋はイエス・キリストの像。人間に興味を持つなら、人間離れした神聖さ、もしくは神々しさを持つ相手だろう。

紗和
他人事といえば他人事なので、楽しく見守り中。
「恋愛?面白いとは思うが、する必要もないし別に良いかな」

モナミ
言葉を発することも上手くできないが、カミーユのことを心配している。
恋愛という概念がさっぱりわからない。



ブライアン
兄も友人も亡くし、彼は独りになった。
それが己への罰だったのなら受け入れられた。……本当に、己への罰だったのなら。
母方の親戚の家で出会った少女に恋をしたが、名前すらも忘れてしまった。……余談だが、叔父の知り合いは誰一人としてその少女を知らなかったと言う。



アドルフ
自責の念に駆られながら、保身からは抜け出せない。
どうしようもなく凡庸で、割り切ることもできない優しさを持つ。
彼女なら数人いたことはあるが、恋愛感情はよく分からない。



レオナルド
彼は何も知らなかった。何も理解できないまま、獣のように生きてきた。
だからこそ、今も笑って戦い続けるのだろう。獣には獣なりの、力と矜恃がある。
実はバツ2で一児の父。

レオ
レオナルドに取り憑いた「もう1人のレオ」。
おおらかに見えるが、「路地裏の血濡れ獅子」である。
妻を愛したが、奪ったものを与えることしかできなかった。妻子を置いて一人死亡した。



レニー
死してなお喜びを知り、死してなお生を望む。
歓楽のために存在し、関わるのも遊び半分……だったのだが。
幽霊になってから数年後、とある少女と恋に落ちた。少女はとっくに大人になったが、レニーの姿はもう、育つことはない。



ロナルド
狡猾にして外道。
平気で嘘をつき、平気で他者を利用する。見せかけの善意に惑わされてはいけない。
幾度となく貪ったそれが恋なのか執着なのか欲望なのか、彼にも判断がつかない。



ローザ
強欲にして非道。
他者を踏みつけ犠牲にすることを厭わないが、救うことにも骨身を惜しまない。どちらも「自分のため」であり、自分が満たされれば他者に還元する。
夫を深く愛していたが、死に別れた。



コルネリス
独善的な正義は彼の身を滅ぼした。
自らの業への向き合い方が、彼の道筋を決める。
とにかくサーラと結婚したい。




自らの霊媒体質を活かしてサポート中。
紗和と負けず劣らずこの空間をエンジョイしているが、彼女も恨みを買っているらしく……?
いつかイケメンの彼氏が欲しい。



グリゴリー
呪われた空間に巻き込まれている恐怖より、生意気な庵に苛立って殴りたくなっている自分への自己嫌悪の方が強い。ブライアンが癒し。
ある意味ではスルースキルが高い。
かわいい彼女が欲しい(切実)。



エリザベス
「エルダ」の正体。
自己解釈の信仰に依存した結果、息子であるレヴィを傷つけ、幻想の楽園に囚われることとなってしまった。
だが、無自覚か否か、妄想を現実にできるこの空間に活路を見出している。
夫を愛したのか、それもまた依存だったのか、彼女にもわからない。



ロジャー
義母の戯れで生を奪われ、竹馬の友に存在を奪われようとしている男。
彼も、街のどこかにいるのだろうか……?
少なくとも、かつては妻を愛していたらしい。
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