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動き出した組織
それぞれの思い
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「・・なんかさ、地球の祭りと変わらないんだね」
「・・・なぁ、健斗、謝るよ。イナンさんと二人でいたこと」
「・・・別に怒ってないからね?」
「・・・さっきまで、怒ってたじゃん・・・・」
「・・健斗!」
「・・・イナン・・・・」
「・・・ダンスできる?」
「・・できないことはないけど・・・・」
「・・・・躍りに行きましょ!ねっ!」
「・・・えっ・・・でも・・・・」
和彦兄さんをチラ見しつつ・・・・
「イナンちゃんに、誘われるなんて、やっぱ、すみにおけないね~ほら、行ってこいよ!!あっ、なんなら、カメラ貸してやるよ」
小さいカメラを借りた僕は・・・・
「・・・ごめん、和彦兄さん。」
「・・・謝るなよ。おれが、惨めになるじゃんか!ほら、イナンさん、まってる」
「・・・・あの、昌也兄さん・・・・」
さっきの言葉が気になるが
「・・・せっかくだから、楽しんでこいよ」
「・・・わかった・・・」
昌也兄さんに、感謝だ。
「・・・博巳・・・・、あのさ」
「・・昌也兄さん、キキさんと約束したんでしょ?俺は、ミミさんと約束あるし」
「・・・そ、そうだけど・・・・」
なんか、勘違いされてる・・・・・
そんな、みんなの思いが、交差していた。
夜の町で、
「昌也さん」
「・・・・キキさん・・・・」
「・・・約束!一緒に行きましょ!」
「・・・じゃあ、お先に・・・」
苦笑いしつつ、キキさんと、いなくなった、昌也兄さん。
なんだかんだ、昌也は、ミミさんの魅力にとりつかれているようだ。
「・・・・・どうしよっか?」
と、和彦に 言われ、
「・・・・この国にも、コーラあるんやな」
「・・・きけよ!人の話」
「・・・・・」
「・・・あの女の子・・・・」
和彦は、アミのことを覚えていた。
「・・・樹を、借りていった子!」
「・・・アミ・・・・」
「・・・アミさんっていうんだーふーん。」
なにげに、呼び捨て。怪しいな。
「かわいい子じゃん。なに?樹の好きな子?あっ、あのこが、例の子か」
からかったのはいつのまにかそばに来た武司。
だが、
アミは、知らない男に抱き締められていた
「・・・・・!?」
コーラを無意識に落とす樹。
「・・樹?コーラ落とすなよ!」
「もったいないことすんなよー!なんだよ?樹あの子に、気があるのか?」
「・・・別に・・・・あらへんよ?俺に町を案内してくれたけど、誰にでもやってるんやないかな?」
「・・・そう?そんな風にはみえなかったけどなー」
「・・・だいたい、男がいるのに、なんで指輪を買わすかなー」
「・・・樹?あの子に指輪かったのか?」
ここからは、どうやら、樹の独り言のようで・・・・
「・・・なにが、秘密や」
「・・・・樹?」
「・・・あっ!別にあのこが、誰といようと関係ないで?」
「・・・お前さ・・・・」
「・・・いこ!お祭りでたくさん食べやな!」
「・・・妬いてんのか?」
武司は、樹の心の意表をついたのか、
「・・やいてへんから!ほら!いくで」
「・・やっぱ、やいてんじゃん」
武司も、和彦も同時におもった。
樹は、自分の気持ちに気づいていないのだろうか。それとも、気づかないふりをしているのだろうか?
それくらい、樹は、アミさんのことを、思っていたんだ。
そのころ、僕は
「・・・健斗、上手だね」
「・・・そう?あっ、武司に教わってるからね」
「・・・武司さん、お兄さんでしょ?」
「・・言ったじゃん。血は繋がってないって!
そう、ここでターンして・・・・・」
僕は、イナンと二人きりになって、改めて気づいてしまった。
嘘だった・・・・
イナンを好きじゃないなんて、嘘だ。
無理だよ、昌也兄さん。
いまの、僕には無理だ。
気づいてしまったんだ。
イナンに、惹かれ始めてしまってるって。
ぼくたちは、自分達がおかれている状況を、まだ、把握していない。
だが、一番理解しているのは・・・・
あのとき、誰かからもらったと言う手紙を読んだ博巳兄さんだったのかもしれない。
「・・・キキさん、そんな食べて大丈夫なんですか?」
「・・・わたし、悔しくて。付き合ってくれますか?」
「・・いや、それは、構わないですが・・・」
昌也兄さんは、キキさんの不思議な魅力になぜだか、心動かされている。
「・・・ひ、人のこと言えてないな・・・・俺」
「なんか、言いました?」
「・・・な、なんでもないです。あの、よかったら、なんか、作りますよ?って、メイドさんに、いうことじゃないですけど・・・・」
「・・・それも、いいかも。じゃ、おねがいします」
なんだかんだ、振り回されてる?昌也兄さんだった。
そのころ、
「・・博巳にいさん?ミミさんと約束してたんじゃないの?」
いつのまにか、博巳のそばに来た樹。
「・・・恋愛相談されてさ、彼女に。」
「・・・恋愛?メイドって恋愛禁止されてそうだよね」
「・・・好きな人がいて、その人の前では素直になれないんだって。よくあるパターンだよね」
「・・・でも、恋する女の子やな」
「そうだな。」
いまの、お前みたいに不器用な恋だと思うよというのは、秘密にしておこうと博巳は、思った。
さっき、みたんだよ。
女の子が、誰かに抱き締められているのを見て傷ついた顔をしていた樹を・・・・・・。
「・・・なんか、疲れたなー」
「・・なにそれ、それだけ踊れたら充分じゃない。それに、女の子にモテそうだし
」
「・・・ぼくは、ダンサーじゃないもん。これでも、デザイナーだし」
「・・・そうなんだ。」
ダメだ・・・
これ以上イナンのそばにいたら・・・・・
「・・・ねぇ、健斗・・・・」
「・・・えっ?なに?」
「・・・・心と心が繋がっていれば、その人とずっと一緒にいられるんだよね?その人の声も、聞こえるはずだよね?」
なんだか、悲しそうなイナンの顔・・・
今までに見たことがない。
「・・どうしたの、イナン。いつもの強気のイナンは、どこにいったんだよ」
「・・・レンの心とわたしは、繋がってないみたいなの・・・・・。」
「・・・・イナン・・・・」
・・・やっぱり無理だよ、昌也兄さん・・・・・
「・・・イナン、あきらめるなよ。きっと、レンさんはみつかるよ。だって、イナンの大切な人なんだろ?信じなきゃ」
「・・・・そう、だよね、信じなきゃダメだよね。ありがとう、健斗」
それぞれの思いが、心に流れていることに、ぼくたちは、まだ、気づいていなかったんだ。
「・・・なぁ、健斗、謝るよ。イナンさんと二人でいたこと」
「・・・別に怒ってないからね?」
「・・・さっきまで、怒ってたじゃん・・・・」
「・・健斗!」
「・・・イナン・・・・」
「・・・ダンスできる?」
「・・できないことはないけど・・・・」
「・・・・躍りに行きましょ!ねっ!」
「・・・えっ・・・でも・・・・」
和彦兄さんをチラ見しつつ・・・・
「イナンちゃんに、誘われるなんて、やっぱ、すみにおけないね~ほら、行ってこいよ!!あっ、なんなら、カメラ貸してやるよ」
小さいカメラを借りた僕は・・・・
「・・・ごめん、和彦兄さん。」
「・・・謝るなよ。おれが、惨めになるじゃんか!ほら、イナンさん、まってる」
「・・・・あの、昌也兄さん・・・・」
さっきの言葉が気になるが
「・・・せっかくだから、楽しんでこいよ」
「・・・わかった・・・」
昌也兄さんに、感謝だ。
「・・・博巳・・・・、あのさ」
「・・昌也兄さん、キキさんと約束したんでしょ?俺は、ミミさんと約束あるし」
「・・・そ、そうだけど・・・・」
なんか、勘違いされてる・・・・・
そんな、みんなの思いが、交差していた。
夜の町で、
「昌也さん」
「・・・・キキさん・・・・」
「・・・約束!一緒に行きましょ!」
「・・・じゃあ、お先に・・・」
苦笑いしつつ、キキさんと、いなくなった、昌也兄さん。
なんだかんだ、昌也は、ミミさんの魅力にとりつかれているようだ。
「・・・・・どうしよっか?」
と、和彦に 言われ、
「・・・・この国にも、コーラあるんやな」
「・・・きけよ!人の話」
「・・・・・」
「・・・あの女の子・・・・」
和彦は、アミのことを覚えていた。
「・・・樹を、借りていった子!」
「・・・アミ・・・・」
「・・・アミさんっていうんだーふーん。」
なにげに、呼び捨て。怪しいな。
「かわいい子じゃん。なに?樹の好きな子?あっ、あのこが、例の子か」
からかったのはいつのまにかそばに来た武司。
だが、
アミは、知らない男に抱き締められていた
「・・・・・!?」
コーラを無意識に落とす樹。
「・・樹?コーラ落とすなよ!」
「もったいないことすんなよー!なんだよ?樹あの子に、気があるのか?」
「・・・別に・・・・あらへんよ?俺に町を案内してくれたけど、誰にでもやってるんやないかな?」
「・・・そう?そんな風にはみえなかったけどなー」
「・・・だいたい、男がいるのに、なんで指輪を買わすかなー」
「・・・樹?あの子に指輪かったのか?」
ここからは、どうやら、樹の独り言のようで・・・・
「・・・なにが、秘密や」
「・・・・樹?」
「・・・あっ!別にあのこが、誰といようと関係ないで?」
「・・・お前さ・・・・」
「・・・いこ!お祭りでたくさん食べやな!」
「・・・妬いてんのか?」
武司は、樹の心の意表をついたのか、
「・・やいてへんから!ほら!いくで」
「・・やっぱ、やいてんじゃん」
武司も、和彦も同時におもった。
樹は、自分の気持ちに気づいていないのだろうか。それとも、気づかないふりをしているのだろうか?
それくらい、樹は、アミさんのことを、思っていたんだ。
そのころ、僕は
「・・・健斗、上手だね」
「・・・そう?あっ、武司に教わってるからね」
「・・・武司さん、お兄さんでしょ?」
「・・言ったじゃん。血は繋がってないって!
そう、ここでターンして・・・・・」
僕は、イナンと二人きりになって、改めて気づいてしまった。
嘘だった・・・・
イナンを好きじゃないなんて、嘘だ。
無理だよ、昌也兄さん。
いまの、僕には無理だ。
気づいてしまったんだ。
イナンに、惹かれ始めてしまってるって。
ぼくたちは、自分達がおかれている状況を、まだ、把握していない。
だが、一番理解しているのは・・・・
あのとき、誰かからもらったと言う手紙を読んだ博巳兄さんだったのかもしれない。
「・・・キキさん、そんな食べて大丈夫なんですか?」
「・・・わたし、悔しくて。付き合ってくれますか?」
「・・いや、それは、構わないですが・・・」
昌也兄さんは、キキさんの不思議な魅力になぜだか、心動かされている。
「・・・ひ、人のこと言えてないな・・・・俺」
「なんか、言いました?」
「・・・な、なんでもないです。あの、よかったら、なんか、作りますよ?って、メイドさんに、いうことじゃないですけど・・・・」
「・・・それも、いいかも。じゃ、おねがいします」
なんだかんだ、振り回されてる?昌也兄さんだった。
そのころ、
「・・博巳にいさん?ミミさんと約束してたんじゃないの?」
いつのまにか、博巳のそばに来た樹。
「・・・恋愛相談されてさ、彼女に。」
「・・・恋愛?メイドって恋愛禁止されてそうだよね」
「・・・好きな人がいて、その人の前では素直になれないんだって。よくあるパターンだよね」
「・・・でも、恋する女の子やな」
「そうだな。」
いまの、お前みたいに不器用な恋だと思うよというのは、秘密にしておこうと博巳は、思った。
さっき、みたんだよ。
女の子が、誰かに抱き締められているのを見て傷ついた顔をしていた樹を・・・・・・。
「・・・なんか、疲れたなー」
「・・なにそれ、それだけ踊れたら充分じゃない。それに、女の子にモテそうだし
」
「・・・ぼくは、ダンサーじゃないもん。これでも、デザイナーだし」
「・・・そうなんだ。」
ダメだ・・・
これ以上イナンのそばにいたら・・・・・
「・・・ねぇ、健斗・・・・」
「・・・えっ?なに?」
「・・・・心と心が繋がっていれば、その人とずっと一緒にいられるんだよね?その人の声も、聞こえるはずだよね?」
なんだか、悲しそうなイナンの顔・・・
今までに見たことがない。
「・・どうしたの、イナン。いつもの強気のイナンは、どこにいったんだよ」
「・・・レンの心とわたしは、繋がってないみたいなの・・・・・。」
「・・・・イナン・・・・」
・・・やっぱり無理だよ、昌也兄さん・・・・・
「・・・イナン、あきらめるなよ。きっと、レンさんはみつかるよ。だって、イナンの大切な人なんだろ?信じなきゃ」
「・・・・そう、だよね、信じなきゃダメだよね。ありがとう、健斗」
それぞれの思いが、心に流れていることに、ぼくたちは、まだ、気づいていなかったんだ。
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