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痴漢退治3
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私は思いました。
人を見かけで判断してはいけません。
校門に並んでいるガラの悪い人達は、元気に朝の挨拶をしてきました。
きっと彼らは、朝の挨拶を推進する活動をしているのだと思います。
「おはようございます」
私も挨拶を返します。
リクの話だと彼らは先輩らしいので、丁寧に頭も下げました。
さて、これで挨拶は終わったことですし、校舎の中に入ろうと思います。
けれど、目の前で一列に並んでいられると、道が塞がっていて通り抜けることができません。
はっきり言って、邪魔です。
先輩に対してお願いするのは気が引けますが、道を開けてもらおうと思います。
「先輩方、申し訳ありませんが、道を開けてもらえますか?」
私がお願いすると、彼らは道の両側に並び直しました。
いつもなら人で溢れている朝の校門付近に、まるでモーゼが海を割ったかのように道ができました。
『どうぞ、姐さん!』
「……ありがとうございます」
なんだか、ちょっとだけ予想と違いましたが、彼らが私のお願いを聞いてくれたのは事実です。
せっかく道を開けてくれたことですし、遠慮なく通り抜けることにします。
「ソラ、行きましょう」
「う、うん」
ソラが『いいのかなぁ?』と言いたげな表情でついてきます。
ついでに、リクも『コレ大丈夫か?』と言いたげな表情でついてきます。
二人とも心配性のようです。
彼らは朝の挨拶をしてくれた上に、私のお願いを聞いて道を開けてくれました。
きっと、昨日、マジカル☆キララにお仕置きされて、心を入れ替えたのです。
だから、なんの心配もありません。
私達は彼らの間を通り抜け、校舎に向かいます。
これでようやく、いつも通りの朝の光景――
「……?」
――と思ったのですが、なんとなく違和感があります。
妙に周囲の人達がこちらを見てくるような気がします。
いえ、『気がする』ではありません。
明らかに注目を浴びています。
どういうことでしょう。
さすがにおかしいと感じて、私は立ち止まります。
そして、周囲の人達の視線を辿ります。
そこで気付きました。
視線は私達、ではなく、私達の後ろに向いていました。
私は振り返って、背後を確認しました。
「…………」
そこには、先ほど朝の挨拶をしてくれた彼らがいました。
彼らもこの学校の生徒です。
だから、校舎に向かうことは不自然ではありません。
ですが、私の後ろを歩いているのは不自然です。
たまたまであれば不自然ではないのですが、明らかに私の後ろについて歩いています。
おそらく勘違いではありません。
だって、私が立ち止まったら、立ち止まっています。
これが注目を集めている原因でしょう。
これではまるで、私が彼らを引き連れているように見えてしまいます。
はっきり言って、迷惑です。
「あの、なにか用事ですか?」
私は遠まわしに、用事が無いなら先に行って下さい、と言ってみました。
しかし、彼らは先に行ってくれません。
『お気になさらず!』
「……そうですか」
これは、ひょっとして、嫌がらせの一種でしょうか。
もしかしたら、マジカル☆キララの正体が私だとバレて、仕返しをされているのでしょうか。
けれど、彼らは私達になにもしてきていません。
なにもしてきていないのに、マジカル☆キララに変身してやっつけるわけにもいきません。
仕方なく、私達はそのまま校舎の中に入っていきました。
…………
「あの……」
私は再び彼らに話しかけました。
『なんでしょう、姐さん!』
返事が元気なのはよいことです。
しかし、それは小学生くらいまでの話です。
高校生にもなったら、適切な声量というものを意識して欲しいものです。
いえ、今はそれを注意するために話しかけたのではありません。
「ここは、一年生の教室がある階ですよ」
『はい! その通りです!』
私が指摘すると、どうやら知ってはいたようです。
それなら、私が言いたいことも察して欲しいものですが、彼らはその場から動く気配がありません。
私は溜息をつきながら、言葉にして伝えます。
「自分達の教室に行って下さい。遅刻しますよ?」
『了解です!』
私が伝えると、ようやく彼らは立ち去っていきました。
彼らの姿が見えなくなった頃、ソラがぽつりと言いました。
「キララ、魔女っ子っていうより、悪の組織の女幹部みたいだね」
「!」
ガーンッ!という音が私の頭の中で鳴り響きました。
人を見かけで判断してはいけません。
校門に並んでいるガラの悪い人達は、元気に朝の挨拶をしてきました。
きっと彼らは、朝の挨拶を推進する活動をしているのだと思います。
「おはようございます」
私も挨拶を返します。
リクの話だと彼らは先輩らしいので、丁寧に頭も下げました。
さて、これで挨拶は終わったことですし、校舎の中に入ろうと思います。
けれど、目の前で一列に並んでいられると、道が塞がっていて通り抜けることができません。
はっきり言って、邪魔です。
先輩に対してお願いするのは気が引けますが、道を開けてもらおうと思います。
「先輩方、申し訳ありませんが、道を開けてもらえますか?」
私がお願いすると、彼らは道の両側に並び直しました。
いつもなら人で溢れている朝の校門付近に、まるでモーゼが海を割ったかのように道ができました。
『どうぞ、姐さん!』
「……ありがとうございます」
なんだか、ちょっとだけ予想と違いましたが、彼らが私のお願いを聞いてくれたのは事実です。
せっかく道を開けてくれたことですし、遠慮なく通り抜けることにします。
「ソラ、行きましょう」
「う、うん」
ソラが『いいのかなぁ?』と言いたげな表情でついてきます。
ついでに、リクも『コレ大丈夫か?』と言いたげな表情でついてきます。
二人とも心配性のようです。
彼らは朝の挨拶をしてくれた上に、私のお願いを聞いて道を開けてくれました。
きっと、昨日、マジカル☆キララにお仕置きされて、心を入れ替えたのです。
だから、なんの心配もありません。
私達は彼らの間を通り抜け、校舎に向かいます。
これでようやく、いつも通りの朝の光景――
「……?」
――と思ったのですが、なんとなく違和感があります。
妙に周囲の人達がこちらを見てくるような気がします。
いえ、『気がする』ではありません。
明らかに注目を浴びています。
どういうことでしょう。
さすがにおかしいと感じて、私は立ち止まります。
そして、周囲の人達の視線を辿ります。
そこで気付きました。
視線は私達、ではなく、私達の後ろに向いていました。
私は振り返って、背後を確認しました。
「…………」
そこには、先ほど朝の挨拶をしてくれた彼らがいました。
彼らもこの学校の生徒です。
だから、校舎に向かうことは不自然ではありません。
ですが、私の後ろを歩いているのは不自然です。
たまたまであれば不自然ではないのですが、明らかに私の後ろについて歩いています。
おそらく勘違いではありません。
だって、私が立ち止まったら、立ち止まっています。
これが注目を集めている原因でしょう。
これではまるで、私が彼らを引き連れているように見えてしまいます。
はっきり言って、迷惑です。
「あの、なにか用事ですか?」
私は遠まわしに、用事が無いなら先に行って下さい、と言ってみました。
しかし、彼らは先に行ってくれません。
『お気になさらず!』
「……そうですか」
これは、ひょっとして、嫌がらせの一種でしょうか。
もしかしたら、マジカル☆キララの正体が私だとバレて、仕返しをされているのでしょうか。
けれど、彼らは私達になにもしてきていません。
なにもしてきていないのに、マジカル☆キララに変身してやっつけるわけにもいきません。
仕方なく、私達はそのまま校舎の中に入っていきました。
…………
「あの……」
私は再び彼らに話しかけました。
『なんでしょう、姐さん!』
返事が元気なのはよいことです。
しかし、それは小学生くらいまでの話です。
高校生にもなったら、適切な声量というものを意識して欲しいものです。
いえ、今はそれを注意するために話しかけたのではありません。
「ここは、一年生の教室がある階ですよ」
『はい! その通りです!』
私が指摘すると、どうやら知ってはいたようです。
それなら、私が言いたいことも察して欲しいものですが、彼らはその場から動く気配がありません。
私は溜息をつきながら、言葉にして伝えます。
「自分達の教室に行って下さい。遅刻しますよ?」
『了解です!』
私が伝えると、ようやく彼らは立ち去っていきました。
彼らの姿が見えなくなった頃、ソラがぽつりと言いました。
「キララ、魔女っ子っていうより、悪の組織の女幹部みたいだね」
「!」
ガーンッ!という音が私の頭の中で鳴り響きました。
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