魔女っ子になるのはムリそうなので、幼馴染を魔法使いにします!~処女と童貞の焦らしプレイ~

かみゅG

文字の大きさ
54 / 87

悪の女幹部2

しおりを挟む
 声をかけてきたのは、不良っぽい集団の中にいる一人の少女です。
 集団の一番前にいるので、彼女がトップなのかも知れません。

「ちょっと、聞きたいことがあるんだけどいいか?」

 彼女が私に尋ねてきました。
 私はそれに答えます。

「よくありません」

 彼女達が不良だと決めつけるつもりはありません。
 普段、道を聞かれたら、答えるくらいはするつもりです。
 けれど、今は朝の通学の時間帯です。
 つまり、時間の余裕はないのです。
 走らないと間に合わないほどではありませんが、立ち話をしていたら授業に遅れてしまいます。

「授業に遅れたくないので、失礼します」

 一言断ってから、私は校舎へ向かいます。
 尋ねてきた少女は私の返事を聞いてポカンとした表情をしていましたが、私が横を通り抜けようとするタイミングで反応しました。

「待て待て!時間は取らせないから!」

 肩を掴んで、私を強引に立ち止まらせます。
 痛くはないですが、見ず知らずの人から肩を掴まれるという状況に、私はムッとします。
 もしかして、この人は乱暴者なのでしょうか。
 たとえ無自覚だとしても、この人の暴力なのだとしたら、魔女っ子としてお仕置きしなければなりません。
 とはいえ、まだ暴力というほどではありません。
 私は注意深く彼女を観察することにしました。

「……手短にお願いします。入学してから無遅刻無欠席なんです」
「お、おう」

 私は彼女と真正面から向き合います。
 私に真正面から見つめられて、少し気圧されたようにしながら、彼女が話し始めました。

「あたしには弟がいるんだが――」
「あなたの家族構成には興味ありません。手短にお願いします」
「そ、そうだな」

 悪い人ではないようですが、空気は読めない人のようです。
 手短にして欲しいとお願いしているのに、すぐに脱線します。
 そう思っていたら、彼女の後ろにいた人達が騒ぎ出しました。

「おまえ! イブさんが質問してやっているのに、その態度はなんだ!」
「黙って訊かれたことに答えればいいんだよ!」

 睨みつけるように、私に向かって怒鳴ってきます。
 怖がらせようとしているようですが、言っていることの頭が悪すぎて、まったく怖くありません。
 『黙って』という行為は口を閉じないとできません。
 『答える』という行為は口を開けないとできません。
 同時におこなうことができないことを要求していくるとは、頭が悪すぎます。

「ふっ」
「てめえ!」
「こっちが大人しくしていれば、図に乗りやがって!」

 堪えきれず、鼻で笑ってしまうと、怒鳴って来た人達が激昂します。
 頭が悪い上に怒りやすいとは、典型的な不良です。
 魔女っ子の出番でしょうか。
 けれど、先に私と話していた彼女の方が反応します。

「おい、やめろ! あたしが話しているんだから、しゃしゃり出てくるな!」

 彼女の一喝で、不良達が一斉に黙ります。
 なかなか統率が取れているようです。
 彼女はいわゆる女番長というやつなのでしょう。
 たしか、取り巻きの不良達がイブと呼んでいました。
 それが彼女の名前なのでしょう。
 女番長なのに可愛らしい名前です。

「イブさん。質問があるなら、早くしてください。そろそろ時間がギリギリです」
「そうだな。あと、イブって呼ぶな。そう呼ばれるのは嫌いなんだ。私の名前はイブキだ」

 私が名前を呼んで話しかけると、彼女はイブさんと呼ばれるのは嫌だと言ってきます。
 でも、おかしいです。
 さっき、取り巻きの不良がイブさんと呼んでいました。
 私はイブさんと呼んだ不良に視線を向けます。

「え、でも……」
「さっきイブって呼んだヤツはシメておく」
「ええ!? イブさん、そんな!?」
「それ以上言うと、ぶっ殺すぞ!」

 どうやら、本当に嫌なようです。
 顔を真っ赤にして怒っています。
 可愛らしい呼び方なのに、もったいないです。
 でも、人が嫌がることをやるのは、よくないことです。
 残念ですが、他の呼び方をすることにします。

「それで、女番長さん。質問はなんですか?」
「女番長って……ま、まあ、いい。訊きたいことは一つだ。この学校におかしな服を着た人間がいるだろう。そいつに会いに来た。どこにいる?」

 女番長さんが、ようやく質問内容を口にします。
 私はその質問内容を、頭の中でじっくり考えます。
 そして、答えを返します。

「そんな人いません」

 価値観は人それぞれです。
 でも、『おかしな服』を着た人間なんて、この学校にはいないと思います。
 だって、そんな服で登校したら、先生達に止められてしまいます。
 だから、私はそう答えました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。

四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……? どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、 「私と同棲してください!」 「要求が増えてますよ!」 意味のわからない同棲宣言をされてしまう。 とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。 中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。 無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...