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第9章
公爵家
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かつての豊かな資源と木々に覆われた広大な森だった鋼の森は最初こそ他の国も領土を主張していたが、現在では帝国と王国だけで二分している。北部に突然現れたダンジョンとその周辺のダンジョン街には人がいるが、料理や修繕といった生産活動の一部しか機能出来ず、開拓しようと木を切り倒し開墾しても、植え付けた物は数日で枯れて育たないし、素材を新たに加工しようとしても出来ないために、ダンジョン街と街道以外は見捨てられ放棄されていた。
そんな王国側の放棄された地域に、冤罪で領地を転地された公爵一家が元鋼の森の南側の地に向かっていた。領主を慕う領民や騎士と共に。
第二部隊長ユースティティアのもとに、加入予定の元辺境伯から手紙が届いた。
幻獣に関わることで冤罪になり、開墾は出来るが生産活動の一部しか出来ない地に行くことになったから助けてやって欲しいと。
早速レナードと竜人族の幻獣士数名と『幻獣の卵』の会員から開墾に役立ちそうなメンバーを集めて赴いた。
「隣の侯爵の境界となっている森の領地内に、密猟によると思われる幻獣を保護して治療していたんだが、うっかり国に報告を忘れた上、治った後も世話しておったせいでな。」
それを密猟の首謀者達に知られてつけ込まれたらしく『密猟して怪我を負わせ治療していた』と言う噂を流され、あっという間に王宮まで届いて調査団が来たという。
「でも密猟者とどこかの貴族が繋がっていた様で、噂は真実だったと報告されたせいで公爵様は!」
「証拠の書類もスパイだった使用人達に領地内に隠され捏造されて、挙げ句に身に覚えのないいくつもの余罪まで増やされてたんだ」
家臣や騎士達はもとより、領民達も悔しげに訴えて来た。
「先祖代々公爵様の世話になっている者や、公爵様に感謝している者は二手に分かれてこうやって一緒に移ることにしたんだ」
今現在いるのは開墾する能力のある者と世話をする者達で、残りは必要な物を手に入れながら老人や子供達に合わせてゆっくりと追っているという。
事情を聞いたレナード達はそれぞれの幻獣にこの森が開墾出来ない理由を調べる様に頼み、その間にテントや馬車で生活していた領民の住居を森の木を伐採し、魔法を使い加工したりして共に建築を始めた。
この地にかつていた鋼の森を最後まで守っていた麒麟の長だった者が、自身の残り少ない寿命と引き換えに、鋼の森で人間が生活活動を出来ない様にと強く願ったために、それを受けたこの地の精霊が力を合わせて願いを叶えたせいで開墾の制限があったことが判明した。
この地の大精霊にレナードが頼み、保護された幻獣が『おんじんをたすけて』とお願いしたため、新たに公爵の領地となった部分に境界の柵を設置し、領内のみは制限が解除される事になった。但し予定している領民以外が入植する場合には幻獣チェックが入ることを条件に。
最低限の建物が建てられた時点で、長旅に耐えられそうにない者達を魔馬や大型の犬系や熊系などの力も脚も速い幻獣を持つ幻獣士が迎えに行った。風と土の精霊も付いていき、馬車を揺れない街道を一時的に走りやすく整地したり、幻獣の背に乗る者が落ちない様に精霊力で保護してくれたらしい。
「おかげで進行速度が速くなった」
と幻獣士達が精霊達を褒め称えたので、喜び勇んでまだ到着していない後発隊のところにも行ってしまった。
「精霊様のおかげで楽に移動出来たなぁ」
「だけどどうするかなぁ」
「何をだ?」
「元々の予定だと次の街で生鮮食料品を買うという計画してたんだが」
「この調子だと中途半端な時間に着くな」
「せっかくなら市場の物も仕入れたいから寄らずに直行するか」
「そうだな、もう一度くらいなら精霊様方も協力してくれるんじゃないか?」
「そうだと嬉しいなぁ、精霊士や精霊使いじゃ無きゃ存在すら気づけないからなぁ」
「仕入れに行く時に手伝ってくれたら何かお礼しなきゃなぁ」
「精霊様にお礼するにはどうしたらいいんだ?」
「あとで幻獣士様方に聞いてみようぜ」
そんな王国側の放棄された地域に、冤罪で領地を転地された公爵一家が元鋼の森の南側の地に向かっていた。領主を慕う領民や騎士と共に。
第二部隊長ユースティティアのもとに、加入予定の元辺境伯から手紙が届いた。
幻獣に関わることで冤罪になり、開墾は出来るが生産活動の一部しか出来ない地に行くことになったから助けてやって欲しいと。
早速レナードと竜人族の幻獣士数名と『幻獣の卵』の会員から開墾に役立ちそうなメンバーを集めて赴いた。
「隣の侯爵の境界となっている森の領地内に、密猟によると思われる幻獣を保護して治療していたんだが、うっかり国に報告を忘れた上、治った後も世話しておったせいでな。」
それを密猟の首謀者達に知られてつけ込まれたらしく『密猟して怪我を負わせ治療していた』と言う噂を流され、あっという間に王宮まで届いて調査団が来たという。
「でも密猟者とどこかの貴族が繋がっていた様で、噂は真実だったと報告されたせいで公爵様は!」
「証拠の書類もスパイだった使用人達に領地内に隠され捏造されて、挙げ句に身に覚えのないいくつもの余罪まで増やされてたんだ」
家臣や騎士達はもとより、領民達も悔しげに訴えて来た。
「先祖代々公爵様の世話になっている者や、公爵様に感謝している者は二手に分かれてこうやって一緒に移ることにしたんだ」
今現在いるのは開墾する能力のある者と世話をする者達で、残りは必要な物を手に入れながら老人や子供達に合わせてゆっくりと追っているという。
事情を聞いたレナード達はそれぞれの幻獣にこの森が開墾出来ない理由を調べる様に頼み、その間にテントや馬車で生活していた領民の住居を森の木を伐採し、魔法を使い加工したりして共に建築を始めた。
この地にかつていた鋼の森を最後まで守っていた麒麟の長だった者が、自身の残り少ない寿命と引き換えに、鋼の森で人間が生活活動を出来ない様にと強く願ったために、それを受けたこの地の精霊が力を合わせて願いを叶えたせいで開墾の制限があったことが判明した。
この地の大精霊にレナードが頼み、保護された幻獣が『おんじんをたすけて』とお願いしたため、新たに公爵の領地となった部分に境界の柵を設置し、領内のみは制限が解除される事になった。但し予定している領民以外が入植する場合には幻獣チェックが入ることを条件に。
最低限の建物が建てられた時点で、長旅に耐えられそうにない者達を魔馬や大型の犬系や熊系などの力も脚も速い幻獣を持つ幻獣士が迎えに行った。風と土の精霊も付いていき、馬車を揺れない街道を一時的に走りやすく整地したり、幻獣の背に乗る者が落ちない様に精霊力で保護してくれたらしい。
「おかげで進行速度が速くなった」
と幻獣士達が精霊達を褒め称えたので、喜び勇んでまだ到着していない後発隊のところにも行ってしまった。
「精霊様のおかげで楽に移動出来たなぁ」
「だけどどうするかなぁ」
「何をだ?」
「元々の予定だと次の街で生鮮食料品を買うという計画してたんだが」
「この調子だと中途半端な時間に着くな」
「せっかくなら市場の物も仕入れたいから寄らずに直行するか」
「そうだな、もう一度くらいなら精霊様方も協力してくれるんじゃないか?」
「そうだと嬉しいなぁ、精霊士や精霊使いじゃ無きゃ存在すら気づけないからなぁ」
「仕入れに行く時に手伝ってくれたら何かお礼しなきゃなぁ」
「精霊様にお礼するにはどうしたらいいんだ?」
「あとで幻獣士様方に聞いてみようぜ」
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